テスラが2年ぶりの大幅安! テスラ強気筋に思想家はいない。いるのは夢想家だけだ。 | 石原順の日々の泡 ーFX・株式・債券・海外先物市場展望ー

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毎度、お騒がせのイーロン・マスクさんです。

 

よくもわるくもこういう人がいないと世の中は面白くありませんが、テスラの株や社債は仕手戦のごとくファンド勢から売り仕掛けを食らっています。

 

私はテスラ株が上がろうと下がろうと、トレンドが出てくれればいいのですが、トレンド相場という意味では、テスラ株は上げたり下げたりが非常に激しく売買の難易度はやや高めの銘柄です。

 

 

 

 

 

マーク・ファーバー博士の月刊マーケットレポート【THE GLOOM BOOM & DOOM】

 

テスラの終わり

マイケル・E・ルウィット
クレジットストラテジスト社
2018 年3月31 日記

 

 先週、投資家はテスラの株式(TSLA)と社債を売るので、てんてこ舞いだった。ドタバタが続く新型セダン「モデル3」の生産、ムーディーズの格下げ、NTSB(米運輸安全委員会)の調査が入るきっかけとなったSUV(多目的スポーツ車)「モデルX」の恐ろしい死亡事故、そしてSEC(米証券取引委員会)の調査が入ったのを公表しなかったことの発覚に対する懸念が材料視された。


 そして、3月30日(聖金曜日で3連休となる前日)の営業終了後、同社はパワーステアリングのボルトに“極度の腐食”があり得るとして2016年4月以前に製造されたセダン「モデルS」の12万2000台をリコー
ル(回収・無償修理)すると発表した。これは同社創設来の生産台数でも、かなりの割合を占める。

 

 さらに翌日、同社は先週起きたモデルXの死亡事故でオートパイロットが作動していたことを明らかにした。これは同社のオートパイロット技術に深刻な疑問が生じる結果となった。


 他にも訴訟沙汰となっている悪材料がいくつか出ている。これらについては大きく取り上げている人がごまんといるので詳細は省く。簡単に触れておくと、SECの調査が入ったと公表しなかったことが発覚した、少数株主が同社のソーラーシティ買収に反対する訴訟を進められると裁判官が裁定した、さらに米労働省が調査に入る……といった火種がくすぶっている。


 そうこうしているうちに、1-3月期生産台数の発表がある。同社のすべてが改ざんされているように、この数字も同社は何とか改ざんしようとするだろう。それでも、惨憺たるものであるのは確かだ。


 テスラの財務内容も悪化している。いつもは最後に知ることになる格付け機関が懸念するくらいだ。ムーディーズ・インベスターズ・サービスは3月27日、遂に目を覚まし、テスラのコーポレート・ファミリー・
レーティング(訳注:企業グループ全体の債務履行能力についての格付け)をB3に、また優先社債の格付けをCaa1の否定的見通しに引き下げた。


 その理由としてムーディーズは、モデル3の生産不足、キャッシュフローの大赤字、転換社債の償還期限延長(2018 年11 月に2億3000 万ドル、2019 年3月に9億2000 万ドル)を挙げている。ムーディーズの予測では、テスラは社債の償還にあてる短期資金20億ドル超だけでなく、現在の生産計画を維持する場合は2018年の現金燃焼に20億ドル、さらに2019年に追加資金を調達する必要があるという。


 こうした材料から2025年満期のテスラ5.3 % 社債は87に下落した
(それでも利回りは7.6%ほどであり、依然として低すぎる)。つまり、同社の借入費用が高くなったわけだ。

 

 もっとも、同社への信用をさらに拡大させるほどの愚かな貸方がいればの話である。これまでの債務契約でテスラが貸方の保護条項を事実上ゼロで募集できたことを思い出してほしい。


 テスラが保護条項なしに低利で数十億ドルの債務を調達できたのはFRB による10年におよぶ空前の金融緩和策から生じた債券バブルの象徴だったといえる。しかし、現在こうした政策は終局にある。金融市場は、より高利の条件を受け入れようともがいている。テスラは厳しさが増す信用市場と自らの勘違いによる犠牲者となるだろう。


 テスラ株は3月に22%下落して266.13ドルで引けた(筆者注:3月30日のモデルSリコール発表後、さらに売り込まれて6.63ドル安の259.50 ドルとなった)。


 非公表だったSECの調査で同社の株式公開が差し止められる可能性もあり得る。しかし、SECもテスラも何も言及していないため知る由もない。これは本当に証券取引法で守らねばならないのは誰かについて疑問を投げ掛けている。


 そして、これが依然として同社に438億ドルの時価総額をもたらしているのだ。生産目標を達成できないことや、安全で収益性の高い自動車を一貫して製造できないことを考えると、なんとも馬鹿げている。


 テスラが不十分な作業と検証で危険な車を作っているとすれば、普通は少なくとも利益を残せると思うだろう。ところが、2017 年10-12 月期で同社はZEVクレジット(排ガスゼロ規制のための排出枠)を除き、製造したすべての車で2万8000ドルを超える米国会計基準上の損失を出している。起こり得る最悪の事態をすべて実現するという離れ業の経営をしているのだ!


