まだ当選前で学校OBに向けて立候補準備のチラシをお送りしていた頃。高校の先輩だという年配の男性がいて何度か電話をもらいました。応援してくれるというご挨拶から、「世田谷ではケーブルテレビは持たないのか。災害情報に役立つじゃないか」と、年代に似合わず先進的な話題も出て、この方も電機関係ご出身なのかなと思ったりしました。
区議になって後、駅に立っていた時に初対面。もしゃっとした白髪に眼光鋭く(厚高OBの高齢者に共通するのは眼の輝きだ)風貌にタダ者でない感が…関係ないが、相手を“おぬし”と呼ぶ人は初めて会った。なにかメディア関係のお仕事だということでした。
この7月末、ワイドショーが先行して区長出演で報じたPCR拡大検査構想“世田谷モデル”。この先輩から早速電話があり
「これは面白い。どこへ取材したらよいか」
「広報課がありますが、区議会もまだ聞いていない話で“世田谷モデル”という言葉自体が区の施策に存在していません」と打ち消したのだが、後日さらに電話があって
「私が刊行している月刊誌に、区議から見たPCR拡大検査のことを書いてくれないか」
とおっしゃる。月刊誌は取材があってから活字になるまで1か月かかる。状況も刻々変わるし、決まっていないことは書けませんよ~と固辞したのですが、「何度でも修正OK」「過大な見出しにしない」など約束を経てお引き受けすることにしました。
「どんな雑誌だか見せて下さいよ」…書き始めてから送られてきたのが左、「銀座百点」くらいの同人誌かと思いきや、75ページ1150円の「NEW MEDIA」という立派な雑誌で、巻頭インタビューは田坂広志氏。他もオンライン学校教育、5G、ブロードバンドなどの言葉が並んでいるが、技術に寄りすぎずユーザーや社会の視点から書かれていて読みやすい。保坂区長のインタビューが載ってもおかしくないくらいです。
この10月号に「世田谷区のコロナ感染対策への一考察」と題して寄稿を載せて頂きました。PCR検査が”いつでも誰でも何度でも出来るようになったらやりたいか?”知人に聞いたら意外に男性は否定的だったこと。無症状の人までもPCR検査を拡大したら、陽性が出た人たちへのより一層のフォロー体制が求められること。途中先輩から投げられる感想、質問に答えながら1ページ書きましたが、興味深い記事になったかどうか?編集者とやりとりしながら作る誌面は楽しい。広報担当時代を思い出すし、そもそも自分は文学部出身だったな・・・
偶然だが、隣りのページは両親が職場結婚した研究所の外国人研究員の寄稿でした。