2012.10.9 春夏秋冬 “スマ”を求めて | 丸市オヤジの春夏秋冬

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伊豆大島の「丸市釣魚具店」を営むオヤジが綴る伊豆大島と磯釣りの日記


2012.10.9 春夏秋冬 “スマ”を求めて


<兎が走る!!>


“兎が走る”と言うタイトルの名作漫画がある。もっとも、私が名作だと感じただけで、評価は人それぞれだろうとは思うけど。

まだ、私が若くて世間知らずの「ピュアな心」の持ち主だった頃、こんな人生を送りたいと感動した漫画だ。


しかし、問題は漫画の内容ではなく、その“タイトルの意味”だ。

知る人ぞ知る“兎が走る”という意味は、風が強く吹く日に海面が波立って、白い泡が幾すじも幾すじも走る現象のことを言う。

古の人々はその様子を、まるで白い兎が海面上を走っているように見えるとして、こう名付けたわけだ。言い得て妙。


漫画の中では主人公の田舎の山から見える駿河湾が波立つことを“兎が走る”といい、翻って後の恋人になる女性と出逢った時に“心が波立った”ことを“俺の心に兎が走った”と表現して、自らの心情を吐露する場面として使われている。

そして、その言葉が漫画のタイトルとしても使われているのである。


<スキップバニー>


長々と漫画の解説をしてしまったが、理由は陸っぱりからカツオをはじめとした青物を釣るのに“最強!?”とも言うべき、“スキップバニー”について、気になっていることがあるからに他ならない。

①ヨーヅリのスキップバニーと弓角


この釣具は、バニーが海面や海中を波立たせながら進み、逃げ惑う小魚がパニック状態になっているいわゆる“ナブラ”を演出し、その後ろで引っ張られている“弓角(ユミヅノ)”を小魚に見立てて青物を喰いつかせるという、これ以上ないほど理に適ったものである。



子供から年寄りにいたるまで、驚くほどの釣果を上げている優れものなのだ。

メタルジグや、ミノーといったものと並んで釣りをしていれば、間違いなくスキップバニーに軍配が上がる。私は何度もその場面を現実に目撃しているし、自ら完敗した体験もある。


<本来の呼び名で、、、。>


気になっていることは、その呼び名である。これは私の想像でしかないが、スキップバニーの名称は、兎が走るを念頭に置いたものだと思われる。まさに、ピッタリなのだ。


ところが、島の釣り人はこれを「ネズミ」と呼ぶ。

たぶん、“パソコンのマウス”に似ていることからこう呼ぶのだとは思う。また、理解もできる。

しかし、折角粋な表現の“兎が走る”に絡め、これまたピッタリとはまった“スキップバニー”と言う名称があるのだから、「ネズミ」と呼ばれることにどうしても引っかかってしまうのだ。


せめて、ウサギ”って呼んでもらえればと思うのだが、いかがだろうか?


<早起きは三文の徳?!>


さて、まるでメーカーの回し者のような話が長くなってしまったが、決してそんなことはありません。

なぜなら私自身は、スキップバニーに完敗して以降、それを封印しているからに他ならないからです。


これは私の単なる意地でしかありません。

スキップバニーとメタルジグで勝負して完勝したときが、この封印を解く日です。

したがって、その日が来ることはたぶんありません。情けないですか?!情けないですよね。書いてる自分も自覚しています。ハイ!


というわけで、あくまでもメタルジグで“スマガツオ”を狙ってみようということで、久しぶりに早起きをしました。




<酒をお休みしてまで、、、。>


このところの釣果があまり変わり映えしないしないこともあって、この流れを変えるためにも早起きをすることを決意した。

しかし、これが“言うは易く行うは難し”で、本当に私にとっては一大事だ。
そこでなんと、早起きの大敵の“お酒”を休むことにしたのだ。

これは自分で言うのもなんだが、画期的なことだ。

自慢ではないが、我が体内から“ニコチンとアルコールの両方が抜けた”ことなど、○○生以来うン十年振りのことだ。

金曜日の夜から酒を休み、早起きの体制を整えて釣りに臨んだ。



<立っていられないほどの強風>


ルアー釣りなら、私にとっての“マザーランド”ならぬ“マザーシー”とでも呼ぶべき“マンタテ”以外には考えられなかった。

しかし、日が昇る前から向かったマンタテは、“大ナライ”の強風で荒れていた。


それでも、何とかいつもの釣り座から数投するも、立っているのも困難で波飛沫もかかってきた。

しかたなく、いつもイサキ釣りをする場所に移るも、情況は変わらずすごすごと退散した。


もちろん、このままでは納まるはずもなく、元町桟橋に向かった。



<天は我を、、、。>


元町桟橋は、私がルアー釣りで魚らしい魚を初めて釣り上げた場所だ。

  それは、2.5㎏のスマガツオだった。


②スマガツオ


そもそも、スマガツオはそんなに釣れる魚ではなく、言ってみれば今年はスマガツオの“当たり年”と言っても過言ではない。

したがって、

   「何とか一尾でいいから顔を拝みたい。」


そんな気持ちでルアーを二時間以上投げ続けたのだが、“天は我を見放した”ようだ。

これだけ投げれば、どんなに悪くても“エソ”などの外道だとしても釣れるものだが、、、。



<PS 野田浜での番外編・フカセ釣り>


気持ちが納まらなかったので、野田浜でフカセ釣りをしたのはいうまでもないこと。その報告を簡略に。


いつものようにマズメまではコッパ。日没前後にイサキ。今回は、5尾以降は太い仕掛けに。

ところが、ゴマサバの猛攻にあう。40cm弱のもの。以降、どこに投げても、タナを変えても、ブレイクタイムをとっても変わらず。

  途中、40cm強のイスズミなのかササヨなのかハッキリしない魚が喰ったりもしたが、大きくは情況が変わらず、風も強まり断念!

③イスズミかササヨか判然としない魚


早起きは、今回プラスには働きませんでした。トホホです。

次回、リベンジかそれとも、、、。



とりあえず、いまだ休酒続行中!

④釣果