おはようございます。お盆休みです。ついつい,いつもの時間に起きます。ただ,いつもなら出勤で駅までそして診療所まで歩くところですが,なかなか歩き出さない。

相変わらず,暑い夜が続いてますね。ペルセウス流星群,なかなか見えないようです,東京では…。

 

 今年のお盆休みは,丸々一週間の休み。特別な計画も立ててはいない。家でグダグダして過ごそうと思っています。

 土曜日は,ラグビースクールの活動の一環で,協会の会長の依頼で,会長が仕切ってらっしゃる町内会の「盆踊り大会」の会場で,焼きそばの店を出しました。お父さんコーチやお手伝いのお母さん方のおかげで一時間30分くらいで400食完売できました。私も客引きのお仕事。お客さんたちと直接話ができ,勧誘もさせてもらいましたし,楽しい時間を過ごせました。地域とのふれあい,よいものです。

 

 最近はコロナもひと段落。報道では医療施設が逼迫してきているとありますが,先週末の報告では,やっと減少に転じたとか。

恐らく,症状も軽微な方も多く受診しない方も多いのでは。外来ではそれほど,著しく減ったとは感じませんがね…。恐らく,症状も軽微な方も多く,受診されない方もそこそこいらっしゃるためでは…。発熱があっても,発症日をゼロとして,せいぜい二日程度で軽快するようです。高齢者の方々でも,発熱も,37.0℃前後程度な方もたくさんいらっしゃり,あまり病識のない方が多いようです。

 以前からここにも書いているように,医療現場では病型も大きな変わりはないように感じます。相変わらず,抗ウイルス剤の使用は個人的には消極的,使う必要はないのではと考えます。いつも言ってるように,薬の効き目が悪いということでなく,抗ウイルス剤を必要とするほど現在流行中のコロナはひどくはないのではと考えてます。もちろん患者さんには,その使用は,「いかがすされるか?」,とは伺ってはいますよ。

 確かに,透析中の患者さん,免疫抑制剤など使用中の方,在宅酸素など使用中の方,…,には,簡単に外来で使用できる国産の5日間の服薬を提案はしております。

 ただ,自身で診察した,2022年1月からの症例は3000例近くになりましたが,積極的に抗ウイルス剤使用することなくやってまいりましたが,重症化した事実は1例もないといえます。

 先日もご高齢の方ですが,「青森の方に帰省したいが,コロナに罹患していないという証明が欲しい…」,「検査をして欲しい」,と…。こんな話を伺うと嫌になってしましますね。今時,まだこんな話がまかり通っているとは…。この患者さん,確かに,定期的に私どもの外来にまじめに定期的に通ってられ,普段から私どもも,「今のコロナは,それほど心配しないでもいいですよ…」,と何度も申し上げているはずですが…。それでも,現場の私たちの説明も足りないのでしょうかね?

いくらかかりつけでも,所詮,ただの町医者ですからね,私どもは。

 

 いつも申し上げているように,やはり正確な情報を的確に伝えることは,今でも必要ではないかな。いたずらに不要な医療費が費やされていくように思えます。やはり,高名な影響力のある先生方が,初期のコロナ,その後,現状のコロナにつき,データに基づき正確な状況等踏まえたうえで,総括されるべきだと市井の片隅で考えています。

 

先ほどまでは曇っていましたが,青空が広がってきました。

今日も,暑い一日になりそうですね。

 

夏休み中の方は,身体をお安めください。

 

2024.8.12朝  Y.Ishii

 

 暑い毎日が続いています。汗拭き用の手ぬぐいが,本当にびっしょり。絞ると汗が滴る。ただ,今朝も立川の改札を抜けたら,西の方から心地よい風が吹いてきました,昨日は,ほんのつかの間としか感じませんでしたが,本日はしばらく心地よさを味わいました。

 行きかえりの道筋,都知事選のポスター掲示版を数か所で見かけます。張ってないスペースが多く思えますね。問題になるような,ポスターを張るような候補者が何人かおり,警察から注意をされたとも聞きます。立候補者が50人以上で,ポスター掲示板のスペースが足りなくなり,遅れて立候補された方は自分で作成して掲示板外に手作りで張るようになっているという話も耳にしました。ポスターを張るほうも管理する方も…,そんな話を聞いていると,バリバリ昭和時代の私などにとっては,大げさな表現ですが,「世も末だなあ…」,と考えてしまいます。

 

 張るほうで言えば,選挙用のポスター掲示板に,「他のヒトの写真」や,「子供に見せられないような写真」,を張るなんて,おまけに,「そのスペースを人に貸してお金を頂く」,なんてこと,法律とか関係なく,だれが考えたって,普通じゃないと思いませんか?規則に書いてないから,やっていいというものではないと思います。いくら価値観が変わってきたからと言っても,何でも許されるものではない。

