「Labyrinth with Vampire」全曲解説 | Master-Dragonブログ

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音楽が趣味です。

「Labyrinth with vampire」

全曲解説いきます!

 

 

まず本作が、コロナウィルス荒れ狂う直前の世界で制作されたアルバムであるという事。

これは次回作への伏線になります。

何不自由ない制作環境で、平和という奇跡を”論を俟たぬ至極”と妄信しながら完成を迎えた、最後の作品です。

 

1、Labyrinth with Vampire

(亡き王女の為のセプテット&UNオーエン)
 歌:まいなすいょん

近年、いくつかの曲で実践している、「いょん原案 IRON編曲」というパターン。

このアルバムのキャッチフレーズが「正統派ヘビーメタル」と言われる所以は、本曲の其処此処で聴かれる、Black sabbath風のリフにあります。

複雑なリフ展開、それら全てが一条の線上でグランドクロスを描く時、迷宮の扉は開かれる!的な。


2、Daydream

(幽夢 & 眠れる恐怖)
 歌:Jinn

サビがキャッチー過ぎて、随分前に書いた曲(この曲は、去年フランスから帰国した12月初旬に仕上げました)なのに、今でも頭でリピートされてしまいます。

JINNさんの曲は、音楽的に非常に高次元な作品が多いです。上手い人を使う場合、(Dioの曲なんかに多い)シンガーの歌唱力に頼った曲にはしたくないと思っています。良い人材には良い楽曲。

ギターソロ後半がお気に入りです。


3、Roariong away

(華のさかづき大江山)
 歌:勇舞

まずこれ、スペルを間違えてますね。正しくは「Roaring away」です。リアルにミスタイプです。

'80年代HM/HRスタイル。イングヴェイとかインペリテリ的な。当時、彼らですらLA的であったという所に、芸術家もそれを商業とした時点で、流行と無縁ではいる事は難しいという事なんでしょうね。

このテの曲を歌えるのは、勇舞君しかいません。

ギターは、'80年代を意識して、ほぼ1発録りにしました。故にちょっとラフです。


4、Vlad Trans Silvam

(ツェペシュの幼き末裔)
インストです。
今回、アルバム名の候補として、「吸血鬼伝説」というのがありました。そして、この曲の他に「Children of the Damned」オマージュの曲も入れてました。

まあボツになったんで、今回のような形になりましたけども。
タイトルは、ラテン語です。私の友人にラテン語を理解できる人間がいたので、相談して決めました。意味はお調べ下さい。

5、BLIND MONSTER

(柳の下のデュラハン)
 歌:まいなすいょん

本作に於ける、私のフェバレット・ナンバーです。胸が切なく、熱くなる曲ですね。

これが女性ボーカル曲。男声では出来ない。女性シンガーというのは、男の代用品ではないし、最近日本の女バンドで流行っているようなパンツ見せ奏法やセックス商法のために存在しているわけでもありません。このような楽曲に命を与える為に存在しているのです。

ギターソロも、本作中最高の出来だと思います


6、Mantle of darkness

(業火マントル)
 歌:Jinn

原曲の雰囲気やフレーズを、見事に近代的なヘビーメタルへと昇華できたと思います。

非常にドラマティック。さらに転調の嵐。

歌詞は半分ぐらい英語です。JINNさんは一応外国人(韓国人)なのですが、母語の影響なのか、日本語より英語の方が映える気がします。それはやはり、韓国がアメリカ式の発音の英語教育を採用しているからなのでしょうか。


7、猶予いの月

(月時計&メイドと血の懐中時計)
 歌:まいなすいょん
これもまた、原曲を素晴らしい黄金律でジャーマンメタル化できたと思います。

フックが効いていて、メロディアスで、耽美で、複雑で、テクニカル。まさに迷宮ですね。まるで、このような曲が出来上がる運命であったかのような。

ギターソロは、50回は弾いたと思います。もちろん、全て違うフレーズで。

どうしても納得がいかなくて、マスタリング段階になっても「もう1回だけ弾き直させて下さい!」と頼んだりしました。

そうして行き着いたのがこれです。非常に珍しく、ハーモナイザーやらコーラスやら飛び道具満載。

からの、メロディアス。

からの、ヘヴィリフ。

 

8、Beyond a scarlet moon

(紅より儚い永遠 & 亡き王女の為のセプテット)

エンディング・インストです。

アコースティックギターは、いつものFenderを使っています。

いつもそうですが、この後半のソロもアドリブです。こういうのは気持ちが高揚して楽しいですね。

 

 

以上。

なんだか重たいアルバムでしたね。バカ明るい「幻想クライシス」とかと逆の方向性。

叙情的で、切な熱い感じの曲ばっかり。

きっと何年かして聴いたら、この状況なんかも思い出して、色んな感情を呼び起こすんだと思います。

 

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