【平成30年 第3回 富田林市議会定例会】7.安全・安心な給食を、安定的に提供するために。 | 富田林市議会議員 伊東寛光オフィシャルブログ「議員って普段、何してる?」Powered by Ameba

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そして、その答えは議員になって初めて知りました!

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※正確なやり取りにつきましては、富田林市議会のWebページで録画をご確認いただくか、後日公開される正式な会議録をご覧ください。

 

※富田林市の小学校給食で発生したトラブルに関する詳細は、こちらをご覧ください。

 

 

【伊東の発言】


続きまして、

7.安全・安心な給食を、安定的に提供するために。


(1)まずは、給食の遅延、食器等の汚れ、食缶等の汚れ、異物の混入、食器等の数量不足、提供した給食の数量不足、その他、衛生管理上の問題など、給食に関するトラブルの発生状況について、お示しください。

 


(2)学校給食関係者に「安全な給食を提供する」という考え方が全く無いように見えるが、執行部の見解を求める。

 

①中皿に血が付着していた件について、何故このようなことが起こったのか理解できませんのでご説明ください。


②ノロウィルスへの感染を疑うべき状況にあった富田林学校給食株式会社の職員が、6月20日に調理業務にあたった件についてお伺いします。

 

 学校給食課の6月26日付けの資料によると、子どもが6月18日に「風邪からの胃腸炎」と診断され、同日夜に本人が嘔吐し、翌、6月19日に本人が「急性胃腸炎」と診断された旨の記載があります。

 

 これは、厚生労働省が定める「大量調理施設衛生管理マニュアル」の「5.その他 (4)調理従事者等の衛生管理」の「⑥下痢又は嘔吐等の症状がある調理従事者等については、直ちに医療機関を受診し、感染性疾患の有無を確認すること。」に違反しております。

 

 また、文部科学省が定める「学校給食衛生管理基準」の「第4 衛生管理体制に係る衛生管理基準」「1―(3)学校給食従事者の健康管理」の三には、「学校給食従事者の下痢、発熱、腹痛、嘔吐、化膿性疾患及び手指等の外傷等の有無等健康状態を、毎日、個人ごとに把握するとともに、本人若しくは同居人に、感染症予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(中略)に規定する感染症又はその疑いがあるかどうか毎日点検し、これらを記録すること。また、下痢、発熱、腹痛、嘔吐をしており、感染症予防法に規定する感染症又はその疑いがある場合には、医療機関に受診させ感染性疾患の有無を確認し、その指示を励行させること。」にも違反しております。

 

 なぜ、このようなことが起こったのか理解できませんのでご説明ください。


③給食センターの調理員が小学校内で嘔吐した者の食器を回収後、消毒せずに洗浄した件について、お伺いします。

 「小学校給食における危機管理個別マニュアル 第2章 C-2.学校給食時に嘔吐があった場合の対応」、の(3)には「汚染された食器等はすぐにビニール袋等に入れた後、消毒処理を行い、他の食器等と一緒にならないよう別にする。」とあります。

 また、「3.学校内での消毒」には、消毒の方法について具体的に定められています。

 繰り返しますが、これは「危機管理個別マニュアル」であります。

 なぜ、このマニュアルが遵守されなかったことが理解できませんので、ご説明ください。


(3)学校給食課が平成30年6月27日に提出した資料には「調理員」と記載されていますが、その後、調査依頼をして提出された資料では「栄養士」と記載されています。

 

 なぜ、このように記載が変わったのかご説明ください。

 

 学校給食課は「調理員」と「栄養士」の違いも分からずに仕事をしているのですか。

 

 また、先ほどの血の件にしても、嘔吐の件についても、議会に対して報告がなかったのは何故ですか。

 議会に迅速かつ「正確な」情報提供をしないのは何故か、教えてください。

 


(4)安全・安心な給食を提供するために必要なことは何か。

 

 

①3月20日の予算決算常任委員会において、執行部は「食育加配の1名を除いて(中略)、4名の栄養職員は、本市が責任を持って提供する給食のために必要な人員です。」と発言しております。

 

 食育加配の栄養士を除くのかどうかはお任せしますが、「必要な人員だ」と断言したにも関わらず、現実問題として安全・安心な給食を提供する体制が整っていないのは誰の目から見ても明らかです。