 同時に,管理する方・報道の対応も今一つ納得いきません。ちゃんとした選挙管理委員会もあって,選挙が行われるのであれば,期限内に正規に立候補されたヒト達に対してはやはり平等に,ポスター掲示板の貼付場所を責任をもって確保するのが普通だと思います。「予想以上に立候補者が多数になったから,張る場所が追い付かない」。そのために立候補者が手作りで張る場所を作る,笑止千万ですね。発展途上国ではあるまいし…。

 

 書いている途中,今回のようなことって何と表現すればよいのかなと思い,「不文律」という言葉が頭をよぎり調べてみました。

 

不文律とは『口に出して明言しないものの,言葉にしなくてもみなが了承しているさま』,と理解しました。

 ただ,あくまでも,集団や組織の間に発生する概念であり個人の中には存在しない,「ここではこうするべきだ」という規範のようなものだそうだ。「皆が了承しているさま」と定義されているように,暗黙の了解(暗黙のルール)がいつしか理解されない不文律となり組織の力を弱め,成長を阻害す要因になってしまうことが問題で,そのような状況を変えるため,その不文律を変えるべくコミュニケーションの見直しを図るべきである。(「#コミュニケーション#チームビルディング#組織開発)」より抜粋)

 

 上記の抜粋した文章のように,不文律とは,どちらかというとnegativeにとらえられているものが多いように書かれているかなと思いました。確かに,「忖度」,「年功序列」など,悪弊もあるでしょう。しかし,組織・社会に対して「相手を気遣ったり」,「これはまずいだろうな」,なんてことはやるべきではないでしょう。

 

ここで不文律を定義するのも変なのかもしれませんが,社会生活を行っていくための最低限のルールとして立候補された個人,選挙を管理する組織の方々は不文律をもう一度思い返し,事に当たってほしいと思いました。

 

 以上,2024.6.27 朝に書いておりましたが投稿せず,今日まで至ってしまった。

 今朝は,これの手直しをしている時,家の前に住んでいる,小2と1歳半の孫がやってきて,邪魔をされました。

 でも,朝からかわいい孫たちに会えるとなんだか元気が出て,頑張らなきゃって気になります。

 

今日も頑張っていきましょう。

 

2024.7.3 朝  Y.Ishii

 ここにきて定点観察の新型コロナ感染症(以下コロナ)の感染者数の報告では,週ごとに減少しています。但し,実際の外来診療をしていると,決してそれほど減少しているようには感じません。4月以降治療費の負担が増えたということで,受診控えが増えたこともあって,実際の患者数と報告の患者数に乖離があるのかと思います。

(この文章,最初に書き始めたのは連休明けの週末でした,但し,5/17の発表ではコロナは増加傾向に転じた,とありました。)

 

 最近は,外来での診療をしていても,コロナの患者さんでも高熱を主訴に来られる方は減っているようです。私の診療所では,発熱外来を標榜していますが,発熱がなくても感冒様の症状のある方も,そこで診察しています。自身で抗原検査をされて陰性だが,具合が悪い方,味覚・嗅覚異常を訴えて来られ, PCR検査で診断した,というケースも散見されます。

 PCRの検査陽性でコロナの診断はつきます,しかし,ウイルスの量の多寡により,判定までの時間や,CT値で差異が出ます。PCRは個々の症例で差はありますが, 97%の方が陰性化するのには28日間要するといわれてます。PCR検査でコロナの診断はつきますが,更にこの近々数日で感染したものか,もう少し前に感染したものかがある程度推測もでき,治療の要否も違ってくると考えます。

 私の施設ではPCRはID nowという機器で行っています。この機械で測定した場合,症状は軽度であっても,判定結果が2分台であれば,やはりこの数日中の感染と考えます。但し,陽性結果が3分,あるいは4分以上経って出た場合には今回の来院の症状はコロナによるものではないのでは…,と私自身は推測し,診療しています。

 

 アメリカ疾病対策センター(CDC)は今年の3月1日付けで,コロナの自主規制に対して大きな指針改定を行っております。それによると,感染していても24時間発熱がなく症状が改善していれば,外出制限は不要,マスク装着も任意,などとコロナに関する行動規制はほぼ撤廃しております。その理由として,「免疫を持つ人が多く,予防や治療手段が向上したため,新型コロナが重症化する可能性ははるかに低くなった」,また,同様のルールを先行導入したオレゴン州や,カリフォルニア州では感染増加につながらなかった,ということによるようです。実際,「新型コロナの入院患者数は2022年1月のピークに比べて75%減少したほか死亡者数も9割減少し,直近の流行シーズンで入院した患者の95%は異常はワクチンを使用しておらず,多くは抗ウイルス剤も使用していなかった」,と指摘しています。もちろん未だに後遺症に苦しむヒトがおり,ワクチンを回避するヒトが増加している事実を課題として挙げてはおり,CDCのこの発表に対しては,アメリカ国内でも異論は出ているようです。

