【社説】日本国民の意識変化が心配だ
2013/08/22 11:25 朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2013/08/22/2013082201461.html


 日本で今月17日と18日に行われた世論調査で、安倍晋三首相が靖国神社に玉串料を奉納した行為について、62%が「評価する」と回答した。これは「評価しない」とする回答の2倍を上回る数だ。今年6月に行われた別の世論調査でも、総理大臣の靖国神社参拝に56%が賛成という結果となり、反対の31%を大きく上回った。2006年に「次期首相の靖国神社参拝」について尋ねる世論調査が行われたときは、反対(60%)が賛成(20%)の3倍に上っていたが、これに比べると最近は日本国民の意識に大きな変化が起きていることが分かる。


 安倍首相は8月15日の戦没者追悼式典で、アジア諸国に対する侵略行為への反省や不戦の誓いに言及しなかった。これについても今回の世論調査で50%が安倍首相の姿勢を「妥当」と回答し、「妥当ではない」の36%を大きく上回った。歴代の日本の総理大臣は8月15日の戦没者追悼式では慣例として侵略への反省や不戦の誓いを口にしてきたが、今回、安倍首相はこの慣例に従わなかったにもかかわらず、日本国民の多くがこれを評価したのだ。


 日本人の多くは海外から「日本が誤った道を進んでいる」などと批判されるたびに「それ(誤った考え)は一部政治家の主張にすぎず、日本の一般国民の考え方は異なる」と説明してきた。ところが最近の世論調査の結果を見ると、今や日本の変化は一部政治家だけの話ではなく、一般国民の間にも広まってきていることを認めざるを得ない。これは非常に憂慮すべき事態だ。


 日本におけるこれら一連の変化にはさまざまな要因が考えられるが、その根本は日本国民が長期にわたる景気低迷に嫌気が差している上に、中国の台頭に対する危機感や被害者意識が芽生え、これらが定着し始めたことにあると考えられる。日本経済の不振も中国の台頭も簡単には変えられない大きな流れであるため、日本国民の考え方の変化も今後さらに深刻な方向に進んでいく可能性が高い。また日本国民の意識がこのままの方向に進んでいけば、安倍政権による挑発行為も単発的なものでは終わらなくなるだろう。いつかある瞬間、日本全体がこれまでとは別の顔で頭を上げるようになれば、それは北東アジアにどれほどの激動をもたらすか予想もできない。


 今月19日にワシントンで開催された米中国防相会談で、中国側は釣魚島(日本名:尖閣諸島)紛争では絶対に引き下がらないと明言した。これに対抗して日本も海兵隊の創設を打ち出している。海兵隊は本質的には攻撃のための機動部隊だ。中国と日本の間で起こっている激しい紛争が日本国民を刺激し、これによって日本国内における合理的な見解や良心的な声が徐々に力を失う可能性もある。今後は日本の政界だけでなく、日本社会全体がどのように変化しているか、しっかりと見極める必要があるだろう。



いすけ屋


 この「朝鮮日報」社説子も、日本分析を誤っている。社説子は、「日本の国民が右傾化している」と言うが、実は「正道」に向かっているだけである。さらにその変化の原因を以下のように捉えているのはいただけない。<日本におけるこれら一連の変化にはさまざまな要因が考えられるが、その根本は日本国民が長期にわたる景気低迷に嫌気が差している上に、中国の台頭に対する危機感や被害者意識が芽生え、これらが定着し始めたことにあると考えられる。>と。



 まず、日本人は長期にわたる景気低迷に嫌気がさしても、あなたたちのように怒りを海外に向けてごまかすような事はしない。日本人は、あなたたちの「不義・不忠・不正」に対して怒り、そして目を覚ましただけである。また普通の国になろうとしているだけである。別に中国の台頭も数字のごまかしであり、そのうちバケの皮がはがれることになろうし、尖閣に絡まってくるのが鬱陶しいだけである



 竹島の不法占拠にしても、日本の政治家が9条にかこつけて、何もしなかったことを怒っているのであって、実力行使が許されれば、竹島占拠など半日でケリがつく。日本では「話し合いで」なんていう、いまだにおとぎ話を信じるような政治家が結構支持されるから、竹島は安泰なだけであり、韓国人で歴史を正しく勉強した者なら、恥ずかしく思っているにちがいない。