 テスラ強気筋に思想家はいない。いるのは夢想家だけだ。


 典型例が2018年4月2日付のバロンズ記事である。記したティアナン・レイは「フルボッコのテスラ株が立ち直る」として次のように論じている。

 

 「テスラはモデル3を含め、引き続きオーナーお気に入りの車を生産するため、捲土重来を期すだろう」 どうやって? おそらく、レイは何もいえないのだろう。彼の記事には、その強気な主張を支持する事実や証拠がひとつもひとかけらもない。インスティネット(訳注:野村グループ傘下の電子取引会社)のロイット・シャーのような他の強気派の言を引用して、実際に達成されそうな根拠もない、いつの日か達成してほしいと願っている生産台数をわめいているだけだ。フェイスブック&グーグル時代の金融ジャーナリズムでは、こんな記事さえ通用してしまう。嘆かわしいことだ。


 テスラ製品には明らかに深刻な問題がある。最近あったモデルSのリコールとモデルXの事故は、ありふれた出来事ではない。継続的生産の問題とあいまって、深刻な安全性の問題を提示している(そして、同社は分かりにくくしようと懸命に努力している)。


 同社のある従業員は、組立工程で完成する車両は40%程度にすぎず、残りは最終製品に欠陥があり、補修の必要があると報告している。先週、バーンスタイン社(訳注:英系投資調査会社)の賢明なアナリストが、なぜこうした事態が起きているのか、そしてテスラが自動車の生産方法を変えないかぎり、なぜ状況が改善しそうにないのか、素晴らしい説明をしてくれた。


 バーンスタイン社の欧州車アナリストであるマックス・ウォーバートンは自動車の製造・組立に造詣が深い(ちなみに従来の自動車株アナリストは、ハイテク株アナリストよりもテスラの見通しに、はるかに否定的だ)。彼は3月28日付の研究ノート「【テスラ】モデル3と自動化の誤算―― 一般通念の誤りと生産増が難しいままかもしれない理由」で、イーロン・マスクとテスラが自動車組立工程の全自動化に関して道を誤ったと主張した。


 プレス加工、塗装、溶接に加え、自動車の最終組立を自動化するのは、あまりにも野心的な試みであると指摘する。それは製造工程に、かなりの費用が追加でかかるだけでなく、最終製品に深刻な欠陥をもたらすからだ。


 ウォーバートンの分析によると、テスラは他社OEM(相手先ブランド名による製造)に比べて組立工場で1台当たりに文字どおり2倍の費用をかけているという。その一因として挙げているのが、最終組立のような自動車生産の特定部分での自動化に、これまで成功した試しがない点だ。これはドイツをはじめ各国の自動車会社が膨大な授業料を払って明らかにしてきたことである。


 しかし、うぬぼれの強いマスクは「自分たちはもっと賢い」と考えた。ウォーバートンが指摘しているように、マスクはテクノロジー、そしてファンタジーに魅了されており、これまで他の誰もやったことがないことをできると証明しようとしてきた。そうして彼はテスラとスペースXで素晴らしい成果をあげた。しかし、まさに彼は壁に向けて一直線に突き進もうとしているのだ。 「欠陥製品を出さずに自動車の最終組立を自動化できない」――それがテスラのやっていることである。


テスラの取締役会そしてマスクには、自分自身、世界、株主、上場企業が貢献すべき顧客に対する考え方に、どこか重大な誤りがあるといえる。この計画を承認したテスラの株主に関しては、すでに手遅れだ。


 馬鹿げた給与体系(訳注:完全“成果”報酬制)もマスクが同社(そしておそらく現実)からますます離れていく兆候のひとつにすぎない。彼の行動は、ますます不安定になっている。トンネル採掘会社の運転資金を調達するために火炎放射器を売るのは面白い考えかもしれない。だが、普通ではない。


 しかも、顧客のひとりである38歳のアップル社エンジニアがオートパイロット作動中のモデルXで事故にあって焼死したとテスラが公表した数分後の3月31日21時38分に彼は次のツイートを発した。


 「やっぱり火が一番」


 それはもう無神経ではない。正直、病気である。


 多くが何年も前から予測していたように、テスラはついに壁にぶち当たった。株主と債権者は直ちにこの沈没船から降りなければ、何十億ドルも失うことになるだろう。だが、誰も深くは同情しないはずだ。誰も頭に銃を向けたわけではない。誰もイーロン・マスクの虚言を信じろとはいわなかった。誰もテスラの引受業務を希望したウォール街の証券会社に属するアナリストが発したホラ話を信じろとはいわなかった。


