12月に長門川の接続水路調査に先立って行われた住民説明会。参加した住民からは、護岸完成後の、洪水時の水位上昇を懸念する声が上がっています。

 

 

護岸整備にあと10年、築堤完了にはあと20年

県下で甚大な被害をもたらした令和元年10月の大雨では、印旛沼流域の佐倉市で10月観測史上1位となる雨量を記録。印旛沼の水位が極めて高い状況が続き、沼に水を流すことができなかった鹿島川や高崎川流域で、広く冠水被害に見舞われる事態となっています。

 

こうした印旛沼流域の浸水被害を軽減するため、印旛沼水の放水河川として位置づけられる、長門川の排水能力増強を目指し、着工されているのが長門川の護岸整備事業です。鋼矢板を用いた護岸整備を行った上で、後に堤防を整備することとなっており、護岸整備の完了までにあと10年程度、築堤工事の完了には20年からの期間がかかるとみられています。

 

洪水時の限界値 現在より1㍍押し上げ

さて、今回の住民説明会で紛糾したのが、洪水時の水位上昇についてです。

 

長門川の水位は、通常時は江戸川工事基準の高さ(=Y.P)より1㍍高い「Y.P+1.0㍍」である一方、大雨洪水が発生した場合には酒直水門を調整し、通常時より1㍍高い「Y.P+2.0㍍」を限界値として運用されています。これが、現在進められている長門川の護岸整備が完了し、長門川の排水能力が上がった際には、洪水時の限界値が1㍍押し上げられ、「Y.P+3.0㍍」で運用されることとなるのです。

 

栄町や印西市側を「犠牲」にはさせない

しかし、栄町布鎌地区などは周辺より低位にあり、現在でさえ大雨時の冠水が懸念されているところ。まして、長門川の水位が現状より1㍍も高くなれば、地域全体で大雨洪水の被害をまともに受ける恐れがあります。

 

特に問題なのは、長門川の支川である将監川について整備の見通しがついてないこと。県管理の長門川は潤沢に予算がつけられ、矢板設置などの護岸整備が進められている一方、市町が管理する将監川の河岸は手つかずの状態で、水位上昇に耐えられないことは火を見るよりも明らかです。

 

そもそもは、佐倉市や八千代市での冠水被害がきっかけに始められた長門川整備事業。佐倉市など印旛沼南側の被害が避けられる一方で、栄町や印西市側がその犠牲になることは決して認められません。地元選出の県議として、この点は必ず守っていきたいと思います。