 

 結局、栄養士が何人居たら、安全・安心な給食を提供できるのですか。

 そもそも栄養士の数の問題ではないと考えますが、執行部の見解をお示しください。


②給食関係者の意識が低いのが、根本的な問題なのではありませんか。


③学校配膳員を本市が直接雇用する必要性について教えてください。

 「市が直接雇用する方が安全だ」という理屈は成り立ちませんので、念のため申し添えておきます。

 また、本市学校給食課の事務負担が減ることからも、富田林学校給食株式会社が雇用する方が良いのではないかと考えますが、執行部の見解をお示しください。

 


(5)これだけの問題を起こしている「富田林学校給食株式会社」に、今後も随意契約で小学校給食の調理を委託し続けるおつもりですか。

 

 これでは、昨年度まで別の民間の会社に調理を委託していた時と、ほとんど変わらないのではありませんか。

 わざわざ学校給食株式会社に調理を委託する必要性は無いと考えますが、執行部の見解をお示しください。 

 

 

 

 

 

【執行部 答弁 教育総務部長】


 それでは、7の(1)から(5)につきまして、順次お答えいたします。

 

 まず、(1)についてですが、4月12日から7月18日までの平成30年1学期の期間について報告いたします。

 

 給食の遅延については2件、食器等の汚れは11件、食缶等の汚れ1件、異物の混入は、混入経路が確定できないものも含め17件、食器等の数量不足は30件、提供した給食の数量不足は12件、その他、衛生管理上の問題は2件発生しております。

 

 

 次に、(2)①中皿に血が付着していた件についてですが、6月10日午後、食器洗浄時に食器カゴで指にケガをしたため、業務管理者に報告、すぐに傷を消毒し傷テープを張り、使い捨てラテックス手袋を着用し洗浄に戻りましたが、ケガをした時の食器を洗浄せずに消毒保管庫に収納してしまい、6月11日学校への食器配送することになってしまいました。

 

 事案が判明後、業務管理者に手指のケガによる傷口が感染源となることとケガによって付着した汚れの洗浄を再認識して調理員に指示するよう命じて再発防止に努めております。

 

②ノロウイルスへの感染を疑うべき状況にあった職員が、6月20日(水)に調理業務にあたった件についてですが、6月17日の夜に当該職員の長男が下痢をしたため、6月18日に電話にて本人より休暇届がありました。同日、長男は病院を受診し風邪からの胃腸炎と診断を受けております。その夜に、調理職員が嘔吐し、翌19日に電話にて休暇届がありました。その後、調理職員は病院を受診し、急性胃腸炎と診断されており、午後には体調が回復しました。6月20日に給食センターに出勤し、富田林学校給食㈱の上司に急性胃腸炎と診断されたことを報告し、その日は、下処理作業と洗浄作業に従事しました。6月21日の調理作業前に本市栄養士と会話中に18日に本人が嘔吐したことを話ししたため調理場に入ってはいけないことと、すぐに検便検査をするように指示しました。


 検便結果でノロウイルスが確認できた事により、他の職員への罹患が考えられるため、何よりも子どもたちの安全を考え給食提供を中断し、他の職員の検便検査を実施し、罹患していない事が確認された上で給食再開したものであります。当該職員はノロウイルスが無い事が確認できるまで自宅待機させました。

 

 この事案を受け、富田林学校給食㈱に、調理に関わるすべての職員に休暇中の体調や家族の体調についても確認する事を命じました。

 

 現在は、毎日報告している健康調査票の様式を変更し、「本人もしくは同居者に感染症又はその疑いがあるものはない。」の項目と、「休みの日の体調も記入する」様式に改善され、もし体調不良者が発生しても、調理ラインに入らない事と早期発見・早期対応による給食提供中断のないように努めております。

 

 次いで、③校内で嘔吐した者の食器を消毒せずに回収した件についてですが、学校内では、給食時間にできるだけ残さず食べるように教えていただいております。そのような中で、早く食べることができる児童、どうしても時間がかかる児童、給食時間内に無理しても食べる児童がおり、それぞれ「食べる」ことに個人差があります。給食後に、給食配膳室に食器・食缶・牛乳を返す動作をすることで、給食時間内に無理しても食べる児童などは、配膳室に入ってから嘔吐してしまう場合もあります。