 「安倍政権による挑発行為」とは何をもって挑発行為なのかよくわからない。李明博前大統領が竹島に上陸したことは、明らかに日本に対する挑発行為である。しかし、安倍さんが韓国に挑発行為など示したことはない。戦没者追悼式で侵略への反省や不戦の誓いを述べなかったことが挑発行為なら、そりゃ、韓国さん、図に乗り過ぎってもんだよ。いったいいつまで謝れっつうのか。



 社説を書く記者はその社のトップクラスの実力を備えた人だと思う。その彼が、この程度の認識では、いったいどんな教育をうけてきたのか心配だ。一九九五年、新進党幹事長時代の小沢一郎はいいこと言っている。<私は韓国や中国に「政治的意図で反日教育をしておいて、何か将来の友好だ。いつまでも憎悪を忘れさせず、残るのは憎しみだけだ」などといつも言っている。そのようなことをきちんと面と向かっていうことが大切だ(『朝日新聞』十二月一九日付)>その通りだと思う。中国もそれを見習った韓国も、政治的意図による反日教育が、日中、日韓関係をおかしくさせている。これが根本原因である。



 韓国人で竹島占拠を恥ずかしく思っている人がいる。金完燮である。その一文を「親日派のための弁明」からここに引用しておく。この本は韓国では「青少年有害図書」に指定され、金完燮は逮捕までされた。韓国はいまだに言論の自由がきかない後進国のままである。





(引用始まり)


「親日派のための弁明」金完燮(草思社)



第3部 カミカゼの後裔たち


独島(竹島)は日本の領土    


 日本がらみで韓国が我を張っている懸案はひとつやふたつではないが、そのうちもっとも代表的なものが、「日本海」を「東海」と呼び、竹島韓国名独島)を韓国の領土と主張することだ日本海はすでに長いあいだ国際社会で定着している表記であり、地理的にみても正当な名前であなのに韓国政府はこれを東海だとごり押しして、世界各国の地図に記された「日本海」を「東海」に変えようと無意味な努力をつづけているこういうことは結果的に韓国に損になるだけだ。「韓国はなににつけても不当な理由をもちだして、ごり押しする国」というイメージが国際社会に定着するならば(すでにそのようになっているようだが)、韓国と韓国人はどこへ行っても嘲りの対象になるだけだそれならば黄海を西海、東シナ海は南海とごり押しするのか。


 地図を開いてみれば、日本海は「ソンピョン」〔韓国でお盆のとき食べる餅〕に似たかたちをした内海で、右側の大部分を日本列島が覆いかぶさって抱いている。左側は韓国と北朝鮮、ロシアの沿海州が接している。韓国が日本海に接している部分は全体の10分の1にもみたず、朝鮮半島全体をみても三分の一足らずなのに、この海を東海と呼んでくれと主張するのは理屈に合わない。


 朝鮮朝末期、北間島(いまの中国東北部と沿海州の一部)が朝鮮の領土だった時期には、東海だとごり押しする余地も若干はあったが、朝鮮半島の南の一部に領土が減ったこの期におよんで東海を主張することには無理がある。かりに韓国と北朝鮮が共同で東海と主張したとしても、間島を失ったいまとなっては話にならない。第三者の立場で地図をひろげてみれば、だれがみても日本海と呼ぶのが自然である。韓国の主張は、日本が太平洋を「南海」だとごり押しするのとおなじだ


 独島については、日本がこれを竹島という名前で島根県に属する固有の領土と主張しているのに、現在は韓国の実効的な占領状態におかれていて、独島周辺の海は韓日共同管理水域と指定されている。韓国政府は日本がアメリカ占領下で主権がなかったときに、独島を無断占拠していまだに自国の領土だといっているが、これは隣国が無力だったときに盗みをはたらくのとおなじ行為である。



