こんにちは。

今日はいいお天気です。でも、その分「暑い」(笑)。

一時ほどではありませんが、事務所を離れると汗が吹き出します。

さて、その日の天気予報は「曇り時々雨」でした。

実施か否か、確認したところ「傘を持ってお越しください」とのこと。

青峰山を知る尽くしているという鳥羽市文化財研究員の野村史隆さんの解説を聞ける又と無いチャンスなので行ってきました。

 

正福寺山門前集合とのこと。今回は”エコツアー”ではありませんので(笑)現地までは車で行きました。

正福寺の山門

 

時間になり、野村さんの説明が始まりました。野村さん独特の語り口調は、すごくわかり易く勉強になります。

 山門について説明する野村さん

 

この山門は、1842年に竹中工務店により建造されたとのこと。また棟梁は地元志摩市的矢の中村九蔵治長とのこと。山門には当時活躍した立川流の彫刻集団の作品がふんだんに使われていて、中には「隠れエビ」などもあります。

 隠れエビ(矢印)

 

山門前に建てられた常夜灯などのお話しを聞き、本殿医向かいます。

 薬医門と奥に金堂

 

今回は、野村さんの口利きで特別に本殿の中も拝観できるとのこと。

昔、胃腸薬”紫金丹”を販売していた名残の”薬医門をくぐり中に案内されました。

長年使っている炊事場の窯は、年季ものだそうですよ。

1月に開催される御船祭などでは大勢の参拝客のおもてなしをするのでしょうね。

 炊事場

 

金堂(本堂)も見事な構えです。

金堂(本堂)

 

本堂の隣には聖天道があり、渡り廊下でつながっています。

 聖天道への渡り廊下

 

渡り廊下の壁面にはびっしりと古い絵馬が飾られています。

野村さんは、護摩札と合わせてこれらの全てを詳しく調査され、どの時代に誰がどこからお参りに来られたのかを一覧表にまとめられています。野村さんのご努力で正福寺の歴史が次々と明らかになっています。

 

金堂の前には、竜宮池がありコイが泳いでいました。

竜宮池と鯨岩

 

この池の水は、金堂の裏手からの湧き水で鳥羽湾に流れ出る加茂川の源流だそうです。

また、池の前の岩にしめ縄がかかっていますが、名を鯨岩と言い、正福寺のご本尊「十一面観音を載せてきた鯨が岩に姿を変えた」との言い伝えがあるそうです。

その他にも大師堂、弁天堂、手水場、庫裡、夫婦杉、鍾楼堂などを詳しく説明してくれました。

そして、最後に灯明岩に案内してくれました。

 灯明岩への降り口

 

この頃には、雨がぽつぽつと当たり出しましたが、野村さんの説明で「灯明岩は、青峰信仰の原点で、昔この岩を目印に航行した」とのこと。また、時化になるとこの岩から光が差し船を守ってくれた」とのことなどを聞かされていましたので、ここを省略するわけにはいきません。

5分ほど下って行くと小さな社があり、その後ろの岩が「灯明岩」です。

灯明岩

 

今は、木々に覆われていますが、この位置からは、太平洋が見渡せたはずです。

確かに、時化の暗闇の中、雷の光がこの岩に反射して、位置を知らせることで船を助けたのかもしれません。

 

今回、このブログには書ききれませんが、

野村さんのお陰で色んな事を学ぶことができました。

学んだことは、今後のエコツアーに活かしていきたいと思います。

ありがとうございました。

 

解散後、忘れてきた傘を薬医門に取りに帰った所、

境内が霧に包まれて先ほどとは違う景色になっていましたよ。

霧に包まれた境内

 

それと、係りの方の姿が見えましたので、

ちゃっかり、正福寺のふるまいの煎餅を買って帰りました(笑)。

 

そうそう、

正福寺は、奈良時代西暦730年にの開山とのこと。

「聖武天皇が南都東大寺建立にあたり、伊勢神宮に祈願するために朝熊山に行幸され、夢のお告げに従って建てられた」とのことです・・・大事な話が最後になりました・・・(笑)。

そんじゃ、また。

しげじい