 しかし、問題は今、新たな次元に入っている。かつては「テスラの車は保持して株式を売れ」といったものだったが、今は良心から、そうはいえないからだ。テスラの自動車は見た目が格好良いものの、安全性に問題があるとますます明らかになっている。モデル3は世界中すべての車両が受けている標準的な試験なしに市場に投入されているのだ。


 テスラ車のほぼ半数が重大な欠陥によって組立工程から脱落しているとみられる。それが受け入れられる世界がどこにあるだろうか。


 テスラは単に電気自動車を製造しようとしただけではなかった。自動運転の電気自動車を製造しなければならなかった。一歩ずつ進む代わりに、同社は経営的にも財務的にも手に余るような仕事をしようとした。

 

 勘違いとは非常に危険なものである。特におカネが木から落ちてくる環境に住んでいるときはそうだ。テスラは勘違いと泡銭が生んだ、まさにあだ花である。


 賢明なる投資家は売っている。真に賢明なる投資家だ。ウォール街やメディアがそう呼んでいる人たちではない。そちらは真に暗愚なる投資家である。


 もし、あなたが売り方なら、そのまま売りを継続するか、売り増しをすべきだ。もし、あなたが買い方なら、今すぐ撤退すべきだ。


 私はテスラ株を売っている。また、同株プットを買っている。

 

 

 

出所:The Gloom, Boom & Doom Report ファーバーレポート 2018年5月号『米国の政策決定者によるさらに無能な介入は経済・金融に極めて有害となる可能性が高い』

 

 

●テスラ(日足) 標準偏差ボラティリティトレードモデル

上段:ボリンジャーバンド(21)±0.6シグマ

中段:ADX(14)・標準偏差ボラティリティ(26)

下段:売買シグナル 買いトレンド=グリーン・売りトレンド=オレンジ

 

 

 

●テスラ(週足) 標準偏差ボラティリティトレードモデル

上段:ボリンジャーバンド(21)±0.6シグマ

中段:ADX(14)・標準偏差ボラティリティ(26)

下段:売買シグナル 買いトレンド=グリーン・売りトレンド=オレンジ

 

出所:Custom Chart 

 
 

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参照:「資産運用に欠かせない米国株のトレード!個別株CFD取引の方法と有効なトレードテクニック」

 

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テスラ2年ぶりの大幅安、マスクCEOの行動や幹部退職で不安(ロイター)

 
 

 

[7日 ロイター] - 米電気自動車(EV)メーカー大手テスラの株価が7日の取引で一時約9%下落し、2年ぶりの大幅安となった。イーロン・マスク最高経営責任者(CEO)の振舞いが問題視されているほか、最高会計責任者(CAO)の退職が懸念材料となっている。

 

テスラはこの日、約1カ月前にCAOに就任したばかりのデイブ・モートン氏の退職を発表。規制当局への提出文書によると、モートン氏は「世間の注目度と仕事のペースは予想を超えるものだった」と説明。「テスラ指導部などと不和はない」としている。

 

モートン氏離職のニュースが伝わる前には、マスクCEOがコメディアンのジョー・ローガン氏と2時間半にわたるウェブ生番組でウィスキーを飲み、マリファナ(大麻)を喫煙したことがソーシャルメディア上で大きな話題となった。

 

また、ブルームバーグは、休暇中だったテスラの最高人材責任者(CPO)、ギャビー・トレダーノ氏が職場に復帰しないと報じた。同氏も約1年前に就任したばかり。

 

テスラの株価は、ポッドキャストでマスクCEOの飲酒やマリファナ喫煙の映像が流れた後、1%下落。その後、モートン氏退職のニュースを受けて下げ足を速めた。

 

テスラはここ1カ月ほど大きく揺れている。マスクCEOは先月7日、テスラ株式の非公開化を検討中で資金を確保したと述べ、市場を動揺させた。その後、24日には非公開化計画を断念する考えを明らかにし、株価も振れる展開となっている。

 

アナリストの間からは、マスクCEOを支えるか、または代わりとなる共同CEOや最高執行責任者(COO)などの新たな幹部ポスト新設が必要な時に来ているとの声が聞かれた。

 

ノルドLBのアナリスト、フランク・シュウォープ氏は「マスク氏がなおテスラにうってつけのCEOかと、多くの人が問うだろう。おそらくマスク氏は最高マーケティング責任者に最適で、テスラには強力な新CEOが必要かもしれない」とし、「テスラの株価を巡り、疑念を感じる問題やうわさが多く存在する」と述べた。

 

 

 

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