Lotus Notes/Domino (R) をこよなく愛して。。。。 -417ページ目

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前回はSametime Server用のDomino 7 Enterprise Serverを導入してNotes.iniなどの基本設定を行うところまで実施しました。




今回は、Sametime Serverを導入する前に、このDomino Serverの設定を行っていきます。



Sametime Serverを単体で導入する場合でも、Domino Server導入後、今回紹介する設定を行った後に導入されることをお勧めします(但し、今回は複数Serverを同一PCで動かすという例外的な処理をしていますので、その部分は通常のSametime Server導入の前準備では不要です)。


前回の続きから実施されている場合はDomino ServerもSametime用のDomino Serverも稼動した状態になっていますが、作業を中断した場合は両方のServerを起動してください。



作業を開始する前にDomino DirectoryのReplicationを実施します。



というのも、Domino Serverが稼動すると、ServerのRelease情報などがServer文書に書き込まれるため、そのままServer文書を編集すると競合文書になってしまう場合があるからです。



Domino Server Consoleから、以下を入力します。


今回は、Sametime用のServerではなく、最初に導入したDomino Serverから操作します。


repl STSrv/LotusSW names.nsf



Replicationが完了したことを確認してから、Domino AdministratorでServer文書の編集作業を開始します。



今回は、前回の作業の続きで作業していることを前提にしますので、Server文書はDomSrv/LotusSWにあるDomino Directoryを操作していきます。



Administratorで「Configuration」タブの「Server\All Server Documents」 ViewからSametime Server用に導入したServer文書を編集します。



以下、順番に設定を行っていきます。



1.Basicの設定


Basicタブの設定はSametime Serverであることの設定のみです。


Basicタブの中のBasic Sectionの右下にSametime Serverかどうかの指定がありますので、「Yes」に変更します。


Demo_Env_57



(基本的には、以降は前回紹介したServerの設定 とほぼ同じとなりますので、画像は省略し、要点のみを記載します。詳細の画像が見たい場合は、1台目のServerの設定の記事 を参照願います。)


2.Securityの設定


Server文書のSecurityタブを開きます。


2.1.Administratorの設定


Administratorとして、LocalDomainAdmins/Server管理者IDをFull Access Administrators/Administrators/Full Remote Console Administrators/Server Administratorsに設定します。


Demo_Env_28


2.2.Server Access権限の設定


Server Access権限のReplicaやDB作成権限者として、LocalDomainAdmins/LocalDomainServers/Server管理者IDを指定します。


また、信頼できるServerとして、LocalDomainServersを指定します。


Demo_Env_29


2.3.Programmabilityの制限設定


Programmabilityの制限の設定として、LocalDomainAdmins/LocalDomainServers/Server管理者IDに全ての権限を与えます。


制限つきAgentや式の実行権限は全てのUserに与えます。


Demo_Env_30


3.Network設定の確認


「Ports」タブの「Notes Network Ports」タブを開き、Server Setup時に指定したFQDNが正しくTCP/IPのNet Address欄に記載されていることを確認し、間違ったFQDNが記載されている場合は正しく修正します。



4.Internet Protocolの設定


Serverを同一のPCで複数台稼動させるために、HTTP TaskもIP Address限定で稼動するように設定を行います。


4.1.HTTPの設定


「HTTP」タブを開き、Host NameにServerのFQDNを設定し、Bind to Host Nameを有効にします。

これにより、Host NameにBindされますので、HTTP TaskはHostsに設定されたFQDNを参照し、IP Address(今回の場合は172.16.0.2)に限定した形で80 PortでListenするようになります。


Demo_Env_58


4.2.Domino Web Engineの設定


「Domino Web Engine」タブを開きます。


Web Agentの同時実行及びXML Serviceを有効化しておきます。


Demo_Env_35


また、今回導入しているBeta版は英語版ですので、Defaultの文字セットが英語になっていますので、以下のように日本語に変更します。


Demo_Env_36



以上でServer文書の設定は完了です。


変更を保存して閉じてください。




これで、Server文書の設定が完了しましたのでDomino Server(DomSrv/LotusSW)のServer Consoleから以下を入力して、names.nsfをReplicaします。



repl STSrv/LotusSW names.nsf



names.nsfのReplicationが完了したら、Sametime用のDomino Server(STSrv/LotusSW)のConsoleから以下を入力してDomino Serverを再起動します。



