当店から50mほど離れていた、創業50年は下らないお寿司屋さんが2月で廃業となった。 
自己所有をしている3階建てマンションの、1階部分の全てを店舗としている商いで、
母親と息子兄弟と嫁で経営をしていたが、そのマンションも売却されたという噂である。

これだけの情報で考えると、店舗の家賃はゼロ、マンションからの家賃収入はあり、
不況時において支出が最も大きくなる人件費も、家族経営なら強みとなると考えると、
商いをたたむといった事情になる材料が見当たらないので、不思議なことだと思えた。

強いてあげるなら、母親は高齢で現役を退く時期となるが、息子たちはようやく50代で、
これからが人生の働き盛りの年齢であるはずで、先代の父親がその年齢のときには、
マンションの近くの小さな店舗を借りて商いをしていたので、今回のことは驚きであった。

15年ほど前に200mほど離れていたお寿司屋さんが、雑誌で有名になって行列店となった、
3年前に300mほど離れた寿司店さんに、東京の青山で修行していた息子が戻ってきて、
お店のリニューアル(それまであったお座敷を全て撤去してテーブル席に変更)を行った。

一年ほど前からは、これまでにはしたことがなかった、ランチの看板を出すようになった。
当店の常連さんが言うのには、いついっても自分以外に他のお客が居たことがないそうで、
カウンターに置かれた大きな冷蔵ケースにある寿司ネタが、古くないかと警戒したそうだ。

家族経営といえども、息子兄弟の仲は悪かったらしく団結していたのは母親のお陰らしい。
兄弟は私の年齢に一番近く、同じ街路で商いをしている間柄だったのでこの結果は寂しい。
空き店舗に次の商店が入るのはまだ未定であるが、シャッターが早く開くことを期待したい。