水の都三島市「三島溶岩流」 | 晴れのち曇り時々Ameブロ

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伊豆ジオパーク案内版

三島市内を歩いているとよく見かけるこの看板、三島市を含めた伊豆半島全体は「世界ジオパーク」に認定されています。
その中の三島市での見どころは、富士山の自然が生み出した湧水。
江戸の昔から三島市が水の都と呼ばれる所以であり、お隣の清水町には東洋一とも言われる柿田川湧水群があります。
この豊富な湧水の元になっているのが、約1万年前の噴火で流れ出た三島溶岩流の存在。
富士山に降った雪や雨が、三島溶岩流の地下を通り延々35キロ南にある三島市まで辿り着いています。
周辺の見どころとしては、三島市内にある楽寿園や源兵衛川、更にはお隣清水町の柿田川湧水群ということになるでしょう。

ここからは、少し防災面の話ですが、富士山は約10万年前に誕生して、何度も噴火を繰り返しながら現在の姿になっています。
前回の噴火は、江戸時代中期の1707年(宝永4年)の宝永大噴火で、三島市から眺めると山の中腹に大きな噴火口が確認できますよね。
あれから300年以上が経ち、いつ噴火してもおかしくはないと言われている富士山、次の噴火は一体何時になるのか?
富士山の噴火というのは、基本的に東海地震に連動していることは間違いありません。
ただ、東海地震でも海洋部を震源にしたものと内陸部を震源にしたものでは、多少噴火のリスクが異なり、より富士山に近い内陸部を震源とした場合は噴火が起きる確率はかなり高くなります。
江戸後期の安政地震の時は、震源が海洋部だったということもあり、富士山の噴火はありませんでした。
昔の話なので詳しい資料というのは無いのですが、宝永噴火の際は震源が内陸部(現在の静岡市の山間部)だったということが推測されています。
静岡市の山間部に梅ヶ島という集落があるのですが、そこに大谷崩れという所があり、おそらくその辺りが震源だったのではないかと・・・
あそこからだと、富士山は富士川を挟んで目と鼻の先です。

要は、どこが震源になるかによって、富士山の噴火のリスクは異なって来るということ。
後は、どの場所が噴火するかということですが、これがかなり難しくて、富士山というのは特定の噴火口で繰り返し噴火する火山ではないのですよ。
頂上の大きな噴火口然り、宝永の噴火口もあるし、山梨側には裂け目噴火の痕跡などもあったりします。
危惧される溶岩の流れも、過去の痕跡を見ると黄瀬川沿いを通る三島溶岩流もあれば、富士宮市内の富士川沿いにもあったりしますね。
どこが噴火するかによって通り道も変わるし、専門家の間では次回の噴火は山梨側ではないか?という説もあります。
ともかく、どこが噴火するか予想が難しい火山なので、周辺地域の方々は用心に越したことはありません。

富士山も10万年前に生まれて、大小の噴火を繰り返しながら、次第に死火山には向かっているのですよ。
ただ、それはまだ数千年後の話になると思うし、もっと大きな話をすると地球自体も少しずつ冷えていて、35億年後には熱を失うことで地場が無くなり、それに伴い大気も無くなり、今の火星のような状態になると言われています。
そういう地球のサイクルの中で奇跡的に人類が存在出来る環境が造られ、その中で我々が生活できているということに感謝しつつ、伊豆半島ジオパークを巡ってみるのもよいかもしれません。
人の体もそうですが、生きて活動して行くには、熱を保つというのが如何に大切かということですね。


■ 日本ジオパークネットワークのHP(伊豆地域)



富士山