 独島は朝鮮半島と日本の本土の中間地点にあるが、鬱陵島から近いため、韓国が所有権を主張することに理があるのは事実だ。しかし、日本はすでに一九〇五年一月二八日に独島(竹島)を日本の領土に編入し、同年二月二二日には「島根県告示四〇号」を発表して、この島を「竹島」と呼び隠岐島司(島根県讃岐島庁の長)の所管におくと公示している。当時は鬱陵島さえ無人島であり、大韓帝国政府は公式に抗議することなく、竹島は国際法に照らして日本の領土と認められた。独島(竹島)について日本以外の国が所有権を宣言したのは、一九五二年一月一八日に発表された「大韓民国国務院告示一四号=隣接海洋の主権に関する大統領宣言」が初めてだった。


 だがこの告示は事実上無効だ。韓国政府はこの「一四号告示」によって日本海の公海上に勝手に線を引き、「平和線」と呼んで、これを侵犯した日本漁船を捕まえて釜山港に抑留するなど、日本に主権がないことにつけこんで「強盗」をはたらいた。李承晩の考えは、日本の漁民を人質にして、韓日国交正常化交渉でより多くの金を要求しようということだった。この「李承晩ライン」事件は、その後政府もこれを撤回した不当な措置であり、このとき同時に宣言された独島(竹島)主権宣言も効力を失ったのである。


 日本は一九五二年、サンフランシスコで連合国と講和条約を締結し主権を回復したが、講和条約の第二条a項は「日本国は、朝鮮の独立を認めて済州島、巨文島及び鬱陵島を含む韓国にたいするあらゆる権利(right)、権原(title)及び請求権(claim)を放棄する」と規定しているちろんこの三つの島は韓国の領土にふくまれる重要な島の例として言及されたのであって、韓国の領土にはこの三つの島と付属の島嶼など三〇〇〇余の島がふくまれる。すなわち済州島が韓国の領土であるから、そこについている馬羅島もまた韓国領として認定されているという理屈だ。だが独島(竹島)を鬱陵島の付属島嶼とみるにはあまりに距離が離れている。


 日本の立場でみるとき、一九〇五年いらい、独島(竹島)は日本の領土だったのであり、これは韓日併合とは関係なく、無人島にたいする先占取得である。所有権宣言以前には、おもに日本漁船が海驢(あしか)猟の拠点にした島だ。したがって当然日本の領土ということであるが、これは客観的に説得力ある主張だ。事実、独島(竹島)問題で韓国側に有利な点は、韓国のほうが日本より鬱陵島に近いということだけである。



 韓国と日本の独島(竹島)紛争にたいする海外の見解はどうか。圧倒的に日本の立場が認められているのが実情だ。この問題に関して中立的な立場にあるアメリカの場合、一九九九年に太平洋艦隊司令部が作成した地図をみれば、東海を日本海と表記し独島(竹島)は日本領土と明記されている。また香港の経済誌『ファ・イースタン・エコノミック・レビュー』が一九九六年に独島(竹島)問題に関連しておこなった世論調査をみれば、独島(竹島)を韓国の領土だと考える国は世界にひとつもないということがわかる。


 したがって韓国は独島(竹島)を日本に返し、交渉によって日本の経済水域内の漁業権を獲得するなど実利をとることが望ましい。日本海の日本側水域はパラオ諸島の付近で発生し北上してきた黒潮が、北太平洋から流れてきた寒流と交差する地点で、各種の魚群が集まる黄金の漁場だ。かつて領海が一二海里だったとき、韓国漁船は日本との境界ぎりぎりで魚を獲っていたが、日本の領海を侵犯することが多かった。ところが二〇〇海里(三七〇キロ)が排他的経済水域とされてから、韓国漁船は日本近海の黄金の漁場を失った。


 二〇〇海里が専管水域と認められるようになって、日本は世界で五番目にひろい領海をもつ資源大国となった太平洋に点々と散らばる無人島のおかげで、北太平洋のかなりの部分が日本の領海になったためだこの排他的経済水域とは、小さな岩礁ひとつでももっていれば、その周囲になんと四三万平方キロメートル、日本の領土よりはるかにひろい海域の独占権が与えられるということだそれでいま、世界各国は海に沈んでいる暗礁の周辺をとほうもない量の石で埋め立てて人工島をつくり、所有権を主張している。太平洋に無人島ひとつもっていない私たちとしてはじつに切ない話ではある。だが、私たちの領土でもない竹島は日本にもどすのが正しいのだ


 (引用終わり)