『グキッ!!』
いつもの様にふわふわっと集まり、練習を開始した土曜日。
ろくにアップもせず、無駄口を叩き、カチカチの体のまま、組み手スタート。
折からの雨で、靴底が濡れていたのは、分かっていたが…
踏ん張った途端、足が滑り、競技台の下で炸裂音。
『痛っ!』
心の中で叫んだが、言葉には出さなかった。
なぜなら、カッコ悪いから。
そして、練習を続けた。
これが、悪夢の始まり。
多少痛みはあるが、どうしても練習を休みたくなかった日曜日。
7/21(日)の東日本大会に向け、2週間の休養を目論んでいた僕は、この日が最後の追い込みだ。
左足首を、大昔に買った、バンテリンのサポーターで固め、いざ出陣。
結果、ライトハンド惨敗。
レフトハンド惨敗。
意気消沈。
左足首ズキズキ!
『一晩寝れば治るさ』と、自分を鼓舞し、アミノバイタルを放り込み、とりあえず就寝。
生まれたての子山羊の月曜日。
プルプル、プルプル、プルルルル…
捻挫した左足と、バイク事故でポンコツの右足では、立つことすらままならない。
とりあえず、四つん這いになる。
ハイハイしてみる。
それでも痛い。
ほふく前進か?
なんとかド根性で、この日の仕事を乗り切った僕は、帰宅して70過ぎの母親に、つかまり立ちする羽目に。
彼女も、僕が立ち上がってから40年以上経過し、再びつかまり立ちの補助をするとは、思わなかっただろう。
情けなさで、舌を噛み切りそうになる。
痛みで寝不足の火曜日。
一晩冷やしても、全く快方に向かわない事にブチ切れ、台所まで這って行き、せんねん灸を確保。
眼鏡を忘れてしまったため、目測を誤り、灸ではなく足首に、ライターで着火。
『熱っ!!』
ダチョウ倶楽部を上回るリアクションで火傷。
2回目は足を、眼前まで上げ、慎重に無事、点火。
モクモク、モクモク、モクモクモクモク…
煙が目にしみて泣く。
いや、情けなくて泣く。
これで勝てたら奇跡だな。
ってか、これからの生活どうしよう?
やけくそになり自主練で、気を紛らわそうと思ったが、脱いだパンツをはく事が、痛みで至難の業だと知り、しばらくフル○ンのまま、寝たきりで過ごした僕の闘いは、まだまだ続く…
SUMMER NUDE !