G7首脳会談で議長を務める安倍総理は「リーマンショック前の状況に似ている」と言及された。既定路線である消費税増税延期は、そのようになるのだろう。

ただ、個人的には日本の状況はリーマンショック前の状況に似てきている「世界情勢」というよりも、2014年の消費税増税が招いた結果であり、その共犯となった失策を隠す為にリーマンショック前の状況に似ていると「世界情勢」のせいにしているだけではなかろうか。

まだ、多くの政治家もマスコミも反省していないが、それ程あの消費税増税は大きな話だったのだ。

それにしても、消費税増税延期だけで事は済むのだろうか?大規模の財政出動の話もあるが、やらないよりかはやったがましだと思いますが、中身を吟味しないと効果はないのではないかと感じます。むしろ、消費税税率を5%に戻すぐらいの思い切った事が必要なのではないでしょうか。

今、噂されるのは①「増税実施+大規模財政出動」、②「増税延期+大規模財政出動」、③「増税延期+減税」、④「増税延期+減税+大規模財政出動」の四つだろう。

私は安倍総理の考えの中には④もあるのではないかと思う。アベノミクスの失敗の理由は全て消費税増税を強行した事にあります。だから、財政出動しても金融緩和しても全く上向きにならなかった。むしろ、消費税増税なんかしてなかったら、今頃はかなり良かったのではないでしょうか。(そのような意味では、民主党のように増税を主張して、財政出動や金融緩和に反対している勢力が政権だったら今頃もっと深刻な事態になっていたでしょう・・・。)だからこそ、総理の中では「元の状態」に戻したいという思いがあっても不思議ではありません。「元の状態」に戻し、一からアベノミクスをやり直したいと考えられなくもありません。従来型の政治だと①か②が選択肢でしょうが、③か④をやるべきではないでしょうか。

また、これに連動して「信を問う」のも、そんなに遠くないのだと思います。