人生100年時代と言われている。医療の進展や、栄養の十分な摂取により長生きが可能に
なってきている。明治・大正時代は43歳が平均寿命だったことを考えると、夢のようだ。
長生きができるようになって、色んなことが経験出来るようになり人生が充実してきた。文明の
発達により、楽しみも拡大したと言える。
ただ、長寿化に伴って発生する問題も多くある。家族や、生きがい、死後の対応などさまざまだ。
FPの立場からすると金融面になってくる。最近、政府が人生100年時代だから、老後資金を確保
しようと、宣伝している。平均寿命が延びたことなどが原因で、少子高齢社会となり年金財政が破綻
しかけている。
本来は、福祉国家になっていけば、老後も安泰であったのであろう。ただ、政策の失敗などで、こうした
負担が国が負えなくなくなり、個人責任と言うカタチで表面化している。1997年頃から、自己責任と
言う言葉が頻繁に使われるようになり、自分の老後は国ではなく、国民一人一人に託させるように
なってきている。こうした状況を認識せず、今までとおりの生活をしていると、悲惨な老後がまって
いるかもしれない。
NISA、イデコなど優遇税制のある制度が導入されているのに、こうした状況に興味を持たず、
「知らないから、やらない」、「難しいから、やらない」などと言っていると老後には「食べるにも困る
生活」が待っている。
国の借金は1,000兆円を越え、ポピュリズムで増税などを先延ばしにして明るい見通しは立てにくい。
いま、日本は約60万円の収入しかないのに、約100万円の支出している状態なのに、財政の立て直しが
進み、国が個人の老後を助けることになってくるというのは難しいだろう。自分の人生は自分で守らなけれ
ばならなくなっている。
今、一度、自分の生活を振り返り、未来を考えてみよう。