老健のデイケア 心折れる 続き | 波瀾万丈ってこのことだ

波瀾万丈ってこのことだ

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母の話は続きます。

 

「あそこはお風呂の後、すぐ食事の時間なのよ」「そうなんだ」「配膳されたら、各自で勝手に食べ始めるんだよね。特養は、みんなでいただきますってやるけど」「じゃ、同じテーブルの人とお話もしないのかな?」「うん。同じテーブルの人、席にいないから」「そっか」「ご飯とお味噌汁のお椀とおかずが来るんだけどね。お味噌汁のお椀に蓋がついてるの。特養もサ高住も、各自のテーブルにお膳を置くときに、その蓋を外してくれるんだけどさ。老健はそのままお膳を置くんだよね~」「自分で外すの?」「そうよ。小さいつまみをつまむのが大変」「そうだよね。そういう作業もリハビリの一つってことなのかなあ」「そうなんでしょ。でもさ、お膳を持ってきた人、私が蓋を外すのを横に立って待ってるんだよ」「あら、そうなの?」「見てれば最初の数秒で、この人、外すのは無理かもってわかるじゃない?」「そうだろうね」「でも、だまーってずっとそこに立ってるだけなの」「手伝ってなんてくれないよ。ほかにも仕事があるでしょうから、早く外さなきゃって焦っちゃったのもあるけど、私、もともと手が震えてるじゃない? だから、お椀の蓋を外そうとして奮闘してたら、カタカタ音が出ちゃったのよ」「そうなるよね」「そしたら、みな、何やってんだ?って顔をして、こっちを見るわけよ。向かい側の人なんか、悪気はないかもしれないけど、そんなこともできないのって顔をして、私のことをのぞき込んできたの」「そっか」「歳を取って、あれもできない、これもできないってできないこと、確かに増えたよ。でも、それをわざわざ知らしめなくたって良くない? 十分わかってるんだから。まして、周囲にまで知らせなくたって良くない?」「うん」「もう、恥ずかしかったし、悔しかったし、情けなかったし」「うん」「もう、あそこには行きたくないよ」「そっか」 

 

まだまだ続きます。

 

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