いずみホールのブログ

スタッフのリレー執筆で、ホールでの出来事や、主催公演の詳細&裏話などをお届けします。


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こんにちは。企画担当ですペンギン

週末は2回にわたってあらすじ(→第1幕第2幕)を書いてみました。今回は、視点を変えて「聴きどころ」について書いてみようと思います。

《愛の妙薬》の聴きどころ・・・それは。

 

すべて、です。

 

なんて書いちゃうと、身もふたもないのですが・・・ショック

 

そもそも、「どうしていずみホールでオペラをやるのはてなマークという疑問をお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。オーケストラピットもありませんし、幕や、たくさんの照明機材を設置する設備もありません・・・あせる

しかし、開館以来27年、年に1本以上のペースでオペラを上演し続けているのです。

なぜでしょう…?それは、オペラが名曲の宝庫だからビックリマークです。

日本語で《歌劇》と訳されるように、オペラは歌手が歌い演じます。その作品の看板になるような名アリアが必ずありますし、全編にわたって情景や、登場人物の心情など、物語のすべてが音楽で語られます。普段はピットの中から聴こえてくるオーケストラの音楽もダイレクトに伝わります。何より、指揮者と、歌手と、オーケストラが近いので、より一体となった演奏を味わうことができるのです

 

・・・と、前置きはこのくらいにして先へ進みましょう右矢印右矢印右矢印

 

オペラの魅力といえばアリア

イタリア・オペラ、特にドニゼッティが活躍した時期の作品は【ベルカント・オペラ】とも呼ばれます。ベルカント、とはイタリア語で「美しい声」を意味し、名歌手たちが舞台上で華々しい競演を繰り広げた時代です。

《愛の妙薬》では、主人公ネモリーノ「人知れぬ涙」がテノール屈指の名アリアとしてとくに有名です。ヒロイン・アディーナ(ソプラノ)のアリアもまた魅力的(第1幕「なんて面白い本でしょう」、第2幕「これを受け取って、あなたは自由よ」)。バリトンのベルコーレにも立派なアリア(第1幕「昔パリスがしたように」)が与えられています。

キーパーソン、薬売りのドゥルカマーラは喜劇ならではの「バッソ・ブッフォ」と呼ばれる役柄。トランペットの前奏音譜にのって登場し、合唱も伴う大掛かりなアリアです。(第1幕「村の衆よ、聞いて下され」

 

「型にはまって」楽しむ

伝統的なイタリア・オペラにはいくつかの《型》があります。

 

その1―合唱が活躍!

開幕には合唱が置かれたり、オペラの中盤【2幕構成の場合はだいたい1幕のフィナーレ】には「コンチェルタート」と呼ばれる長大なナンバーが置かれ、ソリストと合唱団が複雑に絡み合ってクライマックスを形成します。

愛の妙薬もこの《型》を踏襲しています。開幕の合唱はおおらかな農村の風景が目に浮かぶよう。合間にソロの部分をはさみつつ、終盤ではテンポを上げて華やかに物語がスタートします。

 

第1幕のフィナーレは、ネモリーノがひとりで歌い始め、そこにアディーナベルコーレジャンネッタ、合唱がくわわり、どんどん編成が大きくなり、コンチェルタートを形作ります。中間のゆったりした部分では、ソリストたちはそれぞれの想いを別の旋律で歌います。

 

合唱にまつわる部分をもう一つ。2幕でジャンネッタを中心にした「ネモリーノのおじさんが亡くなったそうよ…」とうわさを囁く部分は、女声合唱(村娘たち)が活躍するコミカルな場面です(「そんなことって、あるのかしら?」)。

 

その2- 人間関係に注目!

イタリア・オペラの《型》といえば、人物関係。恋人同士のソプラノとテノールを邪魔するバリトン、という典型的三角関係ハッがベースになります。バリトンは時に父親、兄弟、などバリエーションはあります。《愛の妙薬》ではネモリーノアディーナ(物語の最初は恋人未満ではありますが)と恋敵ベルコーレがぴったりと型にはまっています。

ここに、コミカルなドゥルカマーラジャンネッタが加わり、様々な組み合わせのアンサンブルを繰り広げ、物語をすすめてゆきます。

たとえば、ネモリーノアディーナ(第1幕「気ままなそよ風にきいてみれば」)や、ネモリーノベルコーレ(第2幕「女ってのは不思議なものだ」)、アディーナ&ドゥルカマーラ(第2幕「わしは金持ち、あんたは美人」「なんという愛情!薄情な私…」)などなど魅力的な曲ばかりです。

 

そう、本当に聴きどころでない部分は一瞬としてございませんウインク。…ですが、文中でタイトルをご紹介した箇所はキーポイントです。ここを押さえてお聴きいただけるとより深く、《愛の妙薬》の魅力を味わっていただけることと思います。

 

チケットは好評発売中です!みなさまのご来場をお待ちいたしております。

下矢印公演情報はこちらから下矢印

12月16日(土)14:00開演
いずみホール・オペラ2017《愛の妙薬》
S:¥12,000 A:¥10,000 B¥8,000 学生¥6,000

右差し​​​​​​​オンライン・チケットではS席、A席をご購入いただけます。

 

 

 

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