2006-04-21 23:03:10

トイレで昆虫観察(続き)

テーマ:教え


前回の続きです。


誰でも生理的に嫌悪感を感じるという物がある。自分の頭に「なぜなのよ?」問うまでもなく、何よりも先に体がオートマティックに拒否反応を鳥肌なりで出してしまう対象物。何に対して拒否反応を起こすかは人それぞれだけど、ある程度共通項がなくもない。



匂い・見た目など、本能が察知した己の身体・精神に危険やダメージを与えてしまうような物がだいたい無意識に選ばれる。それは人であったり、何かしらの生物、はたまた無機質な物、あまりその物が同じテーブルにあると食事か出来ないといったレベルの物に嫌悪感を感じる。なんなら覚えた英単語も、昨日の晩御飯のメニュー飛んで行ってしまうだろう。



電車の中で地べたに座って大声でダベっている女子高生集団くらいなら、みんな不快に思いつつもまだ屁でもない。心の受付窓口のシャッターを閉めて、同じ空間にいる間だけ臨時休業にしておけばいいだけの話だ。
でもその中の一人が苦痛に顔を歪めながら、おもむろにコンパスの針で好きな男の名前を腕に彫りだしたのを見付けたりしたら、心の受付窓口のシャッターが「閉ざしきれません!」と震えてしまうことだろう。
さらに同じ車内の中に、なぜだか車に轢かれたネコの死体でもあった日には、その車両はそのニャンコだけの貸切車両と化してしまうだろう。




例えが奇抜過ぎたが、「これ見たら今晩夢見るかも!」という物から人間は出来るだけ避けて通りたい。自分の視界を始めプライバシーなテリトリーになんか入れたくない。「あっしには関わりねぇことでござんす」と毎日を通したい。



しかし中には、その人の育って来た環境・文化のほんのちょっとの違いによって、大多数の人が不快に思うものに対して、不快感を感じるどころか類まれなる愛着を持たれる種の方もおられる。社会のルールなどといった拘束力がある常識以外、個人の価値観に基づいた常識というのはやはり個々に違うのだ。




では、本題に入る。



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「トイレ DE コンチューカンサツ」




もうこの貼り紙だけでも、書かかれた方の趣が一般人と段違い平行棒というの分かるが、ではこの貼り紙が指すものは?













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おうおうおうおうおうおうおうおうおうおうおうおうおうおうおうおう。



トイレと思って入ったら、どうやらここは極小昆虫博物館だったようだ。
亡くなった代々の先祖の写真のように虫たちの写真が飾られている!それどころか下にはご丁寧に解説付き!



罠だ、罠にはまってしまった!トイレ内に貼られていた貼り紙を書き写す趣旨のこのblogで、虫の解説を書かねばならぬハメになってしまった!まさか虫の解説を書く日が来るとは思っていなかった。



やはり場所が場所だけに普通じゃない。
「綺麗に使ってね」とかの問題ではなく、ここでは虫絶対主義のようだ。


こんな工事現場に仮に置かれたようなトイレで、こんな学習機能が隠されていたとは外から見た段階では想像すら出来なかった。そりゃあ「トイレ DE コンチューカンサツ」とも書いてあるよね。未だに「DE」とカタカナ表記「コンチューカンサツ」は意味不明だが、そんな貼り紙の書体に込められたポップさなんて、粉塵してしまうほどリアルな写真が貼られている。すぐそこにあるリアルに意識を失いそうだ。なんなら乳首もくすんでしまいそうだ。




そもそもトイレに虫だなんて、玄関に熊の置物、洗面所に信用金庫のタオルの如く存在しておかしくないんだが出来たら遭遇したくない。これが公園の公共トイレなんかで、和式便器で排泄中のこちらは半裸状態の無防備状態で、防御力も低けれりゃ、攻撃力もかなり低い、まだ生まれたての子鹿の方が強いくらいだ。ただでさえ己の排泄処理に全神経の90パーセント以上が注がれているときに、虫虫大行進と敵襲来なんてされたらこちらは非常に心もとない。
まだ上空でふわふわりと羽をバタつかせて飛んでおられるぐらいなら、「そちらはそちら、こちらはこちら」とお互い知らぬ顔も出来るだろうけど、「えっなに?おやつの匂いがするよ!新鮮なおやつの匂いがするよ!」と寄って来られた日には、虫が好むようなトイレの環境作りをしてしまった管理者等を怨むだけ。

