政治指導者は過去より未来に目を
2013/8/16付
http://www.nikkei.com/article/DGXDZO58552130W3A810C1EA1000/


 今年もまた68年前と同じようにセミしぐれの中、8月15日が過ぎていった。


 終戦記念日に国会議員が集団で靖国神社を参拝するのは、今や恒例行事になった。過去の歴史に絡む政治家の発言が物議をかもし、中韓両国の反発をまねくのも相変わらずだ。


 いつまでもつづく歴史認識をめぐる不毛な対立。のどにささったトゲを抜きさる方法はないものだろうか。


一知半解で歴史語るな


 まず敗戦から独立回復までのいきさつを振りかえってみよう。1945年8月14日、昭和天皇の「聖断」によってポツダム宣言の受諾を決定、連合国側に通告した。9月2日、戦艦ミズーリ号上で降伏文書に調印して、GHQ(連合国軍総司令部)による占領統治がはじまる。


 大日本帝国憲法の修正のかたちをとっているものの、日本国憲法がGHQ作成の草案に沿っているのは周知の事実だ。「押しつけ憲法」批判は、ある意味でその通りだ。だが新憲法を歓迎した向きが多かったのもまた確かである。それが今日まで改正されていない理由のひとつだ。


 戦争責任をめぐっては、ポツダム宣言にもとづきGHQによる条例で極東国際軍事裁判所が設けられ、「平和に対する罪」「人道に対する罪」などで裁かれた。事後法による裁判など、あり方への疑問は当事者だった判事からも提起された。


 ただ51年9月に調印したサンフランシスコ講和条約では「連合国戦争犯罪法廷の裁判を受諾し……」としている。極東裁判の結果を受けいれることが国際社会に復帰する条件となっていたわけだ。


 戦争に敗れて占領下におかれ、52年4月にようやく独立を回復した戦後日本の経緯をいま一度思いおこす必要がある。それは、以前の価値観の否定でもあった。


 95年8月の戦後50年の村山富市首相の談話で「植民地支配と侵略によって、多くの国々、とりわけアジア諸国の人々に対して多大の損害と苦痛を与えた」というくだりに絡んで、一連の戦争は自衛のための戦争であり決して侵略戦争ではなかったとして、見直しを求める声がある。


 歴史的な事実関係などについては専門家の判断にゆだねるしかない。政治指導者には、一面的な見方で歴史を断じるのをひかえる配慮がいるだろう。


 しばしばみられる一知半解の歴史知識による政治家の発言は、ただ混乱をもたらすだけだ。政治家としての資質が問われるだけでなく、国益をそこなうケースがあることも肝に銘じておかなければならない。


 93年8月の従軍慰安婦問題に関する河野洋平官房長官談話をめぐっても見直し論が出ている。


 慰安所の設置などについて「旧日本軍が直接あるいは間接にこれに関与した」とするとともに、慰安婦の募集に関しても「官憲等が直接これに加担したこともあった」と軍や官憲の関与に言及したことへの異論である。


 第1次安倍内閣の答弁書で「政府が発見した資料の中には、軍や官憲によるいわゆる強制連行を直接示す記述も見当たらなかった」と明記した。


 公式の資料がないのに、韓国人の元慰安婦からの聞き取り調査をもとに官房長官談話を発表したことから、それが今日、慰安婦問題をより大きな政治問題にしている、との批判につながっている。


参拝できる環境つくる  


 しかし談話を見直せば、政府が一度決めたものを覆すとして、国際的な不信感を募らせることにならないだろうか。


 政府は95年に設立した「アジア女性基金」が実施した元慰安婦への償いの事業などを説明し、欧米諸国を含めて取り組みへの理解を得るべきだ。


 靖国神社について、安倍晋三首相は15日の参拝を見送ったが、複数の閣僚が参拝、中韓両国が批判している。


 なによりも天皇陛下や首相が静かに参拝できる環境をつくることが大事だ。A級戦犯の合祀(ごうし)に問題があるとすれば、あらためて分祀の可能性を探ってみるのも決して無駄ではあるまい。


 歴史認識が問題になるのは、否定された過去の価値観を現在に持ち込むことによって混乱が生じるときだ。政治指導者たるもの、視線は過去ではなく未来に向けられていなければならない。


 68年前のあの夏の決断は、未来をつくるためのものではなかったのだろうか。




いすけ屋



 15日の参拝を安倍総理が見送ったことで、国内の反日新聞はややおとなしい社説を書いている。総本家の朝日新聞は置いといて、毎日新聞の社説がこれであるが、突っ込みどころ満載である。



 <過去の歴史に絡む政治家の発言が物議をかもし、中韓両国の反発をまねくのも相変わらずだ。>



 あのう、中韓両国は1985年までは首相の靖国参拝に対し、何の反発も無かったことぐらいは社説子もご存知だろう。戦後わが国の首相は粛々と靖国参拝を続けてきた。氏名(回数/年)であげると、

