主演、ソン・ガンホ

監督、ポン・ジュノ


2019年の作品、現在公開中。
カンヌで韓国映画で初のパルムドールを受賞した話題作ですが
井川としては〈殺人の追憶〉や〈グエムル 漢江の怪物〉〈スノー・ピアサー〉でお馴染み
ソン・ガンホとポン・ジュノというこのタッグに期待値モリモリで公開をソワソワして待っておりました。


ストーリーとしましては
何とか極力ネタバレせずに…
主人公キムの一家、妻、長男、長女、全員が失業中で半地下の部屋でその日暮らしの貧しい生活を送っている。
ある日、長男のギウの友人が留学に行く事となり、IT長者の娘の家庭教師を引き継ぐ事になる。

ギウは身分を偽りまんまと家庭教師を引き継ぎ、続いて長女ギジョンもそこの息子の絵の先生兼カウンセラーの様な立場で採用され働き始め、次に…

といった、貧困家庭が上流家庭にまさしく【パラサイト(寄生)】していく
ジャンルで言うとブラックコメディ映画です。



いや、この映画、スゴイよ。まじで。

面白いとか何とかいうより『スゴイ』映画です。


演出やカメラワーク、ポン・ジュノ監督のどこか居心地の悪い世界観に主演のソン・ガンホをはじめ俳優陣の圧倒的な演技力。

そして韓国が抱える貧富の差等の社会風刺だけにとどまらない
『なんちゅう話を思い付くねん』
という奇想天外な愉快かつ不愉快なストーリー。

性根が腐りきってる井川絶賛のとんでもない映画です。

作品の毛色として日本での空前の大ヒットは見込めないかもしれませんが
2020年の井川の映画ライフの幕開けにズドン!!と撃ち抜かれたエエイガワです。

ポン・ジュノ作品の中でも井川的には『殺人の追憶』に並ぶ、もしかしたら超えるぐらいです。


ハッピーエンドや愛溢れるファンタジーより人間の業、カルマ的な残酷さを好むエエイガワ好きの方なら是非。


この作品を2020年最初のエエイガワ、110作目とさせていただきます。


ちなみに

2020年が明けてからまだ半月ほどですが

すでに

関根勤さんと映画を5本観に行っております。


今年もハイペースです。