──とある組合担当者からの問いに答えます
■ 「なんで減給しないんですか?」という問いかけ
ある日、実習生に対して組合の担当者からこんな連絡が来た。
「一般的に、入社6ヶ月以内の本人都合による休みは減給対象ですが、今回なぜ減給にならないのですか?後学のため教えてください。」と
──心底うんざりした。
それ、“後学のため”じゃなくて、“お前の慣習を押し付けるため”だろ。
もちろん、企業のルールとして「欠勤=減給」はあるかもしれない。
でも、今回のケースはそうじゃない。
■ 実習生の「休み」は、怠けではない
今回、うちで働いてくれているインドネシアの実習生が現場で怪我をした。
不注意でもなく、明らかな事故だった。
本人は痛みを我慢しながらも現場に出ようとした。
でも、自分は休ませた。
それが“当たり前”だと思ってる。
それでも減給するのか?
日本語もわからず、文化も違う異国の地で、不安だらけの中で働いてくれている子に?
怪我をしてまで働こうとする彼を、「1日いないからマイナス◯円です」と切り捨てるのが“日本の一般常識”だとしたら、
そんな常識、クソくらえだ。
■ 自分が守りたいのは「労働者」じゃなく「人」
自分は、彼らを“労働力”としてしか見ないような企業には、絶対に預けたくない。
送り出し機関の代表としても、社長としても、それは譲れない。
彼らにとっては、日本に来ること自体が人生をかけた挑戦。
家族の期待、地元の想い、将来の夢──全部を背負って、やってきてる。
それを「人が足りないから」「安く使えるから」で済ませるのは、
人間として卑しいとすら思う。