 

 本市では、平成29年9月に「小学校給食における危機管理個別マニュアル」を作成し、ノロウイルスの疑いがある場合の学校での対応として、「汚染された食器等は、すぐにビニール袋等に入れた後、消毒処理を行い、他の食器等と一緒にならないよう別にする。調理場への食器等の返却は、汚染している可能性のある食器とわかるようにする。」「嘔吐物の処理は、マスク、ビニール手袋、エプロンを使用し教職員等が行う」と明記しており、学校配膳員は、感染することを防止するため、取り扱わないように指導しております。

 

 給食センターに返却された「汚染されたと思われる食器等が入ったビニール袋」は、各学校から回収した食器、食缶等とは別に「ノロウイルス対策室」に運び、栄養士の指示のもと調理員が消毒処置すること。消毒後は、他の食器と同様に洗浄機を使用して洗浄するように指導しておりましたが、再度調理員には、取り扱いを徹底するよう指示し、再発防止に努めております。

 

 次に、(3)についてですが、この度、事案の報告にあって、同一人物の表記を「調理担当、調理員」「栄養士」と色々と報告したことは、当方の説明不足であり、議員のご不審に繋がった事を深くお詫び申し上げます。今後は適切な報告を行うよう注意してまいりますので宜しくお願いいたします。

 

 当該の職員は、富田林学校給食㈱の雇用している栄養士は平成30年4月からの採用であり、共同調理場で行う学校給食の経験がないため、現時点では調理担当員としての仕事をしておりますが、実務経験を積んだ後に栄養士としての役割を担う予定となっております。

 

 また、本件については、罹患事実が判明した後、子どもたちの安全を何よりも考えて、先ずは子ども・保護者への周知が第一と考え、学校とのやり取りを優先したものであります。また議会への報告も必要と考え、翌日には議員の皆さまに報告するべく報告書も用意していたところ、急遽全員協議会を開催するということでその場で報告した次第である事をご理解下さるようお願いいたします。

 

 

 次に、(4)①、栄養士が何人居たら、安全・安心な給食を提供できるのかについて、

 

 平成30年度の学校給食課の栄養士につきまして、1学期においては、栄養士は午前中の調理指導に3人、午前中に必要な発注作業のために事務室に2人の5人で調理指導・発注作業を担っております。

 

 3人の栄養教諭は、調理後、各小学校の給食時間に間に合うように学校へ行き、食育指導を行っています。

 

 このようなことから、共同調理場の調理指導には現状の5人が必要であると考えております。更には、今後、食物アレルギー除去食を提供する場合には、更に栄養士1人の増員が必要と考えております。

②給食関係者の意識が低いのが根本的な問題なのではないのか。について、給食関係者には、日頃から、給食が子どもたちの成長に欠かせない重要なものであり、その安全性が問われることを伝えております。

 

 また、その意識を維持させるためにも、本市栄養士が、調理指導や衛生指導を行い、衛生管理意識を保ち、向上するように努めているところであり、今後も安全で安心できる給食提供に向けて努めてまいります。

 

③学校配膳員を本市が直接雇用する必要性について、

 配膳員の本市雇用につきましては、提供している給食に対しての味や量を配膳室に戻してくれる児童から直接聞き取りできることや、児童への声掛けなど、配膳員は地域の特性や子供たちの気質なども理解していることなどから、学校・児童・給食センターの連携のためには必要と考えております。また、衛生管理についても、担当課の栄養士から直接指導できることなども直接雇用を行っている理由の一つです。

 

 このようなことから、現在、本市での雇用をしておりますが、今後、直接雇用が必要かの整理を行いながら民間への委託等についての費用対効果なども勘案しながら検討していきたいと考えております。

 

 

 次に、(5)についてですが、平成20年3月に財団法人松原・富田林学校給食協会の解散後、平成20年4月に富田林学校給食㈱を設立し、現在まで調理及び配送の委託をし、これまでも長年にわたり、第一給食センター・第二給食センター合わせて7000人以上の給食調理を行ってきた実績を有しております。