 

 確かに,2020~2021年の「世界の疾病負荷研究」の,世界204か国の人口動態統計や国勢調査で検討すると,平均寿命は2021年は2019年に比較すると世界的にみると1.6歳短くなっているそうです。特に米国では2歳短くなっています。それほど,初期のコロナは生命予後に関しても大変な疾患であったことは事実です。

 現在主流の2022年1月来のオミクロン株由来のコロナ(後期)は,それ以前のコロナ(初期)と比べ,全く別の病態をとっているのは明確です。私自身の発熱外来で経験した前期の症例と比べても,現在までの後期の1500例以上の症例において,20人以上の90歳以上の症例,数名のがんの化学療法行っている方でも重症化した症例は経験しておりません。そのような事実から,私自身は生命予後も含め,それほど危惧するものではないのではないかと,あわせて,積極的に抗ウイルス剤を使用する必要性はないのではないかと従来から申し上げて来ました。

 しかしながら,多くの一般の方々は現在流行中の後期のコロナも,初期の有名人が罹患し,亡くなったアルファ株やデルタ株と同様の経過をたどるもの,と誤解されているところが問題なのです。

 

 ここにきて,わが国,政府のコロナに対する対応に関しての賛否の意見が散見されます。個人的には,我が国としての初期の対応は,それなりに大変評価できるものであった,と思います。しかし,2022年1月以降の現在流行中のコロナに対しては一般国民に浸透するような説得力に欠けていたのではないでしょうか。「コロナは怖いけど,少なくとも志村けんさんの時のコロナとは,全く違う病気みたいなもの」,と国民に伝えてもよかったと思うし,今からでもそう伝えてよいのではないでしょうか…。

 厚労省は3月末に専門家会議の助言機関組織をを3月末に解散しました。また,政府の対策分科会も確か解散されたのでは。

 

 しかしながら,いずれからも今回の新型コロナ感染症の対策に関しての総括はされたのでしょうかね?

 もし,されていたとしたら私の勉強不足,すいません。

 

2024.5.21  午前 Y.Ishii

 ゴールデンウイークも終わり,今日からまた仕事に復帰。昨夜の井上選手の試合は素晴らしかった。たいしたものですね。私など,34年前のタイソン戦の悪夢と重なってしまう気がしました。しかし,井上選手は,その重圧をはねのけ素晴らし結果を出してくれた。やはり普段の精進なのでしょうね。精神的にも肉体的にも尋常ではないと思わされました。

 

 今日は久しぶりに,診療所にきて書き始めました。

 当初ブログを書き始めの何年か前には,タイトル通りに,それこそ「白衣を着る前に」,診療前に小一時間もあればさっと書いて,あげていた。しかし,世間は,表現の問題や,フェイクニュースと騒々しくなってきた。そんなこともあって,書き上げるまで時間を要することも多くなってきた。

そうなると,次第に書くのが億劫になって,書くことも控えるようになってきてしまっている自分がいます。触れてみたい題材は本当にたくさんあります。しかしながら,初心に戻って,思いつくままには書く元気はないですね。歳を取ったせいかな…。

 

 先日の新聞に,「励ましボディータッチ 注意され不満」という相談記事が出ていました。昨年からラグビースクールの手伝いを初めて,子供たちと一緒にやっていて,感じていたことがあります。本日はボディータッチということで書いてみます。

相談者の場合は「展示会場の監視員」,彼が子供たちと十分な関係を作ったと考えたうえで,「来年は中学生だね」,と肩をポン。それに対して,監視担当の職員から,「児童の体を触らないで。物理的な接触は禁止です」,とのこと。それに対しての相談者のお怒りの気持ちはよくわかるような気がします。確かに今の時代,おかしな大人が増えてきていますしね…。しかし,相談者のような普通の考え方の方が,むしろ多数だと思います。

 

こちらが,回答者の方の回答です。

 回答者のご意見として,「初対面で,どんな内面を持つかわからない児童だからということもあり,男女問わず,基本的にはボディータッチは避けるのが賢明」,というのは本当に無難な答えであり,大変参考になりました。

 

 私は,「ラグビースクールの指導者」,子供たちと接触する状況も含め,相談者の方と立場は確かに大きく違うでしょう。私から相談者に申し上げたいのは,むしろ,あからさまに子供たちから身体に触れられたことを,拒絶されなかっただけよかったのでは?かな。

 スクールの子供達でも,私が身体に触れた時に,ビクッとされることを何度も経験しました。私は,今の子供達自体,身体に触れられる機会が少ないのではないか?