restart server




Serverが再起動され、HTTP Taskが起動するまで待ちます。



HTTP Taskが起動したら、Internet Exploreを起動して、以下にアクセスしてください。



http://domsrv.lotussw.com

http://stsrv.lotussw.com



どちらのServerにも別のBrowser Sessionから同時にAccessできることが確認できます。



また、MS DOS Command Promptから、netstat -an を発行してみてください。


172.16.0.2を限定した状態でHTTPのPortであるPort 80がListenしていることが確認できます。



これで、Sametime ServerのためのDomino Serverの設定が完了しました。



次回は、Sametimeの導入前提となっている、LTPA TokenによるSSO(Single Sign On)の設定を行います。



<続く>



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前回までで、1台目のServerの導入は完了しました。



今回以降は2台目のServerとして、Sametime Serverの導入を行っていきます。




まず、同じDomainの追加ServerとしてSametime Serverを導入しますので、Server IDの作成を行います。


Domino Administrator Clientの「Configration」タブのToolsのRegistrationからServerを選択します。


登録するServerと、CertIDの指定を行います。


CertIDはServerのData Directoryにcert.idがありますので、それを指定してください。


Demo_Env_47


「OK」ボタンで先に進むとCertIDのPasswordが求められますので入力します。


ID Recoveryの設定が行われていませんので、Warning Messageが出ますが、そのまま「OK」で次に進みます。


次の画面でもDefaultのまま次に進んでください。DefaultでServerIDの有効期限は100年となります。


Server名は第二回 のHostsで設定したServer名を指定し、Server Titleはわかりやすく記述します。


また、Server IDはDomino Directoryに保存の指定を外し、Fileとしての保存を選択します。


Domino Directoryへの保存を行う場合はPasswordが必須になりますので、Password無しで起動できるServerとするため、Fileへの保存のみの指定にしてください。


Demo_Env_48


設定が完了したら、チェックボタンを押して、Serverを登録します。



Server IDの登録が完了したら、新しいServerを導入となりますが、導入する前に現在のDomino ServerのRegistry KeyのBackupをとります。


というのも、追加でServerを導入すると現在のRegistryが削除されてしまい、新しいServerの物で置き換わってしまいます。


基本的にWindows環境ではPartitioned Server Install以外は複数のServerを導入することはサポートされていないため、このようになっています(Partitioned Serverの場合はProgram Dirは一つであるため、Registryは1つで済みます)。


Windowsスタートメニューの「ファイル名を指定して実行」を選択し、regeditを入力します。


HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Lotus\Domino のKeyをエクスポートして保存します。


また、HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\Lotus Domino Server (LotusDominoData) のServiceのKeyも同様にExportして保存してください。


このRegistry Keyは今後、このServerをVersion Upする場合などにRestoreして利用します。




Registry KeyのBackupが完了したら、新しいServer Programを導入します。


今回はSametime ServerもSametime 7 Beta-4を導入しますので、Serverも再度Domino 7 Beta-4を導入します。


今回の例では同じReleaseのServerを導入していますが、別のReleaseを導入することも可能です。


但し、Windows環境での複数Release Serverの導入は正式にサポートされていませんので、その点は了解ください。


Unix環境の場合は複数Releaseを同一Server上に入れることが可能で、正式にサポートされています。


さて、では、追加ServerのProgram Moduleの導入を行います。


最初のServerと同様に今回はDomino 7 Beta-4を導入します。


DownloadしたModuleを実行すると、Moduleが解凍され、Installが開始されます。


導入先Directoryの画面では前回導入したProgram DirectoryがDefaultで表示されますので、必ず変更してください。


Demo_Env_49


Data Directoryも同様に変更してください。



前回と同様にEnterprise Serverを選択してProgram Moduleの導入を開始します。



Modukeの導入が完了したら、Domino ServerをStartしてSetupを開始します。



スタート・メニューのLotus ApplicationsのLotus DominoのEntryが上書きされてしまっていますので、そこにあるショートカットを他のフォルダー(例えばLotus Sametime ApplicationsというFolderを作成します)にCopyしてから、ショートカットの内容を元に戻しておきます。


Demo_Env_50


新しいFolderにCopyした方のショートカットからSametime Server用のDomino Serverを起動してSetupを開始します。


今回は追加ServerとしてSetupしますので、追加Serverを選択します。


Demo_Env_51


Server IDをFileから提供します。Server IDはNotes ClientのData Directoryのids\serversに収められていますので、そのIDを指定します。


Demo_Env_52


次に進むと、Server Taskの設定が現れますので、追加ServerはLDAPは構成せずに、HTTP Serverのみ構成します。


Demo_Env_53


また、「Customize」ボタンで詳細の設定を行います。


今回は、Defaultに追加でStatistics/Statsを有効化しておきます。

 

また、Network Settingsでは前回と同様にTCPIPのHost NameにSametime Server用のFQDNを指定します。


Demo_Env_54


Domino Directoryを取得するServer名及びFQDNを指定します。


Demo_Env_55


この時点で、最初のDomino Serverが稼動していることを確認してください。


稼動していない場合は、Mediaを指定して、最初のServerのData Directoryから直接取得することもできます。


後は、DefaultのままSetupを開始します。


Setupが正常に完了したことを確認してください。



Setupが完了すれば、Serverを起動する前に最初のServerの設定時 と同様にNotes.iniに以下の設定を行います。


ここでは要点だけ書きますので、詳しくは前回の記述 を参照ください。今回は、前回のIPと異なり、IPは172.16.0.2となります。


Notes.iniのNetwork Port設定のわかり易い位置(Ports=TCPIPの下くらいに記述するのがわかりやすいでしょう)に以下を記述します。



TCPIP_TCPIPAddress=0,172.16.0.2:1352



Design Taskの夜間の定期稼動を停止するために、以下のServerTasksAt1=からDesignを削除します。


ServerTasksAt1=Catalog,Design


Notes.iniの最後の行に以下を追加して、改行を追加します。



No_Force_Activity_Logging=1



設定が完了したらNotes.iniを保存して、Serverを起動し、完全に起動が完了するまで待ちます。



MS DOS Command Promptを開き、netstat -anを発行して、Sametime用のDomino ServerがIPを限定してPort 1352でListenしていることを確認します。