 また、教育委員会では、本市の新給食センターにおける給食提供の計画を、当初本年度9月からの実施予定としておりましたが、この間の他の民間業者に対する様々なご指摘を受ける中で、なんとか本年度当初から実施したいと計画変更をすすめ、実施にこぎつけたところであります。

 

 今回、平成30年3月19日までの第一給食センターでの給食を終え、短期間で調理機器の扱い方や試行・試食を経て4月12日から新給食センターで給食を提供できたのも、経験のある調理員が、新たな厨房設備にも関わらず対応できたことの結果であると考えております。

 

 教育委員会としましては、富田林学校給食㈱の厨房機器の改善、衛生管理の再認識や栄養士の指示への対応、食器・食缶の汚れや食数誤りなどの是正や経費節減など、今後の創意工夫による安全・安心な給食の提供状況を確認する中で、委託先の適否について検討する必要があると考えております。

 

 

 

【答弁を受けての伊東の発言】

 

 まずは意見と要望を述べます。

 

 (1)についてですが、新センターの稼働時にトラブルが発生することは想定していたものの、やはり多いように感じます。

 

 特に、食器等の汚れが11件、食缶等の汚れが1件というのは、何故発生したのかをよく検証し、再発防止に努めるよう強く要望します。


 (2)と(3)については再質問を行いますので、後ほど言及します。


 (4)の①については、必要な栄養士の数について「共同調理場の調理指導には現状の5人」とのご答弁でした。

 

 それが事実なのであれば、なぜ予算要望の段階で、市の栄養職員を2名ではなく3名要望しなかったのか、疑問が残ります。

 

 というのも、3月の予算決算常任委員会での質疑の中で、「栄養教諭1名の食育加配の内示があったのは今年の2月」、「決定の通知があったのは3月1日」であったことが明らかになっているからです。

 

 もし、食育加配が無ければ、栄養教諭2名と市の栄養職員2名の合計4名で調理指導等をしなければならなかったということになります。現状でも、安全・安心な給食の提供が危ぶまれている中で、もっと大変なことが起こる可能性があったことを考えると、ぞっとします。

 

 また、(4)の②とも関連しますが、調理員を含む給食関係者の意識の低さが根本的な問題なのであって、栄養士がいくら調理指導や衛生指導をしようとも、意識が変わらなければその場限りで終わってしまい、また同じことを繰り返すことになるでしょう。

 調理を委託されている、富田林学校給食株式会社自体が危機感、緊張感を持って、衛生管理等の知識を主体的に学び、実践させる仕組みを作らない限り、問題は解決しません。

 

 富田林学校給食株式会社には、業務管理者も衛生管理責任者もいます。今年度からは栄養士もいるにも関わらず、この状態というのは大問題であります。

 

 また、(4)の③については、市が直接雇用する理由になっていません。富田林学校給食株式会社が雇用すると、なぜ学校・児童・給食センターの連携ができなくなるのか、理解に苦しみます。

 

 富田林学校給食株式会社が雇うと、「配膳員は無口になり、児童とコミュニケーションを取らなくなる」とでも言うのでしょうか。

 

 加えて、「担当課の栄養士から直接指導できる」ことも理由に挙げられていますが、衛生管理上の問題は仕様書にきっちり盛り込んだ上で履行させれば良いのであって、これも市が直接雇用する理由としては弱いと考えます。

 

 現に、松原市では、調理の委託先の業者が配膳員を雇用しています。

 

 配膳員の労務管理等、本市職員の事務負担軽減にも繋がることから、単純な費用対効果だけでなく、仕事の棚卸し、本当に市の職員でなければできない仕事なのかどうかも含めて、検討を進めて頂きますよう強く要望します。


 次に、(5)でありますが、これだけの大きな問題を抱えていることから、委託先の適否につきましてはぜひともシビアに検討するよう、強く要望します。

 

 


 続きまして、再質問を行います。

 

 まず、(2)についてですが、ご答弁から「調理員の衛生管理に対する意識が低い」ということがよく分かりました。

 

 「大量調理施設衛生管理マニュアル」や「学校給食衛生管理基準」が理解されていない。

 

 それどころか、本市が危機管理のために策定した、「小学校給食における危機管理マニュアル」でさえも、学校給食関係者に浸透していない。たったの8ページしかない、本当に重要なことしか書いていないマニュアルなのに、です。


