区の国際部主催「せたがや国際メッセ2020」に行ってきました。例年だと出しもの、出店があり華やかなイベントだそうですが、今年はコロナ自粛で講演のみです。
午後の部「『国境なき医師団』(=MSF)から世界を学ぶ」から入りました。予約制で130名に限定した成城ホールは満席、老若男女様々です。議員席は自分ひとり。
ミャンマーや南スーダンへたびたび派遣で赴いているという西野恭平DRが映像、資料を交えながら話す。合間を取りながらずいぶんゆっくり話す人だなと思ったら、手話通訳やその場でタイピングしている字幕を気遣いながら話している、講演慣れしているのでした。
最初の動画で、ロヒンギャの11歳の男子が、逃げる生活が日常であること、達観した話しぶりながら「学校に行きたい。勉強すれば、医師やエンジニアになれるかもしれないのに…」と口にしたのがまず衝撃でした。日本の児童生徒に見せたいものです。
西野DRは淡々と現地の様子や自分たちの仕事内容を紹介しながら「難民は同情は求めない。現状を一緒に変えて行こうという共感を求めている」「MSFの主体はあくまで現地スタッフで、外国人はサポート」「命を救うことより、現地の習慣や宗教・戒律が優先することもある(ので十分な加療ができない)」とキーコンセプトを連発。
会場からは「活動資金はどうしているのか?」(→90%が個人の寄付とのこと)「MSFのスタッフになるには医師免許以外に求められる要件は?」(医学生?女子学生から)など、かなりポイントをついた質問が出て、聴衆の見識の高さも感じられました。
「投票率10%アップ(注:たぶん10ポイントと言うのが正しい)キャンペーンの署名ノルマが集まらない」とか、「年末なのに全然家の中が片付かない」とか、自分はなんと些末なことに心をとらわれていたのだろうと、屋外に出たら景色が変わって見えた1時間半でした。