茨の山

テーマ:

山の季節がやって来た。

 

私の場合の山と言うのは、山菜採りのこと。

 

山菜特有のあの苦みが好きで、苦みが深ければ深いほど好ましい。

 

 

往々にして、私の好きな山菜は茨の茂る場所に多い。

 

気のせいか、今年は一層茨が増えているようだ。

 

「イタイ!」「痛!」

 

生地の厚さも何のその、トゲはジーンズの中にまで入ってくる。

 

 

足もさることながら、気づけば手袋と袖の僅かな隙間も傷だらけ。

 

そこが痒いのなんの。

 

無意識に掻きむしっている。

 

マズい、私の年齢でこのまま掻きむしっていると、やがてそこがシミとなる。

 

とにかく、掻きたくとも掻けないように傷バンを貼った。

 

不思議なことに絆創膏を貼ると、痛みが一瞬にして消える。

 

 

フロントに立つ時間がやって来た。

 

両手首には、きっかりと傷バンが貼ってある。

 

場所が場所だけに、変な誤解を与えてしまいかねない。

 

痒みも止まったようだし、もう剥がしても大丈夫だろう。

 

 

剥がして10分、いつの間にか掻いていた。