「象の背中」 (日、2007年) | 無節操ニンゲンのきまま生活

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2015年2月よりイギリス・オックスフォードの近くで生活しています


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象の背中 公式サイト



昨日は映画の日でしたが、夫がたまたま仕事休みだったので

一緒に行ってきました^-^

映画館は3ヶ月ぶり~。

監督は「愛の流刑地」の井坂聡監督、出演は役所広司、今井美樹、井川遥



☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*


サラリーマンの藤山(役所さん)は体調を崩して病院に行ったところ

末期の肺癌で余命半年と宣告される。

藤山は「死ぬまで生きる」ことを決意して延命治療を拒否、

最期まで普通に生きることを選択する・・・というお話。


☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*



【ネタばれありなので、これから見る人はご注意を!】


とてもきれいな映画でしたし、泣きもしましたが、

どうも納得いかない部分があってすっきりしない作品でした。



すごくきれいに作ろうという意図が伝わってくるようだったな~。

海の色や波の音、そこで絆を確かめ合う家族たち。

都会は都会にあった見せ方をしていて、きれいでした。


こういう映画を見ると、どうしても自分の死に様について考えちゃうよね。

死ぬときは誰でもたいてい病院で寝たきりになってから死ぬんだと

漠然と思ってたけど、

そうじゃない死に方もあるんだ・・・とわかりました。

そういえば外国では、できるだけ普通の生活をして天命の終わりを待つということを

聞いたことがありますわ。

自分の死に方も考えてしまいそうです。



腑に落ちない点というのは、

これが「現実」としての状況を描いてないと思うことです。

端的にいえば、「男の理想の死に方」を描いた作品でしょうか。


妻は良妻賢母で美人、こどもたちは素直で思いやりのある子に成長してくれ

自分は仕事も順調。

そしてこんなに理想的な家庭を持ちながら外に愛人もいてそちらとの仲も良好。

そんな中で死期を知らされた夫に、

家族は献身的にお父さんの理想の死に様を実現してあげようと努力します。

倒れてからは海の見えるすばらしいホスピスで家族水入らずで過ごす。


でもこれがね、全然リアリティがないんですよね。

最初は妻が一人で抱え込んじゃうタイプから心配をかけたくない、という理由で

夫は病気を伏せてたんだけど、

病気を知ってからも妻の様子は変化なし。当日に取り乱しただけ。

女性がホスピスにお見舞いにきて、女の勘で「これは愛人?」と感づくんだけど

それに対するリアクションもなし。


で、夫も2人が鉢合わせするところに出くわすんだけど、

もう死んじゃうからいいや、とでも思ってるのか、そ知らぬ顔。

それどころかもう妻も知ってるから、愛人に分骨してやってほしいと兄に頼む始末。


映画全般的に、男としてのフィルターを通して見てるんじゃないかと思うのです。

だから全然女性の本音の気持ちが見えてこない。


死ぬ前に自分の人生に関わった人たちに会っておく、という考えも

確かに理想的な形ではあるんだけど、

でもやっぱり自己満足的な自分勝手なイメージはぬぐえないなあ。

しかも途中でやめてるし(笑)



とまあ、

死を目前にして生きるとはどういうことか考える、というテーマとしては大成功なんだけど

頭の隅では

「実際はこんなにうまくいくわけないじゃん」

という思いが強くなっていました。



ちなみに夫はこの映画を大絶賛!

やっぱりね、男だもんね(笑)






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