MDGレーベルから発売された
ロザリンデ・ハースの演奏による
マックス・レーガーのオルガン作品全集をようやく聴き終えた。
ロザリンデ・ハースの演奏による
マックス・レーガーのオルガン作品全集をようやく聴き終えた。
レーガーのオルガン曲を収録したCDが12枚、
それからJ・S・バッハの曲を
レーガーがオルガン演奏用に編曲したものを収めたCDが2枚。
計14枚組である。
まさに聴き応え充分。
それからJ・S・バッハの曲を
レーガーがオルガン演奏用に編曲したものを収めたCDが2枚。
計14枚組である。
まさに聴き応え充分。
マックス・レーガー(MAX REGER、1873~1916)。
左から読んでも右から読んでもREGER。
そして彼の名前のMAXを構成するMもAもXも、
左右対称な文字である。
なんとシンメトリックな作曲家!
などと書くと、もっともらしく聞こえるが、
実際の所、彼の本名は、
Johann Baptist Joseph Maximilian Regerという…。
左から読んでも右から読んでもREGER。
そして彼の名前のMAXを構成するMもAもXも、
左右対称な文字である。
なんとシンメトリックな作曲家!
などと書くと、もっともらしく聞こえるが、
実際の所、彼の本名は、
Johann Baptist Joseph Maximilian Regerという…。
レーガーの作品は、
ベルリンクラシックス・レーベルから出ている
管弦楽作品集(7枚組)や
DA CAMERA MAGNA レーベルから出ている
室内楽作品全集(23枚組)などで
それなりに聴いてきたけれども、
聴きやすい音楽という感じではない。
ベルリンクラシックス・レーベルから出ている
管弦楽作品集(7枚組)や
DA CAMERA MAGNA レーベルから出ている
室内楽作品全集(23枚組)などで
それなりに聴いてきたけれども、
聴きやすい音楽という感じではない。
旋律は半音階的に進行するものが多く、
ひとつの曲にたくさんの楽想を詰め込んでいるものだから、
一度聴いた程度では、
どのような楽曲であるのか、その全体像を把握するのが難しい。
また、彼は旋律作家としての才能にはいささか欠けるところがあり、
簡単に口ずさめるメロディーというものがあまりない。
したがって彼の作品の大半からは、
「晦渋な音楽」という印象を受ける。
ただ、Arte Novaレーベルから出ている歌曲のCDを聴くと、
親しみやすい旋律を持ったシンプルな構成の作品が多数あるので、
レーガー初心者には、大曲よりも小曲のほうが
ずっと理解しやすいだろう。
実際、室内楽作品全集のCDを聴いていても、
弦楽四重奏曲などより、
無伴奏ヴァイオリン、無伴奏チェロ、
無伴奏ヴィオラなどのための曲の方が遥かに理解しやすい。
ひとつの曲にたくさんの楽想を詰め込んでいるものだから、
一度聴いた程度では、
どのような楽曲であるのか、その全体像を把握するのが難しい。
また、彼は旋律作家としての才能にはいささか欠けるところがあり、
簡単に口ずさめるメロディーというものがあまりない。
したがって彼の作品の大半からは、
「晦渋な音楽」という印象を受ける。
ただ、Arte Novaレーベルから出ている歌曲のCDを聴くと、
親しみやすい旋律を持ったシンプルな構成の作品が多数あるので、
レーガー初心者には、大曲よりも小曲のほうが
ずっと理解しやすいだろう。
実際、室内楽作品全集のCDを聴いていても、
弦楽四重奏曲などより、
無伴奏ヴァイオリン、無伴奏チェロ、
無伴奏ヴィオラなどのための曲の方が遥かに理解しやすい。
レーガーは芸術家というよりも職人タイプの作曲家だ。
独創的な作曲スタイルを築き上げて音楽を書くよりも、
過去の作曲家、例えばバッハやブラームスらのスタイルに則って
書かれた曲が多い。
レーガーは、同時代に活躍した作曲家の誰よりも
ドイツ音楽の伝統を受け継いだ存在であると
自負していたことだろう。
独創的な作曲スタイルを築き上げて音楽を書くよりも、
過去の作曲家、例えばバッハやブラームスらのスタイルに則って
書かれた曲が多い。
レーガーは、同時代に活躍した作曲家の誰よりも
ドイツ音楽の伝統を受け継いだ存在であると
自負していたことだろう。
さて、そんな彼が作ったオルガン作品はどうか…。
半音階的でモダンな響きのする
いかにも20世紀初頭のロマン主義末期的な曲がある一方、
バッハの様式に則って作られた作品もある。
一般的な受けが良いのは、後者のほうだろう。
おそらく大半の人は、「これはバッハの曲です」と言われれば、
素直に信じ込むことはずだ。
フーガやパッサカリアなど、
対位法的に作られた楽曲のなんと素晴らしいこと!
いかにも20世紀初頭のロマン主義末期的な曲がある一方、
バッハの様式に則って作られた作品もある。
一般的な受けが良いのは、後者のほうだろう。
おそらく大半の人は、「これはバッハの曲です」と言われれば、
素直に信じ込むことはずだ。
フーガやパッサカリアなど、
対位法的に作られた楽曲のなんと素晴らしいこと!
CDには、作品番号順にオルガン曲が収録されているわけではない。
しかしながら、関連性のある楽曲が意図的に並べられているため、
コラール前奏曲「目覚めよと呼ぶ声が聞こえ」op.135a-25の次に、
「目覚めよと呼ぶ声が聞こえ」による幻想曲op.52-2が
登場するという具合になっている。
しかしながら、関連性のある楽曲が意図的に並べられているため、
コラール前奏曲「目覚めよと呼ぶ声が聞こえ」op.135a-25の次に、
「目覚めよと呼ぶ声が聞こえ」による幻想曲op.52-2が
登場するという具合になっている。
CD12枚にも及ぶほど作品数が多いので、
その全ての楽曲を把握するのは容易ではない。
とにかくCDを片っ端から聴いていって、
印象に残った作品を繰り返し聴くという方法をとるのが良いだろう。
その全ての楽曲を把握するのは容易ではない。
とにかくCDを片っ端から聴いていって、
印象に残った作品を繰り返し聴くという方法をとるのが良いだろう。
「Weinachten(クリスマス)」は、
最初モヤモヤとした響きが続くが、
曲の終盤になって「きよしこの夜」の旋律が流れてくる。
また、イギリス国歌の主題による変奏曲とフーガもあるし、
ドイツ国歌が壮麗に響く「Siegesfeier(戦勝祝賀式)」なる曲もある。
ドイツ国歌、すなわちハイドン作曲の「皇帝賛歌」を用いた
最初モヤモヤとした響きが続くが、
曲の終盤になって「きよしこの夜」の旋律が流れてくる。
また、イギリス国歌の主題による変奏曲とフーガもあるし、
ドイツ国歌が壮麗に響く「Siegesfeier(戦勝祝賀式)」なる曲もある。
ドイツ国歌、すなわちハイドン作曲の「皇帝賛歌」を用いた
オルガン曲としては、
レーガーと同時代に生まれた
レーガーと同時代に生まれた
フランツ・シュミット(1874~1939)の曲がある。
聴き比べをしてみると面白い。
バッハの曲をレーガーがオルガン用に編曲したものには、
半音階的幻想曲とフーガ、トッカータ、
平均律クラヴィーア曲集の中の前奏曲とフーガなど
多彩な楽曲が並んでおり、
簡素なチェンバロ曲が
パイプオルガンの壮麗な響きによって奏される様は圧巻!
これまた原曲との比較が楽しい。