犬とトイレ
「化粧室内に
犬を持ち込むことは
ご遠慮ください。
施設担当者」
都内某所、図書館などが入っている区立の施設のトイレなのだが、こういう貼り紙があるということは・・・、「犬」という単語をわざわざ貼り紙に織り込むということは・・・、当然ここのトイレでは犬の持ち込みという行為がよく見られる光景なのだろう。
飼い犬と同伴して入れる飲食店などは近年増えて来ているが、犬と一緒に入るトイレはまだまだ夜明けが来ていないようだ。
そもそも、どうして犬と一緒にトイレに行く?
行く必要がある?
「行きたいと思っちゃったんだから仕方ない!」と言われたらそれまでだが、大抵の人はそれでは、わからんちんどもとっちめちんと納得が行かない。
犬の散歩中にトイレに行きたくなった飼い主、しかし犬を施設の外にリードを縛って待たしておくのは心もとない。なんてたって、あの子(既に家族の一員化)は寂しがりやさんだから。
ではではと、ちょっくら小脇に抱えて一緒にトイレへと。
もしくは、「おや?うちの子のこの緊張しきったフェイスに乾いた鼻頭、これは便意ね!でもうちの子に限って路上でクソを踏ん張るなんてことはさせられないわ!!」、じゃあここの人間用トイレで・・・・・ということなのか?
他に考えられるのは・・・・・・・、ただの散歩コース。
まあ、私の今までの人生というアルバムのどのページにも、犬を飼ったという記載がないので、犬の飼い主の気持ちは詳しくは分からない。
幼少のころ親に叱られて、犬小屋の中で愛犬を抱きかかえながら一晩過ごした、とかいう自分が親になって子供に聞かせたいような素敵なメモリーのページなど1ページもない。マンションっ子に犬を飼うスペースなどなかった。むしろマンションの管理人が許さなかった。猫は飼っていたがな。
犬と一緒に入れるカフェ?
なんだそりゃあ?
といった状態である。
まあそれは置いておいて、このような貼り紙があるからには、どうやら施設管理者としては芳しくないお気持ちのようだ。そしてそれはある程度日常的に見える行為のようでもある。
確かに自分がトイレに入って、その空間に見知らぬ犬がいた場合には、
「う~ん、ここは君があまりいて欲しくないところなんだよ。だってなんだか落ち着かないじゃん?それに君は鼻が人間の何倍も効くっていうじゃない?絶対俺が出したものの匂いを嗅ぎ分けるだろ?んで人間が分からない犬語で俺の排泄物の悪口言うんだろ!?」
と思ってしまうかもしれない。
たまたま犬がトイレにいるときに出くわした施設利用者から苦情が来たのだろう。
例え小型犬だろうが、大型犬だろうが、飼い主にとっては犬じゃなかろうが、トップブリーダーが推奨するエサを摂取してようが、排泄で頭の90パーセントが支配されている状態の他の人にとってはただのトイレの障害。
SB(小便)をしているときに、小便器の横から鼻をくんくんされたときには心的外傷発症率MAXではないか?さらには横から舌ペロリとされた日には、犬ペロリファッカーとして重く大きな十字架を背負わせられることとなる。
大人になってからでも、十分トラウマって背負うものだ。
もしくは個室に入っているときに、外からドアに向かって止むことなきバウリングをされた末には、その緊張感と切迫感から、天岩戸(あまのいわと)の如し肛門が絞まってしまうこともあるだろう。
それからというもの、外で犬に吠えられる度に肛門がキュッ・キュッと絞まってしまうという、「逆しつけ」を受けることにもなりかねない。
ああ、落ち着かないったらありゃしない。
そして貼り紙の文章を追えば、「連れ込む」ではなく「持ち込む」となっている。
つまりは貼った側としては犬は「物」扱いなのだろう。
モノマガジン とかでも、「最新デジタル犬 2007 ウインター!!」特集とかするかもしれない。
「冬のボーナスで買う、セントバーナード!自動充電機能が新しい!!」
「吠える前に噛む!新機能!!」
「容量20GBのMP3プレイヤー機能付き!犬の調子によって自動曲チョイス!!」
「水厳禁!!」
「エサ、ナッツ!」
なんてな。
洗面台には、
なんか書いてある。
細長いことになっているので、写真を二枚に分けて読まさせてもらいます。
「ここで身体をふく、足を洗う、洗髪、ひげそり等の
行為を禁止します。節水にご協力を! ●●●●●●」
もしかして、犬も洗ってないか?
トイレでお犬様と人間様のトリミングは禁止です。
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「厠イヤミ百景の一景」
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最近の更新(適当に
・女子マネージャー列伝 (更新予定)
・天が呼ぶ 地が呼ぶ お客様が呼ぶ!消費者言いがかり連絡会 (更新済み)
都内、某施設にて