 ここで、(2)の③について、3点再質問をします。

 

 まず1点目。本件の嘔吐物の処理は誰が行ったのか。

 

 ご答弁にもありましたが、「小学校給食における危機管理マニュアル」C-2(4)には、「嘔吐物の処理は、マスク、ビニール手袋、エプロンを使用し、教職員等が行う」とあります。

 

 もし配膳員が行ったのであれば、同マニュアルに違反したことになることから、確認のために教育総務部長、再度ご答弁をお願いします。

 

 

 次に2点目。当該児童が嘔吐した後の対応についてお伺いします。

 

 同マニュアルのC-2(2)には、「嘔吐した児童の嘔吐した場所やうがいをした場所では、換気、拭き取り、消毒などを行い、教室等でのウィルスなどの感染源の拡大を阻止するようにする」とあります。

 

 また、同マニュアルのC-2(3)、およびC-3には、汚染された食器の消毒について定められております。 

 

 ここからは想像の話になりますが、当該児童が嘔吐したことは、本人または配膳員、若しくは他の児童等から教職員等に伝わったはずであります。

 

 また、当該児童は、恐らくどこかでうがい等を行ったのではないかと思います。

 

 当該児童が嘔吐した場所やうがいを行った場所、給食センターに返却する前の段階での汚染された食器等の消毒などは、同マニュアルに定められた通りに行われたのか。もし行われていなかったのであれば、それはなぜか。

 

 教育指導室長、お答えください。

 


 次に3点目。「小学校給食における危機管理個別マニュアルは、表紙にも記載されている通り、「異物混入・食中毒・ノロウィルス」に対応するため、「学校給食課・学校・配膳室用」に定められたものであります。

 

 学校給食課がいくらマニュアルを作ったところで、学校、すなわち全教職員に周知・徹底、協力してもらわなければ意味がありません。

 

 学校給食というのは、「食育」という大切な教育の一環なのだという意識を持ち、決して人ごとではなく、学校の現場や教育指導室と学校給食課が連携して、子どもたちの安全を第一に考えて提供しなければならないと考えます。

 

 給食に関する一般質問は、今回が3回目となります。これまでヒアリング等を何度も行って参りましたが、率直なところ、どうも学校・教育指導室、学校給食課の連携が弱いように感じております。

 

 今後どうしていくおつもりなのかについても言及しつつ、教育長のご所見をお示しください。

 


 続きまして、(3)についても再質問を行います。


 「調理員」と「栄養士」では経験があろうがなかろうが、そもそも資格が違います。

 

 また、今年の3月に行われた予算決算常任委員会で、執行部は「富田林学校給食株式会社には、栄養士1名の採用をしていただきたいということでお願いしております。」と答弁なさっております。

 

 また、栄養士の採用を依頼する目的を訊ねたところ、「現在、富田林学校給食株式会社には栄養士の資格を持った職員がおりません。調理士までの資格になりますので、衛生管理等、(中略)採用のほうをお願いしております。」と答弁なさっています。

 

 まとめますと、衛生管理体制を充実させる目的で採用したはずの栄養士が、ノロウィルスに感染した状態で6月20日に調理場に入ったということになります。これは大事件です。

 

 それを、栄養士として採用した、栄養士の資格を持つ職員であることを隠し、「調理員」と説明したのはあまりにも不自然です。

 

 これは、「説明不足」で片付けられる話ではなく、「問題を矮小化させるなどの意図を持ち、市民の代表者、すなわち二元代表制の一翼を担う議会に対して虚偽の説明を行った」と受け取られてもおかしくない、深刻な問題であると考えます。

 

 少なくとも私はそのように受け止めましたし、この議場にらいっしゃる皆さま、ライブ中継等でこのやりとりをお聞きになっている皆さまの中にも、「栄養士であることを意図的に隠したのではないか」と疑念を抱く方が、少なからずいらっしゃると思います。


 理事者は、このような問題を起こしたことについて、どのように考えているのか。

 

 答弁者は敢えて指定しません。理事者のうち、どなたがお答えになるのかも含め、誠意あるご答弁と、再発防止に向けての決意をお聞かせください。


 以上、再質問と致します。

 

 

 

