膝前十字靭帯再建術後のラグビー選手の坐骨神経痛が、膝の施術で改善したケース | 芝浦田町スポーツ整骨院はり治療院・新浦安しんもり整骨院はり治療院ブログ

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代表は元サッカー日本代表の中村俊輔選手のトレーナー。スポーツのケガ・腰痛・肩こり・手足のしびれなど、プロアスリートへの施術を皆様にお届けしています。

2019.7.13

2019.12.19 修正


ラグビー選手が腰痛で来院されました。昨年前十字靭帯再建術を行い競技復帰しましたが、腰痛が悪化したとのことでした。筋肉系のトラブルを疑い多裂筋周囲、椎間関節に対して施術を行い痛みは半減しました。しかし、前屈した際に腰の痛みとお尻からふくらはぎに痛みが出てスクラムを組めないという症状が残りました。




坐骨神経症状を疑い評価をし直しました

・前屈でお尻からふくらはぎの外側に痛み

→総腓骨神経の関与?


・SLR(仰向けで足を上げていく)は、左右差はそれほどない

殿筋と神経(上殿神経、上殿皮神経、中殿皮神経等)の関与か?

・前十字靭帯手術した側の膝の伸びが悪い

→坐骨神経の遠位の関与?

・SLRで、腰部にも痛み

→神経根炎?上殿皮神経の関与?


以上から 施術対象は以下にしました

①総腓骨神経

②上殿皮神経


実際の施術方法は

①総腓骨神経に対しては、前屈時の痛みの悪化の方が強く、膝の伸展制限があったので

・膝周囲の総腓骨神経のスライド(滑走性)の改善

・膝窩筋とヒラメ筋のスライドの改善

・脛骨神経、膝窩動静脈のスライド改善

をまず行いました。


前屈時の殿部の痛みは半分以下になり、膝の伸びも改善しました。




次に前屈時に痛みが増強することから、足首首屈に伴う神経の伸長を疑い

・母指外転筋と足底神経のスライド改善


・長母指屈筋腱のスライド改善



を行いました


前屈時の症状は、ほぼ消失しました。


残りは

・坐骨神経と大腿方形筋のスライド改善

②上殿皮神経のスライド改善


を行いました


神経根炎の疑いもあったので、もも裏のストレッチは中止して、筋肉と神経の滑走性の改善を期待し、痛みがない範囲でウエイトトレーニング(RDLなど)を行うように指導しました。腰椎のハイパーモビリティ(動きすぎ)も改善する為に、関節ニュートラル整体で調整しています。


2回の施術で前屈時の痛みは消失し、競技復帰できました。

症状が再発は今のところありませんが、症状が残るようならHR(ハイドロリリース)をドクターに依頼するつもりです。


まとめ

・坐骨神経症状が、膝裏の施術で改善した

・前屈で悪化、SLRで変わらない場合は、殿筋と神経(上殿神経、上殿皮神経、中殿皮神経等)の関与か?

・神経のスライド改善は、超音波エコーを見ながら行い効果があった

・膝手術後に膝裏の筋肉や神経や血管の癒着?により、膝が伸びないケースは少なくない


#ラグビー

#腰痛

#坐骨神経痛