必死の抵抗に起死回生とばかりに、かましっ屁を喰らわしたところ、「あら、いい匂い!」「あら、いい匂い!」「あら、いい匂い!」「あら、いい匂い!」「あら、いい匂い!」「あら、いい匂い!」「あら、いい匂い!」「あら、おいしそうな匂い!」とその芳醇な香りのため、余計に虫さんたちの人気者になった日にはトイレ自体をメタンガス引火爆発させてやりたい気持ちになることだろう、ああ死屍累々。




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《今すぐそこにある危機》(クリックで拡大します)



そう、出来たら解放区は一人きりで誰にも虫にも邪魔されず過ごしたいところ。いくら虫さんたちが大好きな匂いや栄養があったとしても、出来たら狭い個室の中は安心してことを済ませたい。
人間のエゴだけれども、トイレだけに限らず、好んで飼育している虫さんたち以外にそもそも屋内に虫の存在はあって欲しくないのだ。


あの必要以上に多い手(足)、どう見ても友達になれない体の形態、何千倍も体の大きさに差があるくせ

に噛んだり吸ったりしてくる憎さ、私達は基本的に虫さんたちを毛嫌いしているものだ。冒頭の話に繋がるが、これはもう説明する前にもう今の時代の日本人のDNAに刻み込まれた生理的不快感なのだ。まあ好きな人もいることにはいるけど、台所にゴキブリが出たところで「逃げろ!どこまでも逃げろ!ほう酸団子には手を出すなよ!!」とエールを送る人などいない。研究・飼育・溺愛している人意外、一般人にとって虫とはほとんどが害虫。アブラムシの尻から出てる排泄物を吸ってる蟻を見て「超★ラブリー!!」とか言う奴は人間を疑う。





しかしね、ここはね、昆虫公園 なんだもの。


管理してる人も昆虫好きなんだもの。


だからトイレもラブラブ虫ワールドなんだもの。


踏んだっていいじゃないか、虫だもの。




さて出口の見えない想像はこれぐらいにして、では右の写真から順を追って紹介していこうか。







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からだがほそい虫。手足が

 簡単に折れてしまいます。
 ガガンボのなかま
 そっとしておいてあげよう


どうしよう?どこからツッコんでいいか分からない。そして別に知りたくもないけど、こいつの正確な名前も書かれていない。ともかく「ガガンボのなかま」なのね。ボ・ガンボスなら知っているが、ガガンボってなんだ?


親切心から、わざわざトイレで虫の知識をこちらに伝授しようとしてくれているんだから、そこの気持ちは買います。でも三浪の末、今度こそと粉砕覚悟で大学受験したら本当に玉砕されてしまった受験生を見つめる眼差しではあるまいし、「そっとしておいてあげよう」って思いっきり主観が入っている。貴方自身のご意見じゃないですか?言われなくてもそっとしておいてあげるって、カルシウム不足で骨粗しょう症のお年寄りの如く手足が折れやすいと言われなくても触りませんから。安心して下さい。



これを読んだだけでも分かるけど、どうやらここの管理人さんは虫の味方だ。

昆虫公園だからこそ、昆虫好きの昆虫好きに向けられたメッセージがかなり込めらられている。


場所が場所だから当たり前なんだろうけど、それを超えた愛すら感じるのは当方だけだろうか?
「愛★昆虫博」が狭い狭い、本当に狭いトイレの中で開催中だ。








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いまだと卵を抱いています
 これは・・・
 ”クモのなかま”
 上の雨の当たらない所に巣をは

 っています



おいおいおいおいおい、「卵を抱いています」「巣をはっています」じゃないだろう!?
普通のトイレなら除去対象のものが、ここでは絶対保護対象らしい。徳川綱吉の「生類憐れみの令」の如くお犬様扱いだ。

