これまでの日本の放射線に関する基準値は国際的にも甘い数字だったが、現状の暫定基準値はさらに大幅にゆるくなっている。
※一例(食べ物)
WHO基準                  10 ベクレル/kg
ベラルーシ(子供)            37 ベクレル/kg
ウクライナ(野菜)セシウム137     40 ベクレル/kg 
ベラルーシ(野菜)            100 ベクレル/kg
アメリカの法令基準            170 ベクレル/kg
これまでの日本の輸入品規制値       370 ベクレル/kg
WHO基準(餓死を避けるための非常事態時の数値) 1000 ベクレル/kg
日本の暫定基準値(野菜)ヨウ素131  2000 ベクレル/kg
日本の暫定基準値(野菜)セシウム137  500 ベクレル/kg

経済を最優先した結果ということか。汚染の濃度、規模が深刻である裏付けともとれる。
この数ヶ月、知人友人のネットワークの有志が放射線対策について様々な活動に奔走してきた。呼びかけにはじまり測定、除染、要望提出、講演依頼、抗議活動、啓蒙活動などなど。その中でも、自然農や有機農を営む方々はそのグループで独自に対策を練っていた。
農薬や化学肥料をよしとせず、意識を持って続けてきた営みが、否応なく土壌が放射能で汚染されてしまったことは、根底を揺るがす深刻な問題。
そこで、「生産者も消費者も安心できる」ために今できる最大限の努力を自分たちでやろうということで動き出した。行政にも当初からはたらきかけ、今なお要望していることも多々ある一方で、行政の対応をただ待つのではなく独自に迅速に実行したその動きにはただただ敬服するばかり。
自分がお手伝いできることはとても少ないので、せめてそのことを拡散したいと思った。
単なるカンパのお願いだけではなく、そういった意識を持った人々がいることを知ってほしいこともあるし、食品を選ぶ上での価値基準の変化、他地域でも同様な取り組みが増えていくことにつながれば幸いです。


―――――以下転載――――――――――――――――――――――――――――――――――――
ご支援(カンパ)のお願い
ーあなたの力を、想いを重ねてくだいー
目に見えず、臭わず、さわれず、味もしない。
ただ機械で測った数値でしか存在を確認できない放射能が、私たちの食べ物に、水に、生活の場に降り注ぎ、入り込んでいます。
仙南(宮城県南部)で有機、自然農の野菜や平飼い卵、白炭などの産直を営む私たちは、検査機関などでの土壌、作物の調査を重ねていく中で、原発からの距離だけではなく、風向き、地形、土質などで,ほんの少し離れただけでも放射線値が大きく違うことを見てきました。
行政や大きな組織から完全に独立した形で、土や作物を「誠実」に測り、含まれている放射線値を知り、どう捉えていくか…。
生産者だけではなく、消費者の方々もまた、放射能と真摯に向き合っていくことが求められる時代になってしまいました。
生産者の米、麦、大豆、野菜、くだもの、卵、食品、加工品だけではなく、たとえば、家庭菜園の土や野菜、庭先の梅、柿、栗、ブルーベリー、野草、山菜、きのこ、井戸水、沢水、水道水…、
もちろんお店で買った牛乳、野菜、くだもの、赤ちゃんにあげる粉ミルクや離乳食…、お庭の土や米ぬか…、本当のことを知りたいものがたくさんあると思います。
この豊かで美しい宮城県南で、自然の恵みを安心していただきたい。
なぜなら、人は、自然界からいただくことなしには生きていけないのだから。
そして、ここで元気に、幸せに生きていこう。
そんな想いを込めて、私たち生産者のためだけではない、「みんなの放射線測定室」を作ることにしました。

運営委員8軒で測定器の前金を支払い、発注しましたが、高額の機械を購入することもあり、測定室の準備にはまだまだお金がかかります。私たちの想いに賛同していただける方は、私たちの力になって下さい。どうぞよろしくお願いいたします。

お振込み先(通信欄にカンパと明記して下さい)
郵便振替口座 02290-1-118178
加入者名 みんなの放射線測定室

みんなの放射線測定室は…
 ●購入機械 LB2045 ガンマスペクトルメーター
 (ドイツ製ベルトールド社 約300万円)
 ヨウ素とセシウムを分けて検出 検出限界値1Bq/kg
 *ヨウ素、セシウムの他に放射線核種50種まで測定可能
 ●測定室の設置場所:県南の中心部で探す予定
 ●機械納入後準備期間を経てオープン予定(2011/12月頃)
 ●専従測定スタッフ(角田市:北林康)中心に運営委員が測定

機種の選定について
運営委員会で話し合い、さまざまな情報を集め、福島の市民放射能測定所に見学に伺い、また話し合いを重ね、検出限界値1Bq/kgで、セシウム(134と137は分けられません)とヨウ素の核種が特定できるものを選びました。
日本の暫定基準はセシウムは500Bq/kgですが、ドイツ放射線防護協会が日本に向けて提言しているセシウム137の子どもの基準4Bq/kgと大人8Bq/kgまで対応できるようにしました。
小さな子ども、妊婦さん、免疫力の弱い方など安全性にこだわる方も、必要とする情報が得られると思います。

呼びかけチラシダウンロードページ

みんなの放射線測定室運営委員会
代表 三田常義
三田常義・三田さえ子(三田農園)
北林康
北村みどり(丸森かたくり農園)
坂本秀愛(さかもと農園 )
佐藤光夫・佐藤円( 七ヶ宿の白炭)
白川裕子(ぬまんてぇらファーム)
庄子正一・杉山仁子(ピースファーム)
原田明子(よつば農場)
<お問い合わせ>
北村みどり tel&fax 0224-78-1916 katasato@khaki.plala.or.jp
坂本秀愛  tel&fax 0224-84-6768
三田常義  tel&fax 0224-83-5464


放射線対策スペクトルサーベイメータ【政府系機関納入品】

放射性核種 セシウム134、セシウム137、ヨウ素131測定ベクレル分析装置 微量放射能測定

自然農に生きる人たち

現代農村の生活互助

起業は山間から