FIAT500eが1か月の生産停止へ

ということで、ロイターによるとステランティスはFIAT500eのイタリアミラフィオーリ工場での生産を1か月停止するとのことです。

なぜ生産停止するかというと、お察しの通り、EVが予想以上に売れていないため生産を停止する必要があるとのことです。

これはかなり大きなニュースですね。先日ボルボが2030年全新車EV化を撤回しました。それに続くニュースですね。生産を停止しなければいけないぐらいにEVが売れていない、ということです。

フィアットはイタリア政府と労働環境の件でもめていて、FIAT500eがあまり売れずに生産台数が少なくなり、それによって労働者が受け取る賃金が安くなることが、非常に大きな国内問題になりました。それもあって、イタリアのミラフィオーリ工場では、FIAT500eだけではなくハイブリッドもつくるという約束をしました。それによって生産台数が増え、労働者の賃金が保証されることに繋がるとの判断です。

これは、労働問題でもありますが、EVが売れないことに対してハイブリッドで対応するという戦略も含まれています。しかし、ハイブリッドが出るのは来年と言われており、場合によると再来年まで延びるかもしれないとも言われていて、生産台数はここ1年以上芳しくない状態が続きます。

そんな状況なのに、現状の工場が1か月も停止したら、労働者は1か月給料がなくなってしまい、さらなる大問題になるでしょう。それでも生産停止せざるを得ないほどにFIAT500eが売れていないということでしょう。

世界でこれだけEVが売れていませんが、日本では売れてるんですかね。FIAT500eに乗ってる知人もいますが、数えるほどしかおらず、街中でもガソリンのFIAT500に比べれば、圧倒的に見かけませんね。まぁ売れてないということなんでしょう。

ハイブリッドが出るまで1年以上もあるのに、工場の生産も停めないといけないぐらいに売れていないFIAT500e。フィアットはもっと前倒してハイブリッド化を急がないと、労働問題含めてどんどん問題が大きくなっていき、経営にも大きな影を落とすことになりそうですが、大丈夫なんですかねぇ。

FIAT600eも日本で発表になりましたが、補助金入れても500万円もするクルマを買うでしょうか。あのデザインが好きで欲しい人は、おそらくほとんどの人が来春出るハイブリッド待ちになり、600eはほとんど売れないんじゃないかと思うんですが。

ということで、イタリアの工場を生産停止にしなければいけないほどに売れていないFIAT500e。この状況をフィアットがどうやって打開していくのか注目したいです。

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