
先月下旬よりボチボチ秋剪定を始めてますが、そろそろやってしまわなければ秋の花が咲かない可能性もあります。雨の中、気合いを入れて頑張ります。

剪定と言っても、秋は凋花切りと同じような感じです。
グラハム・トーマス

つる仕立てにする事が多い品種ですが、シュートも切って枝分かれさせて、背を低めにしています。2番花のつぼみがついています。黒点は出ていませんが、下の方の葉で黄色くなっているのもあります。
2番花の真ん中から上の方で切ることにします。

シュートからは元気のいい枝が長く伸びてくるので、花枝よりも一芽短くしました。
中の方の小枝もあまり整理せずに残しています。下の方の黄色くなった葉を取り、鉢土の上の古い肥料や枯れ葉もきれいに取り除きます。
お礼肥は6月に与えています。この株にはそれ以降肥料はやっていません。
念のため、ECを計ってみます。

ほぼ肥料分は無くなっています。
軽く肥料を入れて完了。
LDブレスウェイト

枝が少し暴れるLD。2番花が咲いています。花数を多くしたいので、咲いている花の凋花切りのみで株をまとめるように剪定します。
今上がっている枝の下の方で切りますが、横に出ている枝は内芽で切って内側に枝が出るようにします。

内側の古い枝・細い枝は整理しました。HT的な剪定です。
ちはやふる

3番花が咲いています。
HTですが、中輪房咲きでたくさんの花が上がる品種なので、あまり深く切らず、現在の花枝の下の方で切り、枝数を多く残します。
中の細かい枝は整理しました。
鉢植の場合、大株で枝をたくさん残すと土が乾くのが極端に早くなって水涸れを起こしてしまいますので、鉢の大きさ(土の量)と株の大きさ(葉の量)のバランスを取る必要があります。残し過ぎず切り過ぎずのバランスが微妙です。なかなか教科書通りには行きません。
ホワイト・アロー

フロリバンダ種で中輪房咲き、たくさん花枝が上がる樹性の強い品種なので、樹形を崩さないように現在の花枝の下の方で切り、枝数を多く残します。

枝数が多いので、中の方の細かい枝は少し整理して葉の数を減らしています。
ラバース・ミーティング

10号鉢植えで3番花が上がっています。シュートも出て伸びています。
黒点もなく1番花の葉から全部ついているので、2番花の枝まで切り下げます。短い枝は3番花の下の方で切り、ブラインド枝は切ります。

普通のHT種で花枝が太い品種は、細かい枝を残しても咲きませんので、すっきりと整理します。一枝下(2番花の枝)で切るのが標準。
パット・オースチン

2番花が咲いていて、シュートも長く伸びています。
枝が細めで長く伸びるため、あまり長いと樹形が乱れます。
細い枝からも花枝が伸びることがあるので、中の方の枝も切らずに枝数を多く残します。
こんもり咲かせたいので、伸びたシュートは短めに切ってしまいます。
シュートから出てくる花枝は元気よく伸びるので、少し短めに。

横に伸びた枝は内芽で切って、中の方に枝が伸びるようにします。
切ったタイミングで肥料をやっておくと、新芽が伸び出すときに効くので、「切ったら肥料」と覚えておけばいいです。化成肥料や液肥の場合はすぐに効くので、芽が伸び出してからの方が良いのですが、バーディラージの場合は長く効くので、切ったタイミングでやっても花枝が伸びていく間は効いてくれます。
特に鉢植の場合は肥料切れに注意が必要です。枝が伸びるときに肥料濃度が低いと、枝立ちが少なくなり、花数も少なくなり花自体も小さくなります。ただ、肥料濃度が限度以上に濃いと、あっという間に葉を落として枯れてしまいますので、やり過ぎないように。
