無料通話アプリと言えば、Skypeが有名だが、最近では、iPhoneではViber、AndroidではVoxtrotと言うアプリが無料通話アプリとして名前が聞かれる様になってきた。
VOXTROT
Viber
1) この二つに共通するのが、自身の電話番号を利用したSMS機能を利用して登録する。と言う点。
2) 3Gでも通話が可能と言う点。
3) Skypeの様にアプリを立ち上げていなくとも、このアプリが入っているユーザ同士ならば、普通に電話を掛けると自動的にこれらのアプリ経由で無料で通話が出来る。と言う点。
僕はこの原理を読んだ時に、怪しいと思ってネットを見たらこう言う書き込みを見つけた。
『TechCrunchがベタ褒めしていた無料IP電話アプリViberは、プライバシー問題から使うべきはないという話。
リアド・アグモン氏はブログにViberのプライバシー問題を書いている。
自動でViberを利用している友人を見付けるという過程で、アドレス帳全体をViberのサーバに送られていることを問題視しており、Viberが第三者にそのデータを渡す可能性があるとのことだ。
ViberはP2Pのファイル共有ソフトウェアiMeshを作っていたイスラエル人らによって設立されている(奇妙な事に経営陣に関わるデータを見付けることができない)。
彼らはiMeshにスパイウェアアプリをバンドルさせて稼いでいた。
ほとんどのイスラエルの会社はデラウェア州(米国で会社設立がしやすい)あるいはイスラエルで会社を設立するが、Viberはギャンブル運営のオフショアがやりやすいキプロスで会社が設立されている。
従って、Viberを使ってアドレス帳や通話記録を奴らに渡すくらいなら、お金を払って通話した方がまだマシとのことだ。
ViberのCEOであるタルモン・マルコ (Talmon Marco)氏がコメントを寄せており、アドレス帳の送信については、名前と電話番号のみとのことで、プッシュ通知に電話番号だけでなく名前もあった方が良いという判断とのこと。
これらの個人情報が第三者に提供することについては、パートナーと共有する可能性がある、例えばSMS配送会社との共有を挙げている(SMSスパムの可能性は十分考えられる)。
収益構造を明確にしてくれれば、通話が無料でも安心すると思うのだが。』
あ~やっぱりなぁ。。と言う事は、アプリを使っているユーザの個人情報はまだしも、アドレス情報までがVoxtrot、Viberの各サーバへ保存されるということだ。
つまり自分の電話番やアドレス帳の情報を提供する代わりに、提供した者同士で無料通話が可能と言う訳だ。
勿論、この個人情報が通話以外に利用されない保証は全くない。Viberなどは広告情報として利用すると明言している様だし、Voxtrotも同様だろう。
SMSならば、個人の名前と電話番号があれば送りつけることが出来るし、それを回避するのはメールアドレスを変えるように簡単には行かない。
以前、Facebookの話でも書いたが、サービスに対するギブ・アンド・テイクの考え方から言えば個人の判断だろうが、自分のアドレス情報と言うのはイコール他人の個人情報でもあり、ここは大きく異なる。
これを提供した者同士が通話出来ると言う部分の踏み絵を踏むかどうかはそれぞれの考え方だし、そんなの怖くてネットが出来るかと言う人も居る。
まあ、利用する人はそれで良いかもしれないし、利用する人の個人情報はともかく、問題は、利用しない人の情報もこれらの会社が把握することが出来ると言う事だ。
つまり、これらのアプリを利用している人のアドレスにあなたのアドレス情報が入っていれば、このアプリを使わないのに、知らない間にこれらの会社に個人情報が提供されていると言う事になる。
申し訳ないが、非常に不愉快な話だし、そうまでして無料通話したいとも僕は思わないが、逆にどうせ利用されるなら使った方が良いと言うことを言う人間も居るだろう。
このさい、このViberを開発したのがイスラエル人かどうかはともかくとして、タダより高いものは無いと言うが、Facebookも結構ムカついたが、このアプリはそれ以上にその思想が腹立たしい。
やるにも限度ってもんがあるだろう。
恐らく、これらのアプリによって一気にスマートフォン向けのSMSの迷惑メールが増加するのでは無いだろうか。
ちなみに、タイミング良く?2011年7月13日(水)より、SMSのキャリア間の相互乗入れが可能になる。
電話番号さへ知ってれば、どんなキャリア(携帯会社)からキャリア宛でもSMSが送信できる。
只、SMSって送信側は有料な筈なので、今の迷惑メールほど、無差別に送られるのかどうかは疑問もあるが、悪いことを考える奴は幾らでも悪知恵が回る。
便利な物を作るのも人間だが、それを悪用するのも人間だ。