つまり彼らは,身体に触れられることに慣れてないことも一因で,拒絶するようなしぐさをとる?,と最近しばしば考えておりました。

 確かに,ボディータッチについては,スポーツの指導者などでない限りは,回答者の仰る通り避けて通るほうが無難かと思います。しかし,スポーツの指導者などでは,ボディータッチは技術的指導だけでなく,必須かと考えます。

 

 相談者の方には,職種柄,お気持ちは十分理解できます,しかし,いやな気分になりたくなければ,回答者の仰ることに従う方がよろしいでしょうね。

 でも,スキンシップ自体を容認できるような,子供たちが増えてくれるとよいと思いますね,特に私たちのような年寄りは。そして,勝手を言わせてもらえれば,もう少し家庭での子供とのスキンシップを励行していただくことも悪くはないと思います。

 ただ,ふしだらな考えの大人たちがいるという事実がある限り,なかなかわかってもらえないでしょうね。悲しい話ですね。

 

それでは,連休明け,また頑張っていきましょう。

5.7の朝に書き始めて,結局投稿は今日になってしまった。

 

2024.5.9 朝 Y.Ishii

 

 

春めいてきました。ただ,出勤する時間はまだまだ寒い。おまけに雨も降る…。手袋して,帽子かぶって…。石神井川の桜は5分咲きくらいかな。

半年ぶりくらいに書きますね。先日も,患者さんに,たまには何か書くようにしたら,と言っていただいた。待ってくれている方もいる?ただのお愛想を真に受けてる?

 

 日曜日,大体毎週見ている,フジTVの橋下さんが出ている番組。今週は救急医の働き方改革の内容であった。全体としての働き方改革自体,そして国の考え方などに関しては別に譲ります。

 最近AIでの誤情報が社会問題になっています。確かにAIの場合は発展途上であり,ある意味やむを得ないこともあるでしょう。しかしながら,ヒトの手を経て制作されたであろう番組で,初歩的な間違いと考える情報が堂々と公共の電波を通して流されているのには,大変違和感を感じ,一言申し上げたくPCを開いています。

 

 番組の中で背部の巨大な腫瘤ができて,救急外来を受診した症例の提示がありました。そして,テロップで脂肪腫と説明が流れていました。外来医師は切開排膿の処置を行ったとのことでした。出演してらっしゃった,医師の方のチェックを受けての放映なのか?チェックを受けていれば,絶対に指摘されると思います。

脂肪種と粉瘤に関しては一般の方々も,正確に理解されていなく,混同されていることが多いと思います。

 

 脂肪種は皮下(皮膚の下層に発生することが多いですが,筋肉よりも深部にも発生することもあります)に発生する良性の腫瘤(「できもの」と考えてよいでしょう)であり,通常腫瘤が増大してきて初めて症状をきたすと考えてよいでしょう。つまり,腫瘤が増大し,周囲の神経や組織を圧排しそのための症状で痛みとして感じたり,外見的にも皮膚が膨隆して,目立ってくることがあります。しかしながら,感染を起こすこと,そして切開排膿などの処置を要することはまずありません。

 粉瘤とは,皮膚の下に袋に包まれた腫瘤(嚢種のうしゅ)ができ,そこに表皮に存在する垢や脂がたまることによってできる皮膚の良性の腫瘍です。通常はちょっとしたしこりとして気にもせずに放置してらして,しこりが大きくなってきて,何となく押してみたところ,おからのような性状のものが出てきたということで外来を受診されることも多い。粉瘤自体は患者さん自身が,内容物を圧排して表に出しておくことで経過をみていることも多い。しかし,そこに感染を起こすと今回のような,炎症性粉瘤という状態になり,処置を要するようになります。原則,炎症の強いときには,根治的(根本的)な治療はできないと考えてよいでしょう。切開・排膿して炎症を抑え,私自身は炎症が落ち着いて最低8週間以上経過して,根治的な治療をしましょう。その方が袋全体と。皮膚への開口部ごと摘出するのが容易になる旨,説明しております。TVで提示された症例など,糖尿病を合併していることもあり,炎症性の粉瘤で来られて糖尿病の存在がわかったということもよくあります。

脂肪種・粉瘤の画像はネットをみると,いろいろと出ています。摘出術の皮膚切開も脂肪種は腫瘤の上に1本の切開創で皮膚を切除する必要はありませんが,粉瘤は皮膚開口部を摘出することが必須であり,切開法に違いがあり,術後の傷跡の目立ち方も違ってくるでしょうね。

 

