先日、立憲民主党の都下自治体議員の催しで千代田区の猫シェルターの視察に行きました。
「東京都人と動物のきずな福祉協会」
が運営しており、2か所のビルの部屋を借りて保護猫が暮らす場となっています。
室内はとても清潔で室温も高めに設定されており、足場が多く猫が喜ぶ構造になっています。訪問した時は子猫はおらず、猫たちは注意して探さないと見つからないくらい高いところでおとなしくしているのでした。譲渡のお世話もしています。
プライバシーの問題もありあまり書きませんでしたが、区議でいる間、多頭飼育の問題にはかなり時間を使ってきました。世田谷区の猫ボランティアさんたちは主にTNR(地域猫を捕まえて不妊手術をし、回復したら元の場に戻す)をしています。世田谷区は地域猫への手術はメス20000円、オス10000円しか助成しないので、差額が出ればボランティアさんが自己負担している問題がありました。地域猫がかわいそう、また手術代が出せないなどで拾った猫を次々飼ってしまう(多くは高齢女性)ボランティアの問題もあり、拾った猫同士で子猫が生まれどんどん殖えたりすることも。
千代田区のこの施設の場合「うちは全頭保護です。手術後に解放したとして、やせ衰えて生きていかなくてはならない」
これには都心ならではの問題があり、インバウンドの外国人から「痩せてうろうろしている猫を見た。自分の国では考えられない」とお叱りの連絡が増えているそうです。
東京都は近年「殺処分ゼロを達成」と豪語しているが、以前に比べ生まれた猫や保護した猫を極力引き取らなくなった、という裏話もお聞きしました。
このような施設に引き取られ、譲渡の手続きなどもしてもらえる猫は本当に幸せ、でもほんの一部。近年は子猫ばかりでなく、飼い主が高齢などのため飼えなくなった、人になついていて猫自身もあと何年生きるか…という猫でも貰い手がつくといいます。猫も人も、年を取ったなりに生き方があるということでしょう。