Demo_Env_56


これで、基本的な2台目のServerの設定が完了しました。



次回以降は、このServerの詳細な設定を行い、Sametime Serverを導入していきます。



<続く>



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前回はServer文書の設定を行いました。



今回はServer設定文書(Server Configuration Document)の設定を行っていきます。


Domino Administratorで「Configuration」タブの「Configurations」 Viewを開き、「Edit Configuration」 ActionでServer Configuration Documentを編集します。



以下で、順番に基本的な設定を行っていきます。



1.Basicタブの設定


まず、Basicタブの設定を行います。


このServer Configuration Documentが全てのServerのDefault設定となるように、最初の項目にチェックをつけます。


また、Calandar Detailの収集を有効化します。この設定により、6.x以降でサポートされているCalendarのEntryの概略情報が収集されます。


更に、License Trackingを有効化し、ServerにAccess可能な最低限のClient Levelは6.0以上とすることにします。


Demo_Env_37


2.Domino Web Accessの設定


必ずしもこの時点で設定する必要はありませんが、今回は事前に設定しておくことにします。


以下の設定以外はDefaultのまま利用することにします。


2.1.Mail Encriptionの設定


Domino Web Access(DWA)では暗号化Mailの送受信をサポートしており、その為の設定です。


今回はDemo/Test環境の為、UserによるIDの削除、Exportを許可します。


また、暗号化MailへのAccessにSSLが必要となっているのがDefaultですが、今回はSSLの設定を行いませんので、この設定を「No」に変更しておきます。


Demo_Env_38


2.2.別名サポートの設定


まだ、別名の設定は行っていませんが、DWAでの別名サポートを設定します。


英語版ですので、Defaultは英語のみになっていますが、ここに日本語を追加します。


また、Userが別名表示か基本名表示かを選択できるように設定しておきます。


Demo_Env_39


2.3.Browser Cache Managementの設定


DWAではSecurityのためにBrowserのCacheをDWA終了時に削除してしまうことができるようになっています。


ここでは、Cache Managementの自動導入と、Browserを閉じた場合の履歴の削除を有効にします。


Demo_Env_40


3.Activity Loggingの設定


Domino 6以降でサポートされたActivity Loggingの設定を行います。


必要が無ければ設定しなくても問題はありません。


「Activity Logging」タブを開きます。


3.1.Activity Loggingの有効化


Activity Loggingを有効化し、収集する情報は全てを選択します。


DWA 7では、DWA Requestの収集も可能になっています。


Demo_Env_41


3.2.Activity Trendの設定


Domino 6以降でサポートされたActivity Trendも有効化します。


収集は平日のみがDefaultですが、今回は1週間全ての日を収集するように設定しておきます。


Demo_Env_42


4.Change Controlの有効化


この機能もDomino 6以降でサポートされた機能で、ServerのLoad Balanceを行うためのTivoliの機能です。


Tivoliが有効化されていない環境では意味はありませんが、今回はとりあえず有効化しておきます。


「Change Control」タブを開いて、Chenge Control Serverの指定を行います。


Demo_Env_43


5.Diagnosticsの設定


Domino 7ではServer/Client Crashなどの障害情報を集めたDBの内容をClean Upすることができるようになっています。


「Diagnostics」タブを開いて、その設定を行います。


障害情報を収集するDBは「Lotus Notes/Domino Fault Reports」を指定し、一定期間以上たったDataは消すように設定します。


また、重複した障害情報は添付ファイル(NSDなどの詳細情報)を削除するように指定します。


Demo_Env_44


以上でServer Configuration Documentの設定は完了です。


文書を保存して終了します。



保存が完了したらServer Consoleから以下を入力して、Domino ServerをRestartします。


Restert Server


Demo_Env_45



ServerのRestartが行われますが、Service機動かApplication起動かを尋ねるPromptが表示されますので、Application起動を選択します。


Demo/Test環境ですから、Service起動する必要はありませんので、今後このPromptが出ないように設定しておくと便利です。



Serverの起動が完了したらMS DOS Command Promptから以下を入力します。


netstat -an


以下のように、HTTP PortであるPort 80がIP限定でListenするようになったことがわかります。


Demo_Env_46



これで、最初のDomino Enterprise Serverの基本的な導入は完了です。



次回以降は、2台目のServerとしてSametime Serverの導入を行っていきます。



<続く>