 なんだかクレーマーみたいでいやですが,今回のTVで提示された症例は脂肪種ではなく,明らかに炎症性粉瘤(感染性粉瘤)かと思われます。最近はSNSが広まり,若い人たちはそちらに流れているでしょう。しかしながら,その他の一般の方々にとって,やはりTVという公共の電波は腐ってもTV。番組の制作にあたっては、十分な検証の上放映されることを望みます。出演された医師の方の名誉にもかかわります。

 

2024.4.3 Y.Ishii

 

 おはようございます。暑い毎日ですね。エアコンのない生活など考えられないような毎日です。7月も終わり近くなり,やっとコロナも少なくなってきたかなと感じます。1週間ほど前までは,今年の1月末頃くらいの発生件数では,と思うくらいでした。

 私自身は,相変わらず,5類になって以降も,患者さんにお願いし,療養期間の最終日までは,ご極力頂き健康観察するように,としています。結果,この病気の病型・病態がさらに興味深いと感じさせられ,あわせて,初めてコロナに罹患した方や,複数回罹患された方でさえも,私自身が以前からここに書いていて,皆さんがすでにご存じかと思っていたことが,十分に理解されていない,と感じさせられます。

 

 私のところは,「発熱外来」を今も標榜しておりますので,やはり,発熱を主訴に来られる方は確かに多い。しかし,今のコロナは,発熱も継続する発熱でなく,単発のケースの方が多い。むしろ,文献にもあるように,症状として感じない方が60%以上いるということはうなずけますね。ここにきて味覚・嗅覚異常を訴えてこられる方が,散見されます。中には,2~3日前に一度発熱があり,その後たいしたこともなかったが,嗅覚異常が出現してきたために来院されたという方も見かけます。味覚嗅覚障害は,以前から申しておりますが,発熱が軽快してからが多いようですよ。

他に,症状に関しては,やはり咽頭部の違和感~痛みの方が多いようです。6月になって合わせて頭痛を訴える方方が増えてきたように思います。また,抗原検査のキットで陰性だったが,心配できたという方も,多いなと感じることがありました。

罹患の既往のある方でさえ,感染・発症・治癒に至る経緯,病状を判断するに参考になるような情報をご存じない方が本当に多いと痛感しております。

 

 常々昨年1月から継続しているオミクロン株によるコロナ感染症は,それ以前,2019年に武漢で発生し,その後2021年の,志村さんや,岡江さんが不幸な転機を取られたデルタ株とは病状・病型は大きく違っているということは,当初より患者と接し,発熱を診ている医療従事者は理解されていると思います。しかしながら,報道など見ていても,専門家の先生方も,その点にはなかなか触れられていないような気がします。

 

 今のコロナは,私もいつも「軽い」,と申し上げて来ました。軽いというのは,わたくしども患者を診る立場からの意見であり,病状が増悪するケースが少ないという意味で申し上げて来ました。(以前から申し上げているように,昨年1年間に拝見した,600人に及ぶ患者さんで,重症化して入院に至った方は一人もいませんでした) 患者さんの中には,「先生は軽いっておっしゃるけど…,辛かった!」,と訴える方も,もちろん多数いらっしゃいます。特に比較的若い方々の,「半端なくのどが痛い」という声は多かったですね。5類になって以降も発熱が10日以上継続した症例もありました。その症例も,念のためにCTも施行し,間質性の肺炎の存在は確認しましたが,臨床的には本症の典型的で,最悪の事態にまで進行するような呼吸不全の様相は呈しておりませんでした。

 

 確かに,2類から5類になったという事実はありますが,現状のコロナはそれ以前と変わりはありません。私たち医療従事者は,そのような意味では,疾病に対しては真摯に向かっていかねばならないと考えております。また,先にも申し上げたように,罹患した場合には,我々最前線で対峙している開業医が中心になり,本症の病態・病型・予後などについて地道に罹患した患者を通して,的確に指導していく必要があると感じております。医療の原点に戻り,私の治療は結果的に奏功したのだろうか?そこまで見届けることも必要ではと思います。そのためには患者さんたちも,経過報告のためにもあと一回外来でお話を聞かせていただきたいと思います。

意味なく再来をお願いしているのではありませんよ。ご理解ください。

 

 久しぶりに書きましたね。診療所も4月から形態を変えて診療を行っております。若い先生たちが来てくれて,医療の中身は,さらに充実すると思っております。しかし,よろず相談などは若い先生には負けませんよ!私自身,午前中はまず,診療所にいるはずです。私でよければ,午前中にお越しください。

 

 今日も暑い一日になりそうです。

 今日まで,板橋区のラグビースクールです。(8月は夏休み)

今日も頑張っていきましょう!

