いすけ屋

 同じ日本人でも考え方の違うのは仕方がない。それを主張するのも自由だ。だが、記事にもあるようにこの日本には「プロ市民」というのがいて、政府政策に反対することを仕事としている。今回はオスプレイの佐賀空港配備に反対する約100名の集団が、「副大臣は来るな」「佐賀空港の軍用化反対!」といった絶叫調の反対の声を上げたとうことだ。オスプレイ配備は、危険だから要らないという声がマスコミを先頭に日本中に広まり、しかもアメリカ空軍向けの特殊作戦型であるCV-22の事故率を例に挙げたりして、危険度を煽った。実際は10万時間当たり平均事故率は1.93であり、米海兵隊所属の飛行機平均の2.45を大きく下回っている。

 導入の経緯を復習しておくと、2011年6月6日、米国防総省は、MV-22を沖縄県宜野湾市の米軍普天間飛行場に2012年後半に配備すると正式に発表し、2012年7月23日にはMV-22が岩国飛行場に搬入された。さらに10月1日に、6機、2日には3機が普天間飛行場に移され、4日午前に訓練飛行が行われた。その後、東日本大震災でもオスプレイは大活躍し、事故は当然起こっていない。ヘリコプターより安全だということが国民には分かってきたこの時期に、「オスプレイ反対」は、いかにも「なんでも反対党」と揶揄された55年体制時の「社会党」と同レベルであるとしか見られまい。プロ市民に言いたい。「もう少し賢くなれよ」と。

 オスプレイに限らず、原発再稼働に反対してみたり、普天間移設に反対してみたり、集団的自衛権に反対してみたり、彼らのオツムは大丈夫なのかと心配するが、大学教授やら朝日新聞の偉いさんやらも多数みえるので、問題はオツムの程度ではないようだ。もう二度とアメリカに逆らわないようにと作られた憲法を、「平和憲法」と呼んで後生大事に信仰してきた一種の宗教によるものだ。9条があれば戦争は起こらないと信じ、この69年間戦争をしなかったのも、9条のおかげだと信じている「9条信者」が彼らの共通項である。

 「戦争によらずとも、話し合えば必ず解決する」と、彼らは言うが、ならばイスラエルへ行ってハマスと仲直りさせてほしい。北朝鮮と韓国を統一させてほしい。中国に掛け合って、周辺自治区を独立させてほしい。ウクライナへ行って、USA・EU派と親ロシア派を仲直りさせてほしい。韓国と日本を、中国と日本を普通に戻してほしい。話し合えば解決するのなら、世界中の紛争など起こり得ない筈だ。ところが現実は、世界のどっかで戦争している。人類は本能として闘争心があることを理想のために忘れてはいけない。恨みもない友人を惨殺する人間も、たまにはいる。3年に一度ぐらいは、そんな変な奴が現れる。これが現実なのだ。

 プロ市民諸君! 要は、この世の中100点満点などあり得ないのだ。パーフェクト・リスクを求めて原発に反対しても、その前に交通事故で死ぬ確率の方が高いのだ。ガンは日本人の二人に一人はかかる。被患率は50%だ。05%増える減るの世界ではない。三人に一人はそのガンで死亡する。パーフェクト・リスクは意味がないのだ。共産主義という理想郷は70年で失敗した。北朝鮮という楽園は嘘だった。したがってもっと現実を直視して、目の前の危険に対処しなければ、私たちの子孫に平和で安全な日本を引き渡せなくなる。みんな、そのために頑張っているのに、同じ日本人が足を引っ張るな!