4.再審の訴え等における主張の制限


・ 104の4は、特許権侵害訴訟等の判決確定後に、特許無効審決、延長登録無効審決、又は訂正審決であって政令で定めるものが確定したことを、当該訴訟の再審において主張できない旨規定する。


・ 無効審決や訂正を認容する審決が確定した場合、その効果は遡及する(125、128)。また、補償金請求権についても遡及して消滅する(65⑤)。このため、特許権侵害訴訟等(専用実施権侵害訴訟及び補償金支払請求訴訟、並びにこれらを本案とする仮差押命令及び仮処分命令の債権者(特許権者)に対する損害賠償請求訴訟や不当利得返還請求訴訟を含む)の判決が確定した後に無効審決等が確定すると再審事由に該当する可能性がある。


・ しかしながら、訴訟当事者は特許の有効性及びその範囲につき互いに主張立証する十分な機会と権能が与えられているにもかかわらず、再審により確定判決の既判力が排除され、損害賠償金の返還や支払の事態が事後的に発生することは紛争の蒸し返しであり妥当とはいえず、訴訟の紛争解決機能、企業経営の安定性等の観点から問題がある。


・ そこで、訴訟の紛争解決機能および企業経営の安定性等の観点から、紛争の蒸し返しを防止するべく、104の4を創設した。