子どもの頃
父から虐待を受けていて
母も見てみぬふりしてた


誰かに助けて欲しかったけど
心の叫びは誰にも届かず


子どもだった私は
父からされていことが
虐待だという知識も
父がしてはいけないことを
しているという
認識も得られないまま


誰にも打ち明けられず
心の奥底に封じ込めて
固く鍵をかけていた


人前では明るく振る舞い
誰からも
明るく元気な子だと思われ


悩みなんてなさそうで良いねとか
いつも言われてた



みんな私が家で
辛い思いをして
暮らしていること
誰も知らなかった




でも本当は気付いて欲しかった
わかって欲しかった
こんな辛い思いしていることを



でもどうすることもできなくて
心の中で父を刺殺して
なかったことにして
生きてきた




そうしてもうずっと
遠い過去のことみたいな
そんな風に生きていたのに


上階の騒音をきっかけに
鍵がこじ開けられて


あの頃の無念が蘇り
今もまた私を苦しめる


もう終わったことだと
解釈していたのに
実は全然
終わっていなかったことに
気が付かされた



それでもやはり
周りの人は
私のことを明るい人だと
思い込んで


こんな苦しい思いを
していることに
誰も気が付かない


だけど本当は
誰に気が付いて欲しい
手を差し伸べて欲しい


こんなに辛い思い抱えて
生きていることを