43歳 PGT-AでA胚(正倍数性胚)で2回とも化学流産

修正自然周期でPGT-A でA胚3回目で妊娠卒業へ 

 

前医で保険採卵2回、保険移植3回終了し

当院受診。


1回も着床しなかったので、どうしたら良いか

という相談から始まりました。

もう治療は当院で最後のつもりできましたと。

 

・着床、妊娠判定陽性、妊娠継続の要因において

受精卵側の影響がどれくらい多いのか

推奨ブログ)

 

 

・現在の年齢の胚盤胞が

どれくらいの割合で正倍数性胚(染色体数の異常がない)なのか

参照ブログ)

 

お話した上で

ご夫婦と一緒に採卵計画を立てました。

 


採卵1(前医含めて3回目)

hMG-アンタゴニスト

採卵数19個(成熟卵12)

受精:PICSI

推奨ブログ)

受精卵:10

凍結:前核期2個、胚盤胞4個

 


当院移植1(前医含めて4回目)

ホルモン補充周期

SEETー胚盤胞1個移植(4AA)

→今までAAとか移植したことないですと

→1個移植希望された

移植後1週間後:hCG50.6

妊娠判定陽性:(hCG515.3)

 

胎嚢は確認できたが、心拍確認できず

→8週流産

流産絨毛染色体検査:14 番16番トリソミー

 

Kinoshitaより)

着床に対してとても不安に思われていたご夫婦だったので

流産は1回目でしたが、流産絨毛の染色体検査を勧めました。

 

ご夫婦

・今まで着床できないことも

・妊娠判定でないことも

自分の体が悪いんだと決めつけて治療していました

それが辛かった部分でもある

 

今回、流産の原因検査を行なって

流産は辛かったけど、

受精卵の染色体異常がわかって

少しだけ自分を責める気持ちが軽くなったと

染色体異常のない胚盤胞との出会いに集中すればいい

と自分に言い聞かせることができるようになったと

 

当院移植2(前医含めて5回目)

ホルモン補充周期

SEETー胚盤胞2個移植(4BA+5BB)

移植後1週間後:hCG99.1

妊娠判定陽性:(hCG243.7)

 

胎嚢は確認できたが、心拍確認できず

→2回目の8週流産となる

 

ご夫婦

着床、妊娠は連続でできた。

やはり、私たちの年齢考えると

胚盤胞を選んで移植したいですと

→1回目の流産原因を知ってから

 ご夫婦治療理解が深まっている印象でした

→先生、着床前検査(PGTA)やってみたいです。

 


採卵2(前医含めて4回目)  PGT-A周期

CC+レコベル+hMG-アンタゴニスト

採卵数:26個

→今回PGT-A周期なのでしっかり数をとりに行きました。

受精:PICSI

受精卵:9

凍結:胚盤胞5個

生検:5(5個全て良好胚だったので全て提出希望)

 

PGT-A結果

3AB   C(異数性胚)

3BB C(異数性胚)

5BB C(異数性胚)

5BB C(異数性胚)

3BB A(正倍数性)

 

当院移植3(前医含めて6回目)

ホルモン補充周期

PGTA-A胚(正倍数性)  1個移植

移植後1週間後:hCG50.6

妊娠判定陽性:陰性

→化学流産

 


採卵3(前医含めて5回目)  PGT-A周期

CC+レコベル+hMG-アンタゴニスト

採卵数:27個

→今回PGT-A周期なのでしっかり数をとりに行きました。

受精:PICSI

受精卵:17

凍結:胚盤胞5個

生検:5(5個全て良好胚だったので全て提出希望)

 

PGT-A結果

5BB   C(異数性胚)

3BB C(異数性胚)

3BB C(異数性胚)

5AB A(異数性胚)

3BB A(正倍数性)

 


当院移植4(前医含めて6回目)

ホルモン補充周期

PGTA-A胚(正倍数性)  1個移植

移植後1週間後:hCG36.8

妊娠判定陽性:(hCG22.8)

→化学流産

 

PGT-A周期2回ともに化学流産

移植環境を変えましょうと提案

 

排卵における、着床に関わる

多くの成長因子に期待し

修正自然周期(m-NC)とした

 


当院移植5(前医含めて7回目)

修正自然周期(m-NC)

レトロゾール、hCGにて排卵

PGTA-A胚(正倍数性)  1個移植

移植当日採血

E2:113.5

P4:20.7

→結果良好

→当院修正自然周期の移植当日までの流れは

 移植当日の排卵後の状況を

   厳密に判定するために

 独自の管理方法・基準を設けて

   流れを作っています。

 ご興味ある方はぜひ私の外来もしくは、

 セカンドオピニオン・オンライン診療など

   でお声がけください。

 

移植後1週間後:hCG52.4

妊娠判定陽性:(hCG1007.0)

 

妊娠10週まで胎児発育良好

無事、43歳で卒業となりました。

 

(KInoshitaより)

本当に前医からの治療歴を考えると

体外受精の治療をフルで実施されたご夫婦でした。

 

そこには

着床、流産への理解が必要不可欠でした。

 

とはいえ

PGT-Aを2回実施して2回とも化学流産

となった時は

本当にご夫婦で支え合いながら

よく前を向いてくれたなと私も感動しました。

 

同じ繰り返しとならない様に

今回は移植環境を変えてよかったと思います。

 

間違いなく

悲しい1回目の流産の時に

しっかりと夫婦で治療を理解したところから

ご夫婦の治療へのスイッチが入ったと

主治医として感じました

 

ご夫婦にしっかりと

治療で起こっていること、起きたことを

理解してもらう大切さを改めて教えてもらいました。

 

ぜひぜひぜひ

順調に行ってくれること祈っています。

 

年始からの

40代妊娠ラッシュ→卒業が続いていますので!

しばらく、40代の方々の治療流れを皆さんと

共有していければなと思っています。

 

みなさん!!一緒に頑張りましょうね!!


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