 

2023.7.30 朝  Yishii

 おはようございます。3/21朝です。また久しぶりに書きます。最後に書いたのが,確か1月の中頃でした。いつの間にかもう春ですね。皆さんもお元気にしてらっしゃいますか。

この2か月でPCも変えた。なかなか慣れるのに大変。

 

 コロナも2週間ほど前にはもう終わりかと思いましたが,先週は数名来られてました,ね。インフルエンザは,心配してたほどの流行はなかったように思えました。症状も軽く,正直,拍子抜けでしたね。

でも,まあよかった。マスクの効果はやはりあった,と思います。個人的にはやはりマスクの効果は大きかったと感じます。ここにきて,その使用基準がいろいろと言われていますね。電車に乗っているとやはり,8割以上の方は使用されているようですね。それはそれで,結構なことだと思います。人が多数集まるような状況下では,相手のことを考えると一応使用しておくほうが無難でしょうね,そして,その行為は,相手の方への思いやりかと思います。

 

 数年前に,マナーとエチケットということで書いた記憶があります。マスクの使い方について,2023年版でもう一度マナーとエチケットに触れてみます。

 

「マナー」とは,「電車内ではマナーモードに設定の上,車内での通話はご遠慮ください」,というアナウンスがあるように,社会において皆が心地よく生活できるように意識すべき気配りであり,特定の誰かに対しての気配りではなく、公共の場での不特定多数の人物へ配慮した機能

「エチケット」とは、「礼儀作法。」という意味であり,「特定の相手を不快にさせない気配り」というニュアンスを持ちます。「マナー」とは対照的に、身近な誰かに対して気配りをする際に使われます。乗り物酔いなどした際に使う袋を「エチケット袋」、口臭を緩和させるための口内スプレーを「エチケットスプレー」などと言います。どれも同席する相手を不快にさせないための配慮からできた物であり,人が持つ優しさや美徳が表面に出た気配り。 

マナーとエチケットの違い・意味・使い方 (and-plus.net)

 

 マスクの着用については,個人の判断に委ねるとの国の方針。確かに,無難な表現だと思います。ただ,もう少し規制があってもよいのでは,とは思います,例えば医療施設,診療所や病院。そこに来られるヒトは,病気を心配して集まるわけです。そんなところに,マスクもしないヒトが現れたとすると,待合にいるヒトは決して良い気持ちはしないでしょう。受付が,「医療施設ですので,マスクの着用をおねがいします」と伝えても,必ず,「マスクの着用は個人の意思に任せる」ってはずだ,とおっしゃる方は,実際にいる。 

 

ちょっとした,心遣い,気配り,それが日本人の美徳のはずです。そんな気持ちを持つことでどれだけ日常が穏やかな気持ちで過ごせるでしょう。たいしたことではないでしょうが,考えてみるのも一理あるのでは。

 

祭日の朝に書き出した文章,そのままにしておりました。

これが良くないのだな,こんな書きかけの文章が山ほどある。

今日は今すぐアップしてみます。

今一つ久しぶりで調子が出ませんね…。でも,まずは始めること。

 

今日も頑張て行きましょう。

 

2023.3.23 朝 Y.Ishii

日曜日も夕方になりました。今日は終日くもり。先週の木曜日に産業医をしているところの後援会の準備で忙しくしており、今週はゆっくりできた日曜日でした。先週来、報道ではコロナ関連誌の増加、特に高齢者のそれが著しいとのこと。本日はこの件について触れてみます。

 

報道をみてみると、どの報道も一貫して、漠然とした内容に思えます。いずれも、「高齢者の感染をいかに抑えるか、国や自治体は速やかに検査や診察を受けられるような体制の確立。特に感染が広がりやすい高齢者施設の対策が肝心で、職員も含めて健康状態の連日のチェック、異常があればすぐに検査をして医療機関につなぐこと、そして検査キットや薬の十分な供給」と、型通りの文言。

 

 行政の高齢者対策の重要性はよくわかります。また、検査キットの供給もある意味重要でしょう。しかし、実際、私たち発熱外来をしている現場に、最近高齢者施設や、訪問看護師を介しての患者紹介が散見されるようになっています。しかしながら、そのような患者さんを紹介いただいた際に関係職員の新型コロナ感染症(以下本症)に対する知識の拙さが大変気になります。

知識不足というと、既にコロナに罹患した既往のあるワクチン接種に来られる方(罹患時医療施設で健康観察されていたり、「うちさぽ」での観察を受けられていた方にしても)、高齢者施設の関係者、包括支援センターや各事業所で利用者と直截接しているケアマネ・ヘルパーさんら介護・医療従事者自身の方々にしても、本症の病悩期間(感染かから発症・診断~療養期間)などに関して全くと言っていいほどご存じないと感じられます。

 

