この本は何となく評判を聞いて、世田谷区立図書館にリクエストしていたのだが4か月近く経っても回ってこない。

大学院入学までに読みたいと思っていたので、麻布台ヒルズに行ったときに記念の買い物として?大垣書店で買ってしまいました。聞きなれない京都の書店であり、現在京都在住の彬子女王の書籍を買うにふさわしいような気がして。

 

彬子様は大勢の皇族女性の中でも学業成績に関してはトップだと推察する。女性誌などでのインタビュー記事の語りもユーモアに富んでいるし、お召し物も、ドレスの襟あき具合やコートのシルエット、色使いにセンスの良さを感じます。

オックスフォード大の留学も、体験程度ではなく博士号まで取って帰ってこられたというのは、会食が通訳なしで出来ます…どころのレベルではないだろう。どんな大学院生活だったのか、楽しみにページを開きました。

 

まず感じたのが「これが30万部のベストセラーになるほど一般受けするの?」

確かに英国のコレッジの概要、博物館の所蔵物からお目当てを掘り起こす大変さ(全てナンバリングされ管理されていると思ったら、そうでもないらしい)、担当教官の人となりや親しい友人とのエピソードまで生き生きと伝わってくるし、“ゴッドマザーバカ”など造語力に文才を感じます。

しかし、論文書くって並大抵の努力では乗り切れない…しかも英語圏。教授と方針が合わない葛藤、書けない焦りと孤独感、ついに胃腸を痛めてしまうとか、書く前から論文恐怖症になりそうな臨場感です。

 

加えて、プリンセスならではの父親(寛仁親王殿下)への敬語、皇族は外交パスポートなので説明が面倒なこと、苦しい学業生活のたまの楽しみが学長らとともにするフォーマル・ディナーだとか、一般人には縁遠いエピソードが続きます。これ今秋篠宮家が書いたら炎上しそうですが、ベストセラーになるのは彬子様の人徳ゆえでしょう。

 

ロイヤルファンというより、これから大学院や海外で学ぶ人には一読頂きたい内容だと思いました。胃が痛くなっても…

最近「徹子の部屋」にもご出演。「善徳女王」(韓国ドラマ)と並んで録画リストに出てくるがえらい違いです