【執行部 答弁 教育総務部長】

 

 小学校給食における危機管理個別マニュアルでは、学校給食時に嘔吐があった場合、嘔吐物の処理は、教職員等が行うと規定しております。

 

 しかしながら、今回の事案では、児童が配膳室で嘔吐したため、配膳員が嘔吐物の処理を行ったもので、個別マニュアルに反した行為でございます。

 

 今後は、個別マニュアルの規定を遵守するよう配膳員に指導し、併せて定期的な研修も実施し、具体的な事例も交えながら周知してまいりますので、よろしくお願いいたします。

 

 以上でございます。

 

 

 

【執行部 答弁 教育指導室長】

 

 議員ご指摘のように、「小学校給食における危機管理個別マニュアル」において、学校給食時に嘔吐があった場合の対応について、嘔吐物の処理は、配膳員ではなく教職員等が行うことが明記されております。

 

 しかしながら、今回配膳室で生起した本事案においては、本来教職員がすべき対応を配膳員が行っており、学校がその報告を受けたのは後日であったことから、学校としてもマニュアルに定められた通りの対応ができておりませんでした。

 

 今後、各学校に対して、本事案について伝えるとともに、再度マニュアルについて全教職員に周知、徹底し、教職員の危機意識の向上を図ってまいります。

 

 

 

【執行部 答弁 教育長】

 

 議員ご指摘のとおり、小学校での給食実施にあっては、その安全性が第一です。

 

 一方、給食の提供は人を介して行うことから、それに関わる関係者の危機管理意識を向上させる事が求められます。

 

 そのための「危機管理マニュアル」の周知、徹底、課題事象の予防や課題発生時の対応などを教職員、教育指導室も含めた関係者間で共有するように努め、今後も子どもたちに「安全・安心で栄養面も配慮された美味しい給食の提供」をすすめてまいります。

 

 以上、お答えとさせていただきます。

 

 

 

【執行部 答弁 松田副市長】

 

 まず、学校給食におきましては、安全で安心な給食の提供が何よりも大切でございます。

 

 先般6月20日の給食調理において、ノロウイルスの感染が疑われる職員が調理業務にあたったということで、一時、給食業務が停止し、大変ご迷惑をおかけいたしました。

 

 幸い、集団感染等大きな事故にございませんでしたが、今後、このようなことが無いよう、改めて、衛生管理の周知徹底を図るとともに、議会への報告につきましても、議員ご指摘のように、正確さを欠き、ご不審を招きましたことは誠に申し訳なく、以後、十分に気を付けてまいります。

 

 しかしながら、決して、意図的に隠したものではございませんので、そこは、ご理解を頂きたいと思います。

 

 いずれにいたしましても、給食業務は、本市の未来を担う子供たちの健やかな成長に大きな役割を果たしています。

 

 今後とも、改善すべきところは改善し、安全で安心な給食を提供してまいりたいと考えております。

 

 

 

(再質問の答弁を受けて)の伊東の発言

 

 意見と要望を述べます。

 

 今のご答弁をお聞きになった方は、どのように受け止められたでしょうか。「報告が後日だったから、学校は知らなかった」というのは、不自然だと思いませんか?

 

 児童が嘔吐したら、普通、すぐ学校の先生に言いませんか?
 保健室に連れて行きませんか?

 

 私は今の答弁に、違和感を感じました。

 

 仮にこれが事実だとしたら、それこそ何のために市が配膳員を直接雇用しているのか、意味が分かりません。児童とのコミュニケーションや学校との連携が全くできていないではありませんか。

 

 また、重大な問題が発生しているにも関わらず、市民や議会への説明が無い。正確な説明をしない。何とかして隠そうとする。

 

 自浄作用が働かない、問題が解決しない、このような状況が続くのであれば、私たちの会派としては、議会に特別委員会の設置を提案することも検討しなければならない、そのくらいの危機感を持っています。

 

 執行部におかれましては、もし何かあった場合には、市民や議会に対し、事実を隠すことなく、ありのままに報告するよう要望します。

 

 透明化を進めることが、給食関係者の意識改革にも繋がり、子どもたちに安全・安心な給食を提供することに繋がると考えますので、よろしくお願いします。


 以上で、改革市民クラブを代表しての質問を終わります。