 施設の対応に関して言えば、やはり、検温の重要性が理解されてないと思います。未だに施設によっては検温を1回/日というところも多くみられます。検温は最低朝夕の2回は励行。熱型は客観的な患者情報として大変意味があると感じています。同時に自発的に訴えができる患者であれば、本人からの具体的な自身の体調、前日に対して「軽快」か「不変」か、「増悪」か、十分な意思疎通ができない患者であれば、食欲・活動性その他から主観的な情報を入手すべきと考えます。診断に際しては、やはり、前回のブログでも書いたように抗原検査の信ぴょう性は手技も含め、重要だと思います。

 確かに検査キット自体の制度は上がっているでしょうが、その検査手技と結果の判断は、もう一度従事者一人一人に徹底すべき事項かと思います。血圧計で連日自宅で測定していても、の測定法、マンシェット(腕に巻くやつ)の巻き方や測定時間が不規則であったりでは、いくら毎日真面目に測定していても私たちにとっては情報として不足です。そんなことと同じ。

 

 やはり重要なことは、もう一度原点に戻って正確な知識を確認・認識して本症に立ち向かうことが重要であると思います。

 

 我が国がウイズコロナに舵を切ったのはやはり、9月末の療養期間の短縮の時かと思います。その際の関係資料で、「オミクロン株の感染者のうち16%は発症から8日目の時点でもまだ感染性があり、療養解除された方の中にも一定の割合でまだ感染性のある人が存在する」「第98回新型コロナウイルス感染症対策 アドバイザリーボード鈴木(忠)先生資料」より   

 このような事実も実際に何人の方々がご存じでしょう?

 

 国がウイズコロナの方針で進めている今、高齢患者の重症化は重要な問題ですが、巷の患者数の拡大とを、別の視点から俯瞰してその対策を考えていくことも重要だと思います。

 

 専門家の方々も含め介護の現場の方々も、おしなべ、「検査体制の拡充と迅速に往診できる医療機関の情報提供や、平時からの感染対策の支援」とおっしゃいます。

 しかし、現場自身も、現状で、現場でできる異常の早期発見と、罹患し軽快した患者の速やかな日常への復帰、関係者への教育・指導なども再度検討されるべきでは、と考えます。

 

2023.1.16 早朝 Y.Ishii

 年明けて、3日外来をやりましたが、コロナ(オミクロンコロナ。以下オミコロ)、インフルエンザ(以下flu.)が相変わらず多くなっています。現在の発生頻度としては、やはりはるかに、新型コロナの方が高い。また、コロナの検査は私のところはPCRで行っており、私自身は、言い方は悪いですが、抗原検査は特に「陰性結果」は、私自身の「問診その他から得た情報に基づくカン」の方が信用できます。

 

 flu.は抗原検査が広く日本では使われてきており、同法が一般的です。ただ、精度に関しては、国の発表ほど正確ではないと感じており、そのことは以前よりこのブログでも触れておりましたね。

 実際、診療の現場でも、「休日診療所で正月休みに、連日来て検査受けているがインフルエンザではない…」、と言われているケースは多くみています。そんなことで、私自身は、flu.の時は、問診して、検査の結果が出る前に、「検査結果が陰性でもきっとこれはインフルエンザだと思います」、と告げています。

 患者さんによっては、どうしても納得いかないと、時には怒り出してしまう方もいらっしゃいます。しかし、flu.の診断ガイドラインにも、診断するのは検査キットではなく、医師がすることと記載されています。

 そんなこともあって、最近の外来での診察時には、問診での情報から、まず、どちらか推測します。これは本人の訴えである程度推測できる…? そして、次にその患者さんが既にオミコロに罹患した既往があるか否か。この1カ月の経験で、昨年の4月ころまでにこのオミコロに罹患したヒトは、またオミコロにかかりうる。但し、昨年の夏前以降に罹患したヒトの場合には、今まで1例も再感染は見たことはないですね。

 そんな理由で、直近の感染既往(7月以降)のヒトが来られた時は、「まずflu.でしょうね…」、ということで検査を進めています。まず、昨年10月以降に新型コロナに罹患したヒトは、感冒用の症状の場合には、最初にflu.を疑ってよいのではと感じています。

 flu.の患者さんも、すでに暮れから13人ほど診ましたが、全く発熱などなく、軽度の咳や鼻水程度のみの方も半分くらいいます。勿論発熱が辛いということで来院される方もいますが。

 flu.も症例数がまだ少なくて結論出すには早いけど、想像していた以上に、症状は軽いような気がします。本当に、抗インフルエンザ薬も必要ないのでは…、と思わせるケースも見られますね。実際、罹患後の経過を伺ってみても、発熱もそれほどでなかったケースも多い…。ですから、オミコロもそうですが、それほど心配して暮らすこともない気がしますよ。

 