東久邇稔彦(1/1)、幣原喜重郎(2/1)、吉田 茂(5/4)、岸 信介(2/2)、池田 勇人(5/4)、佐藤 栄作(11/8)、田中 角栄(5/3)、三木 武夫(3/2)、福田 赳夫(4/2)、大平 正芳(3/2)、鈴木 善幸(9/3)、中曽根康弘(10/3)、橋本竜太郎(1/1)、小泉純一郎(6回/6年)である。



 日本兵が戦友と別れる際、「靖国で会おう」と誓ったことから、靖国神社は日本兵の心の拠り所としてのシンボルの一つであった。何より、1978年にA級戦犯の合祀がされた後も、大平正芳、鈴木善幸、中曽根康弘が首相就任中に参拝をしているが、1985年における中曽根康弘の参拝までは、なんらの抗議も懸念も表明されたようなことはなかったのである。



 1985年の中曽根首相の参拝に対しては、それに先立つ同年8月7日付で、朝日新聞記事により『靖国問題』として特集が組まれると、その一週間後の8月14日、中国政府が、史上初めて、公式に靖国神社の参拝への懸念を表明するに至った。朝日新聞が付け火して、煙が立ち上がるのを楽しんでいたわけである。朝日新聞に限らず、毎日新聞も、日経新聞も、あらゆる左巻き新聞は同様の論調で、靖国参拝を避難するようになり、以降は国内メディアが騒ぎ出すので、中韓も黙ってはいられなくなったのである。



 要するに中韓両国の反発は、日本のメディアがたきつけているのである。政治家の発言が物議をかもしているのではない。



 <一知半解で歴史語るな



 一知半解なのは社説子の方だ。<サンフランシスコ講和条約では「連合国戦争犯罪法廷の裁判を受諾し……」としている。極東裁判の結果を受けいれることが国際社会に復帰する条件>とあるが、日本は東京裁判の結果を受け入れ、A級戦犯は刑に服した。7人の死刑囚も絞首刑が実行されたのだ。サンフランシスコ講和条約に粛々と従っている。全員が罪を全うし、償っているのだから、日本にはA級戦犯など存在しない。ましてや法的に無実の人達である。靖国神社に祀られるのは当然であり、朝日新聞の一記者ごときに冤罪をかぶせられる筋合いはない。



 平和に対する罪は存在せず、したがってA級戦犯も存在しない。裁判結果は受諾したから刑に服したが、日本は侵略国家でも不当な戦争を引き起こしたわけでもない。GHQに教え込まれた歴史認識が正しくて、その後の研究が間違っているのなら、「一知半解で歴史語るな」はわかる。ところが事実は逆である。社説子の知識こそがデタラメであり、この社説を書いているのだから、<一知半解で歴史語るな>は、そのまま社説子にお返ししたい。



 <しかし談話を見直せば、政府が一度決めたものを覆すとして、国際的な不信感を募らせることにならないだろうか。>



 一度決めたものは永遠に覆す事はできないのだろうか。間違が後で判明すれば、直ちに訂正するのが正義である。そのまま引きずるほうが、どんなに国民にとって不利益になるか、考えずとも分かろうと言うものだ。村山談話は上の社説子と同じで、GHQに洗脳されたまんまの歴史認識である。東京裁判は今更否定してもどうにもならないが、日本が侵略戦争をお越し、アジアの人々に迷惑をかけたというのは間違っている。


 

 中国だって、毛沢東は日本に感謝したではないか。国民党政権に代わって共産党政権が出来たのも日本のおかげである。韓国は言いがかりである。韓国も日本の植民地支配?のおかげで一等国にまでなることが出来た。日本が構っていなかったら、未だにどっかの属国のままだろう。韓国には過大の恩を提供したものの、迷惑など1ミリたりともかけていない。もっと正しい歴史を学びたまえ。その他のアジア諸国も、日本のおかげで独立することが出来た。日本を恨む国など存在しない。国際的な不信感など生ずるはずがない。唯一「米国が大人の国ならば」という条件は付くが、米国は十分大人の国だと、私は信じている。



 <靖国神社について、安倍晋三首相は15日の参拝を見送ったが、複数の閣僚が参拝、中韓両国が批判している。>



 だから、どうなの?と問いたい。ほんとに日本がアジア諸国に迷惑をかけたのなら、これらの国も複数の閣僚が参拝したことに、中韓両国同様、批判してくる筈である。そもそも靖国参拝は国内問題である。戦後洗脳からまだ解かれていない人が、無知のまま東条英樹を憎み、A級戦犯が戦争に導いたんだと曲解して、靖国に同じように祀られていることが気に入らないというケースもあるが、中韓には全く関係がない。何なら、中韓で日本の首相が参拝して心を痛める人に、何故心が痛むのかインタビューしてみれば?と思う。朝日新聞さん、自社の論理を確立するためにも、一度やってみたら?



 もう、お年寄りの頭は変えられないが、これからの日本を背負う人には、正しい歴史を教え、騙されたまんまのマスメディアは潰してゆかなければならない。いわゆる、マスコミ構造改革こそ必要である。朝日や毎日なんて、もう要らないんじゃないか。日本にはびこる癌細胞は早急に取り除かなくちゃぁね。