公募校長「給料は最低、若いから小規模校へ」…謝罪なき退職
(2013年6月26日 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/news/20130626-OYT8T00477.htm?from=popin


 大阪市立小中学校で今年度から導入された校長の全国公募に応募し、4月に民間人校長として就任した市立南港緑小学校(住之江区)の千葉貴樹校長(38)が25日、「私が力を発揮できる場所とは違う」と述べ、同日付で退職した。


 同市の民間人校長は今春、11人が就任したが、退職は初めて。校長公募は橋下徹市長が掲げた教育改革の目玉だっただけに、3か月足らずでの退職は波紋を広げそうだ。


 この日の市教育委員会議で退職を承認された千葉氏は、同小で記者会見。複数の外資系証券会社に10年以上の勤務経験があるという千葉氏は、「経験を生かし、英語教育に力を入れたいとアピールしたが、今の学校の課題は基礎学力の向上だった。英語教育に力を注げる環境ではなかった」と説明した。


 また、採用過程で市教委側と意見交換する機会が少なかったことに不満を述べ、「若いからといって、各学年1学級しかない小規模校に配属され、給料も経歴に関係なく最低級。年功序列だ」と批判。自らの退職による混乱については「何も不祥事は起こしていないし、謝罪することではない」と語り、児童に対する思いを問われ、「申し訳ないという気持ちではなく、残念な気持ち」と話した。






いすけ屋



 わが社でも、即戦力が欲しいため、新卒よりも同業他社を辞めた人を採用してきた。その時、履歴書におおむね3年以内に転職しているの見つけた場合、「これは続かないな」と思いつつ、一応使ってみる。しかし案の定、3年以上続いた試しがない。辞める人間はどこへ行っても辞めるのだ。



 上記記事の人は、<複数の外資系証券会社に10年以上の勤務経験がある>とされているが、この「複数」が問題だ。外資系会社だから、恐らく能力主義が厳しく、優秀ならば給料を優遇して辞めさせなかったはず。今回給料にも不満があったようなので、はっきり言って、素材は良くなかったと思う。したがって、橋下さんは残念だろうとは思うが、考えが甘かったのではないか。要するに民間校長を迎える準備不足だろう。



 この件の責任は直接的には採用した教育員会にあり、また本人にある。少なくとも3か月で辞めれば、他の人に人事移動が生じ、何らかの迷惑をかけるのだから、一応謝罪するのが普通の人の行動である。「不祥事は起こしていない」なんて、どっかのコミッショナーみたいな口を利くなよ。