「Gosford Park(ゴスフォード・パーク)」(2001)再見 | 時は止まる君は美しい

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巡りあった美しい人達の記憶を重ねます・・・
B面ブログ「扉・鎧戸・宵の口」も始めました。

 

一大絵巻 byアルトマン先生

 

ロバート・アルトマン監督作品(イギリス)137分

 

 

マギー・スミス様クリスティン・スコット・トーマス様マイケル・ガンボン様

アラン・ベイツ様へレン・ミレン様デレク・ジャコビ様エミリー・ワトソン様

リチャード・E・グラント様クライヴ・オーウェン様ライアン・フィリップ様

ジェームズ・ウィルビー様ケリー・マクドナルド様スティーヴン・フライ様

「Mishima」に続き、書ききれないどえらい豪華キャストで繰り広げられる、

(英国貴族社会+アガサ・クリスティー)÷ロバート・アルトマン監督って感じ?

 

 

徹底した階級社会が、それぞれの魅力(と問題?)をもって描かれます。

上流社会の中は中で、上下はっきり。

 

 

 

オープニングは、マギー・スミス様が、土砂降りの中、

週末の「ゴスフォード・パーク」でのハンティング・パーティに出かける。

 

 

奥様をおちする間、運転手とずぶ濡れになりながら、車に幌をかけるヒロイン。

奥様お出ましでご出発・・・を見送る執事。

 

 

「ああ、今週末は少し楽に過ごせるのう」って感じ。

マギー・スミス奥様の、毒舌傲慢し放題は、道中から炸裂

ポットの蓋が開かないから開けろ、で、ヒロインまたもずぶ濡れになって・・・

車の外で、直立不動、受け取ったら、蓋、ぱこっと開いちゃうし。

 

 

そこで追い抜いていく車は、アメリカから来た、ゴスフォード・パーク主人の親戚の映画俳優

「何かお手をお貸ししましょうか?」にも取り付くシマ無し。「じ、じゃあお先に」。

この彼が出演した映画のタイトルが「下宿人」って、これまたヒッチコック監督へのオマージュ

 
 

 

 

パーティーの場面では、ずっとピアノを演奏。マギー・スミス様、

「拍手はやめなさい、一晩中弾くわよ」。いや、彼、サーヴィスで弾いてますから。

これが、ほとほと、うんざりにならず、どこか可愛い?のがマギー様ならでは。

 

 

使用人たちも、彼らなりに、漏れ聴こえるその調べに、耳を澄ましてうっとり

 

 

「今時は使用人を育てるのも一仕事よ、こっちがお給料をもらいたいくらいよ」はいはい。

しかし、この、徹底した階級社会主の側の言い分でもあるかもね。

自分の好み把握して、動き、気に障らない会話をしてくれる、

日常、一番傍にいる相当な年齢差の相手を育てるわけだし。

 
 
「ここは朝ごはんだけ最高よ。あら、マーマレード市販もの?最低ね」
 
 

そして、使用人たちの世界は世界で、上下関係がきっちり。

 

 

今回は、ヘレン・ミレン様が「使われる」側に。珍し~。

 
 

 

その位、使われる側も、トップの人達は選りすぐりってのも解りやすい。

使用人たちが、晩餐支度をする場面。

 
 

 

晩餐が始ると・・・

この「ゴスフォード・パーク」の、使用人にを出しては、子供を作り、施設に捨てる悪癖あり。

 

 

今も、若いメイド、エミリー・ワトソン様と関係してるのが、皆さんとの会話の中でばれてしまう。

気まずくなって、書斎にバックレる主人。

夫人は「ずっと知ってたわよ」いやあ、美しいです。クリスティン・スコット・トーマス様。

 

 

夫人は夫人で、上手くやってますんで。

 

 

さて、書斎では、主人がされていた。しかも二度

始めはお酒に毒が・・・で絶命。その後、キッチンから盗まれたナイフでぐっさり。

 

 

急にアガサ・クリスティー様の世界に早変わりです。

警察登場で現れるのが、みどりの大好きな、スティーヴン・フライ様

 

 

いつもながら、美しいお声と、佇まい。今回はパイプ御愛用ですね。

 

 

そうして、事件の真相のには、犯人が真相を語るにも語れない理由が。

 

 

アルトマン監督 ↑ ですからね、しっかりが潜ませてあります。

 

 

彼らなしでは何もできないご主人さま達、きっちり引かれた階級の線は厚い壁の使用人。

それでも、ラスト、勿論首になったエミリー・ワトソン様が、

ご主人の愛犬をこっそり頂いちゃって、バッグに潜ませ館を去る軽快さ。

 
 

 

何度拝見しても、魅力的な・・・長編です。今月、二時間越、多過ぎる。

みどりは映画、95分位が好きよ。

「ファニーとアレキサンドル」の呪縛?