第三回定例会が金曜日に終わりました。その傍ら、世間では非正規社員と正社員の待遇格差をめぐる対照的な最高裁判決が出ていました。

13日には非正規社員に賞与や退職金が払われないことの是非→「不合理とまでは言えない」

15日には、日本郵便の契約社員が扶養手当や有休などの条件が正社員と違うこと→「不合理」

日本郵便は大きな前進でうれしいことですが、今回は前者、大阪医科大の元アルバイト女性(50代)は賞与支払い、東京メトロの売店契約社員(71)は退職金支払いを求めて訴えた件について。判決要旨を読むと正社員と非正規社員は仕事の内容、転勤の有無、責任の度合い、期待される就労期間が違うから賞与や退職金に差がつくのだ、という理由らしい。

この2件についてはそれなりに調査しているのだろうし、事実なのだろう。ネットなどでは「最初から契約書に書いてあるはず。それが不満なら正社員になればよい」などと、「パンがなければお菓子をお食べ」的なコメントが必ず書いてあるが、問題はそこじゃない。

自分も落選中に派遣業界に足を踏み入れてしまったからわかることだが、子育て中の女性がいくら懸命に正社員で仕事を探しても面接すらたどり着けず、落ち込んでいるところに派遣会社が「お子さんがいて正社員は無理ですよ。ぜいたく言っているとどんどんブランクが空いてますます不利になりますよ」「今は派遣でも総合職の方と一緒の責任ある仕事を任せてくれます。人が足りないんですから」「3年勤めれば正社員になった例もあります。入口はどんなかたちでもまずは入り込まないと…」と“悪魔のささやき”で近づいて来るのです。それで派遣で入ってみたら、いろいろ話が違う。正社員になった例というのは支社の補助業務の、20代の独身女性だった…とか。正規と非正規は仕事の内容が違う、とも言われるが“実力があっても非正規社員にはやらせない”ケースも多々あるはずである。だいたい、非正規社員の待遇改善も大事だがそれより前に、なりたい人が正社員に変われる制度改正(というか昭和に戻すだけだけど)が先だろう。子育てで一度仕事を止め復職したら非正規しかない、それが一生続く…という慣習の中で女性管理職が増えるわけがない。高学歴で仕事に責任感のある女性ほど子育てに手を抜けず一旦仕事を辞める、というデータも出ています。今や派遣業界にも、昔は銀行はじめ大手企業に勤務していた東大や一橋、東工大、早慶の女性がごろごろいますよ。

同世代の元総合職の女性は、独身時代の自分の仕事内容に及ばない業務で長い後半人生を過ごすのはばかばかしいと、非正規の仕事を辞め大学院に入ったり語学留学したり、名誉ある撤退を選んでいる人も多い。人が足りないのではなく、適材適所が機能していないのよ、特に女性の場合は。