3059号 

 先日からツバメちゃんに釘付け状態だ。第一陣の雛は一羽だけだったが、第二陣は5羽もいるから生存競争は熾烈を極める。力のないものは込みやられ成長が遅い。既に二羽は飛び立っていった。しかし、一羽は先日店先で死んでいた。二羽目は日曜日、おぼつかない飛び方でチョロチョロしている。用事を済ませて帰ってきて車を止めた瞬間の出来事だ。「


お、スゴイ」。4羽ほどのツバメたちがチビちゃんの周りに寄ってきて何とかしようとしている。「生き物ってみんなスゴイね・・」と感心している矢先に、「あっ!!」と、叫ぶ間もなく対向車が走ってきた。瞬間さっと飛び立ったが、チビちゃんだけは・・・目をつぶってしまった。「轢くなよ、轢くなよ・・」祈った。.. ほんの一瞬の出来事。哀れにもペッシャンコ。



女性の運転手はバックミラーで気にしながら走り去った。車から降りて「ごめんね。成仏してね、ありがとう、ありがとう・・」といいながら拾い上げ処分した。あとの一羽は、体力がなく、また落ちて店先の植栽の上でチュンチュンと鳴いている。親鳥が低空飛行してくるがなかなか餌を渡すまではいかない。「何とかならんかなぁ・・」と思案していると、裏のおじさんがハシゴで巣に戻してくれた。ところが、昼間はテントの下はもの凄い熱である。ハー




ハー悲鳴を上げている。いつの間にかまた下に落っこちている。でも何とかしぶとく生き残って、上を向いて親鳥の餌を待っている。親鳥は電線から心配そうに子ツバメを見守る。チュンチュン言葉を交わす。夕方少し涼しくなって、親鳥が急降下、子供のクチバシの中に餌を渡す。瞬間技だ。よたよたの雛をみんなで見守ったり、決して見捨てず最後まで子供を守り通そうとする親鳥の愛の深さ。 人間様たちよ、この生き様を見習って欲しいです