一概に言えませんが、

オミコロは「喉の訴え」で今年のflu.は「咳と鼻水」

かな、って感じかな…。

 

 国や都が勧めている簡易検査キット?これは私に言わせると、現状では「要らぬもの」。

 実際にキットを使う皆さんたち一般ピープルは、いつも言ってるように検査キットの意味もしっかり理解できていない。陽性はビョーキだ!陰性はビョーキじゃない!のレベル。(恐ろしいことだけど、今でもそこそこの医療従事者さえもそう思っている)

 配布するのは良いですが、まず、陰性の意味をもっともっと理解させること。

検査手技に関しても、検査会社のヒトは綿棒を2㎝程度の挿入で十分と宣伝しているようですが、私たち従事者は手技的な結果による擬陽性が問題であることはイロハのイ、と理解しています。

       鼻の模型:  外観           内側

    私たちはこのくらい綿棒を入れてますよ!あなた方はせいぜい鼻腔の入口程度では…?

    ここまで入れるって、自分でできるわけないと思いますよ。

 

TVなどの媒体を使って、もっともっと正確なことを啓蒙してから配ったらいかがでしょう?

 そんなわけで、私は、一般のヒトに検査キットを配布するって、

  皆さん方には失礼ですが、「豚に真珠」とさえ思っています…。


それでは、まだまだ休みは長い。ゆっくり楽しんでください。

 

2023.1.8 朝 Y.Ishii 

あけましておめでとうございます。兎年ですね。兎の飾り物って、なぜか家に少ない。干支にしても丑や寅、ネズミはソコソコあるのですが…。

年賀状が届き、毎年当方は返信もしないのに、送ってくださる方もいらっしゃいます。お心遣いありがとうございます。不義理をお許しください。

 

 皆様のご家庭にもそれぞれお正月の習慣がおありでしょうね。私の実家にもそんな決め事がありました。ただ、家庭をもって40年以上、結婚したての頃から、子供たちが中学校を卒業するころまでは、毎年大晦日から正月3が日はアルバイト先の病院の日当直をしていましたね。特に、大晦日・元旦は当直のねらい目。元旦早々には、比較的患者さんは少なかった。元旦は受診をためらい、二日か三日になり、我慢できずに、ひどくなって来院というケースは多かったような記憶があります。

 

 開業して初めて、暮から正月が普通に戻った。そうなると、ついつい実家の習慣を思いだしつつ、適当に形だけの儀式を続けてきておりました。朝一番に入浴する、比較的良さげの服を着る、そして、緑茶を一杯飲んで、みかんを一個口にして、懐紙を持ちお屠蘇で年取りの儀式。その後、皆で食事。それがお正月の実家の習慣でした。

 

 自分で家庭を持ち、そんな習慣を継続しなければ…、と考えておりましたが、結局、正式な習慣は継承できませんでしたね。そして、コロナ禍3年目の今年、自分らに都合よく「回し飲みは良くない」、とお屠蘇も杯をそれぞれが手に持ち、1回だけ乾杯で終了。昔からの、「こだわりの杯を回す順番…」だのは、全く省略してしまいました。まあ、それはそれでいいかな、という感じもしましたね。女房にしても、お嫁さんたち、孫にしても、やたらと長々と、盃を回すなんて行為は実際には煩わしいでしょうね。

 

 最近は、しばしば分断という言葉を耳にします。先に書いたことって、ただ家庭内の些細なことですが、「ある意味、相反することも含む、合理的な新しい考えと、従来からの習慣・伝統の継承との分断」ということなのでしょうかね。

 さてさて、世界における分断を語るつもりはありませんが、家庭内でなら、少しでも軽快させる手段はあるはずです。私たち自身でできること…。

 結局は「寛容と忍耐」かな、互いに相反する考えの両者が耐えて、寛容し、許容することから、始まるのでは。

 つまり、結婚生活に似ている? 40年の結婚生活を続けてきた私ですが、結婚生活を振り返り実際には、私自身は、妻に対して寛容ではなかった?元来、「自分に甘く、他人に厳しい」という私のこと。自分には甘く、妻には厳しく接していた?

そんなこともあってか、妻の私への対応の中に、「憎悪」か入ってきているような気がします。いくら自業自得とはいえ、ここまで責められると私自身の忍耐も…、なんていうと、さらなる責め苦を負いそうだゼイ。

 今更遅いとおっしゃるかもですが、最近になって、やっと妻の厳しい態度の理由が判ってきたような気がする。すべて、今までが言行不一致だった私自身?にある…。

 

この歳になってだが、やはり、「現状維持は退歩の始まり」。

自身を変えるべきか、家訓を変えるべきか…。

答えは簡単ですね。

 

それでは残された正月休みは、今日も入れて2日…。

 

2023.1.3 朝 Y.Ishii