いずみホールのブログ

スタッフのリレー執筆で、ホールでの出来事や、主催公演の詳細&裏話などをお届けします。


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こんにちはチョキ

長かった雨も少し落ち着き、秋めいてきましたね虫食いもみじ

来週はいよいよ。全てオリジナル楽器によるコンサート『佐藤俊介&鈴木秀美&スーアン・チャイ』が開催されます。

19世紀ロマン派の巨匠、ブラームスの音楽を当時の楽器、演奏法で再現する意欲的な演奏会、どんな響きがするのか今から楽しみな演奏会ですアップ

 

出演のヴァイオリニスト、佐藤俊介さんからメッセージが届きましたので、ご紹介します手紙

 

以前いずみホールで演奏させて頂いたのは、2011年4月のソロ・リサイタルと、2013年12月のアンドレアス・シュタイアーとのデュオ共演です。いずみホールを想うと、まず浮かんでくるのはやはり素晴らしい空間と音響。ソロとデュオに続いて、今回3度目はトリオ。(数字的な関係性を敢えて作っているわけではないですが!) 思い出になるコンサートをもう一つ、いずみホールでさせていただくことを心より楽しみにしています。

  

2011年4月28日             2013年12月6日   ©樋川智昭  

 

今回のコンサートで聴いて頂くのは「ブラームスの音」。まず注目すべきことは使用楽器が違うところです。ピアノはエレガントな木目の外見の、1871年製ウィーン式のJ.B.シュトライヒャー、弦楽器は一般のスチールではなくガット弦、そしてエンドピン無しのチェロ。どれもブラームス自身、もしくはブラームスの時代には一般的であった楽器です。特にシュトライヒャーのピアノは、ブラームスの自宅にあったと確認されているものと全く同じモデルですので、「ブラームスの音」に限りなく近いものが、いずみホールに響くと言っても過言ではないでしょう。

 

このピアノは、モダンのスタインウェイなどと比べて根本的に違う点がいくつかあります。まずは音域によって音色が異なる事です。スタインウェイなどの現代のピアノは、低音から高音まで途切れる事がなく均等ですが、昔のピアノは(今回のシュトライヒャーには限らず)低音はしっかり、中音域はまろやか、高音は装飾的で華やか、この様に敢えて区別されています。これによって生じる透明感は弦楽器との室内楽には相応しく、鍵盤楽器と弦楽器の音色の溶け合いが大変美しいものとなります。

 

またガット弦の弦楽器も、スチールの一定的な滑らさよりは、音色に変化がつけられることが重視されます。ガット独特の「擦り」「引っ掻き」「練り」が人声に近い、温かい音色だ、とい言われます。そしてもっとも重要なのは、譜面をどう読むか。作曲家によって記入されていないもの、言い方を変えれば「作曲家にとって当たり前だったから記入しなかったもの」が一体何だったのか。例えばテンポの変化や間の取り方、微妙な強弱や色合いのつけ方、ポルタメントが多い中ヴィブラートが少なめであったなど、どれも19世紀後半には一般的であったからこそ、書かれていない場合がほとんどです。そして書かれていないからこそ美しい、そしてやり甲斐がある、というのが私たちの信念です。

 

これらの名作を、「古い」楽器と「古い」音楽へのアプローチで「新しい」ブラームスを楽しみに、どうぞいらしてください!

 

佐藤俊介

 

みなさまのお越し、お待ち申し上げております!

企画担当でした!猫

 

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佐藤俊介&鈴木秀美&スーアン・チャイ

11月18日(土)16:00

 

~オール・ブラームス・プログラム~

ヴァイオリン・ソナタ 第2番 イ長調 op.100
チェロ・ソナタ 第1番 ホ短調 op.38
※ハンガリー舞曲より抜粋(第1番、第14番、第2番)
ピアノ・トリオ 第3番 ハ短調 op.101
※ヴァイオリン、フォルテピアノ編

 

一般¥4,000 学生¥2,000

チケットのお求めは
いずみホールオンラインチケットサービス(11月15日23:59までの受付)
11月16日から演奏会当日までは
いずみホールチケットセンター(06-6944-1188 10:00~17:30)
にご連絡ください。

 

 

 

 

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