「上の雨の当たらない所に巣をはっています」という文章には、生まれたての赤ん坊を眺める親のような目を持つ管理人さんの様子が容易に想像できる。残念ながら虫に対してそういった感性が当方には欠如している。



ところで「これは・・・ ”クモのなかま”」「・・・」の”溜め”はなんだろう?口頭会話・小説などで、それまで流れていた会話のリズムに一度溜め(間)を入れて、聞き手側の期待感を煽ると共により伝えたい確信的語句を強調して伝えることが出来る。なんならその間の際に聞き手側はこれ見よがしに「ゴク!」と喉でも鳴らしておくのが礼儀だろう。




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《犬だったりすると意外性アリ》(クリックで拡大します)



これは貼り紙の中で、そんな読みすぎた推理小説の手法みたいなことをしているんだろうか、わざわざ「・・・」を入れてくるなんて・・・、しかも溜めを作っておいて出てきた言葉が「クモのなかま」。またはっきりしてないし。一応正式名くらい教えて下さい。



大学から一番近くに下宿している奴の部屋の如く、やけに仲間が集まる場所だな。
最終的に「虫のなかま」と書けば、どれも間違いではあるまい。


これが「虫に見えて実は・・・」と前置きがあれば少しは「なかま」を使う意味もあるだろうに。「ガガンボに見えて・・・」「クモに見えて・・・」「仲間由紀恵に見えて・・・」




「ひよこに見えて・・・クモの仲間!」とかだと面白いんだけどね。








313


よるでも電気がついてるトイ

 レには・・・
 ”ガのなかま”
 がときどき迷い込んでいます


もう「蛾」なんでしょ?茶飲み友達とかではないんでしょ?
「ときどき迷い込んでいます」なんて、森に迷い込んだヘンゼルとグレーテル扱いです。


正確には光ならなんでもいいわけではないらしいのだが、よく夏場など街灯の周りをバタバタしている蛾の群れを見かける。

悲しいかなDNAに埋め込まれた習性のため、彼らも好きで突進しているわけではないだろうに、憎いけど憎みきれない愛しき光に蛾たちも翻弄されているはず。「俺暗いところの方が好きだから」で止められない悲しきチキンレースに身を焦がしているものです。


でもそれが外や店先なら普通に眺めれられるものの、ホットヨガをやろうなんて不可能な狭い個室の中で対面すると話が違う。上の方でパタパタ、なんなら鱗粉もパタパタ、尻を出してる己が非常に心寂しい気持ちになる。自分の体の大きさと比べるまでもなく小さき生物だが、こんな物に翻弄されてしまうのはなぜだろう。


ベッドの中から一匹のゴキブリが「温めておきました!不本意ながら卵落ちたかも?」と出てきた場合、今まで安眠の場だったベッドは即座に足を踏み入れてはならぬ禁断の地と化してしまう。


はたまたお昼に持参したお弁当の蓋を開けてみれば、中にはいも虫が一匹ほどセイヘローしていたりなんざした日には、なんの工夫も特殊能力も必要とせずに時間を止めることが可能だ(本人限定)。なんならしばしの時間を戻すことも可能と来たもんで、何事もなかったかの如く「さて、昼飯にするか」ともう一度弁当の蓋開けてみたりなんぞしちゃったりなんかして。きっと抜け出すことの出来ない時間の輪廻に飲み込まれることだろう。


ああ、体は大きいが人間が小さい。



元・酒屋、田舎で珍しく24時間営業の夜でも電気がついているコンビニのトイレには・・・”ろくでなし”がときどき迷い込んできます。




ちなみにここの公園は四時半で閉園されるので、「夜」と呼ばれる時間にここのトイレを利用することは出来ません。







312



こんなかたちのいきものをみ

 つけることもこれも
 ”ガのなかま”
 さかさまにつかまってるよ


どう見ても拡大したノミのような形のようにしか見えない虫だね。写真のようにこれだけ形に意外性があると「なかま」表記されてても、「ああ、これも蛾の仲間なのか」と多少なり驚きも出来る。


