メジャーのミュージシャンも昔、テレビで言ってたっけ。
先日、スタジオにメンバー募集の貼紙があって、懐かしく思った。
貼紙には『Vバンド募集』と大きな手書き字で書かれていて、
雰囲気的に高校生位の年齢のコが一生懸命作ったチラシなんだろうという事が一目でわかる。
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募集内容
・ギター
・ベース
・キーボード
・ドラム
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…決まっているのはボーカル(本人)のみ、だね。(笑)
自分もボーカルだからすごくよくわかるなあ。
歌が好きで歌いたい、バンドがやってみたい!という入口から、まずメンバーを探して…。
今みたいにネット募集もできなかったから、
雑誌への投稿とか、楽器屋さんに貼紙をお願いに行ったりとかしたっけ。
こちらの希望はある程度伝えているから、連絡がきた時はすっごくワクワクして、あれこれ妄想して天にも昇る気持ちになっちゃったり(←妄想家なもんで…笑)。
で、当時『バンドやろうぜ』という雑誌にメン募が載って、それで初めてドラムの人が連絡くれて。
確か、大阪の天満で会って、『歌を聴かせてほしい』と言われて、カラオケで1~2曲歌って。
それで、「また連絡しますね」と言われて、連絡が完全に途絶えたんだよね~(笑)。
実際に歌ってるだけにショックがすごくて(笑)。
特別上手くはなくとも、下手だとは思ってなかったから(笑)。
今でも天満の駅に行くと、何故か胸の奥がチクチクする(爆笑)。
歌がダメなら楽器だ!
…と、楽器屋に飛んで行って、黒のレスポールを買って。
バンドデビューはギターだったけど、結局やっぱり歌いたくなったから、ボーカル一本に転向して、
同じ過ちは繰り返すまい…と、『巨人の星』的に練習開始。
そんなトラウマ効果なのか、たまたま優しいメンバーと出会えているだけなのかもしれないけど、
それからは“歌で切られる”って事はなくなった。
だけど、
メンバーの就職だとか、
自分の上京だとか、
「もうちょっと皆が上手くなったらライブやろう」とか言いながら、全く練習してこないメンバーが居たりして、いつまでもバンドのレベルが上がらないまま自然消滅しちゃったりとか(笑)、
メンバー同士は仲良く楽しくやっていても、色んな事情でなかなか思うように継続できなかったり、
思うように前に進めないジレンマがあったり…。
また、自分自身もあまりあれこれ発言できる性格じゃないもんだから、それはそれで自分も悪いんだけどね。
今でこそ、過去にたくさんの経験があった事をこうして振り返られるけど、
当時は本当に、あれこれ迷ったり、妥協もしたりしながら音楽をやっていた。
とは言っても、勿論、大好きな音楽だから、それでもすごく楽しかったけどね。
だから、十代から自分のやりたいようにできるバンドメンバーと次々に出会えている方々は本当にラッキーだと思うし、すごく羨ましい。
自分も、もちろん素晴らしい仲間と出会えてきたし、
それが全て今の自分に繋がっているんだと思うけど、
バンドの結成や継続の難しさもアマチュアながら同時にたくさん経験してきたので。
…って、どうしてこんな話になったんだろう(笑)。
バンドって難しい、なかなかメンバーが見つからないと悲しんでいる若いコの日記をたまたま目にしたからかな?
それとスタジオの貼紙(笑)。
特に慣れない最初の頃は落ち込む事もたくさんあると思うけど、
それをバネに、どんどん力をつけて、素晴らしいミュージシャンになって欲しいなあと思う。
プロアマ問わず、素晴らしいプレイヤーはたくさんおられるし、苦労されている方ほど深くて、あたたかい。
自分はドシロウトの、まだまだへっぽこボーカリストだけれど、
自分の原点はトラウマであるあの日の天満なので(笑)。
“天城(あまぎ)越え”ならぬ“天満(てんま)越え”を目標に頑張ります(笑)。
あと、若いコのピチピチしたパワーに負けないように、自分も猫背にならないように気をつけていかなきゃね!(←そこ?笑)
