婚約者のAさんと私は
それはそれは酷く低レベルなイタリア語で話していた。

Aさんのイタリア語レベルは
私のそれより酷かった。

なんと、彼は!
イタリア語をまともに勉強したことがなかった!


フランス語の知識の変換で
かなり予測的、テキトーなイタリア語でごまかしていた。


それよりも、仕事が出来ちゃったので
職にありつけたのだった。



しかし、まともな契約のないバイトのような立場だった。

給料も、私達、将来二人暮らし出来んの??
ってくらい低かった。



って、ダメダメじゃん!?







あなたなら、どうする〜?



いや、こればかりは
どうしようも無かったんすよ。



彼には将来を保証するものが
何1つなかったんです。


でも私を信用させる何かを持っていたんです。


とても慎重な生き方とか
誠実さとか
なんでも笑い飛ばしてしまう明るさとか。



それだけで人生乗り切れるか?って言われたら
そんなことは不可能でしょうけれど
何よりも強かったのは


彼は祈っているんですわ。

1日に5回も!!



なんと、イタリアの法律では
仕事中もお祈りの時間は
数分仕事を休んでお祈りしてきて良いそうだ。



唯一彼をよく思わない同僚が
お祈り用の小さな絨毯を捨ててしまった事件もあったなぁ。


でもそれを捨てたイタリア人の同僚は
昨年職場で盗みをはたらいて
職場を強制退職させられていましたっけ。






念ずれば通ず
ってのを私も信じていたワケではないのですが。

Aさんといると
その祈りの威力を見せつけられる事があり過ぎて
最近はもう、

ハイ、神様います

ってカンジグラサン