次々と解説を写していると、こちらの感覚も多少なり麻痺してきたのか、「さかさまにつかまってるよ」と言われて、思わず「慣れない姿勢で頑張ってるんだね、まるでイナバウアーだね」と答えたくなってきた。
普通なら虫がどう壁につかまっていようが、一日24時間の中コンマ数秒でも気にもかけないが、ここの管理人さんは言うことが違う。多分虫がウインクでもした日には嬉しさのあまりに卒倒されるかもしれない。


ついでに言わしてもらえば、貼り紙の文章の切り方も普通と違う。正直読み辛い。




そしていよいよ最後です。







311

「冬には
 テントウムシ(ナミテントウ)
 もみつかります。隅に集まってふ

 ゆを越しをしていました。
 トイレは雨があたらないから?」



ベンツにも似た甲殻虫の黒々とした艶がとても便意を抑え込みます。
今は四月、雨と晴れの日が交互に繰り返され寒かったり暑かったりもしますが一応季節は春。「隅に集まってふゆを越しをしていました。」ということは、これは観察日記では?今はいないということだね。


トイレならでは「トイレは雨があたらないから?」と、管理人さんのおちゃめな推測も加えつつ、テントウムシの冬場の観察日記です。正にトイレde昆虫観察日記が貼られております。
まだ二匹くらいなら、まだツヤツヤプリプリ、黒豆の皮みたいとほっておくことも出来るが、これが数十匹単位で幾数ものの家族単位で冬超えをしていたのを見付けたときは、全身に♪ざわわ ざわわ ざわわ♪と鳥肌間違いなし。

サンバなんか踊られた日には悲鳴さえ上げかねない。




ともかくここのトイレに限っては、虫好きによる虫好きのための憩いの場であり、どうこう言ったところでどうもこうもなりようがないのだ。
よほどの虫嫌いの人はこの公園のテリトリーに近づかなければいいわけだし、それでも緊急排泄の想いに駆られどうしてもここ唯一のトイレに入っちゃった虫嫌いの人は目をつむりながら用を足すことをお勧めする。
その際、多少なり何かをお零しても構わない。なんなら虫さんたちの呼び水にもなるからだ。



そういえば、当然ながらここで取り上げている写真ってここが現場なんだろうな・・・。
現場で撮影、現場に展示。普通の写真展示会ではありえない状況だ。


ここでこのトイレに集まるはずのないブラジル生まれのヘラクレスオオカブトの写真なんか貼られていた場合、そいつが現れるのを目当てに子供が立てこもり事件を起こしてしまうかもしれない。




「トイレ de コンチューカンサツ」というからには、何か今この場で観察出来るものかと思い、狭い狭い個室の隅に目をやる。






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私が訪問したときは良かったのか、悪かったのかこれといって昆虫を発見することが出来なかった。

貼り紙に従ってみたものの、狭い個室の閉塞感を再認識しただけだ。


これで上を見たら、「十分です!お腹いっぱいです!」とばかりに虫虫大行進されていても困るんだけどね。かといって「虫はいねえか」と探索するほど一つのトイレを長時間占拠しても問題がある。



トイレという個室には管理している人の性格が表れると、前々から書いてきたが、これほどまでにその人の色が出ていたトイレは久しぶりだ。貼り紙のセンスもすごければ、トイレの活かし方もすごかった。

多分管理してる人のセンスは、そこら辺の誰よりも虫好きなだけあってレベルが違う。

コンパなどの場でも平気で趣味は「虫観察」と答えれるツワモノだろう。




ともかくペットとまでは言えないけど、猫・犬よりももっと身近な隣人の虫に脚光を浴びさせたトイレだった。

「虫がいるトイレ」なんて一般なら、かなり不潔扱いなんだけど、違ったメガネをかけるとこういう展開も出来るんだね。似ているけども、ゴミ屋敷の主人が「全部、財産だ!要るから置いてあるだけだ!」と言うのとは、また違う種の話だろうか?「害虫じゃないんだ!雨やどりしてるだけなんだ!」。



それでも彼らの一番駄目ん子ちゃんのところは、呼んでもないのにこちらに近寄ってくるというところだ。




最後に、あまりトイレに便器を囲うように写真なんか貼らないで下さい。

やはり何かしらの緊張感を伴います。









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