こんばんは衣織です。

 

 

 

↓前回の続きとなります。

 

 

 

 

 

 

「おはようございまーす!」

 

同じユニホームにマスク!

軽装スタイルで集まる業者さん。

 

 

目だけしか出てないと

全員がイケメンに見えてしまう

マスクマジック。

 

 

半袖ってところがすごい!あの汚部屋、

虫飛んでくるし

ヌルヌルしてるところ多いし…

 

 

既に得体の知らない何かが

付着するだけで発狂しちゃうのに。

 

 

「完全防備ですね。暑くないですか?」

苦笑される。

 

 

私、ポン君、レオ君は、濡れても

すぐ拭けるように全員、上下カッパを着て

マスクだけじゃ安心できないので

フェイスシールドを装着。

 

 

なるべく肌の露出を避けなくては…

 

 

Mちゃんは普段着にマスク。

業者さんと同じスタイルだ。

 

 

業者から注意事項を受ける。

 

 

壁から離れた中央付近

片づけをしてください。

 

 

ゴキブリが出たら声をかければ

すぐ行きます。

 

 

探し物骨以外は青い箱

TVのリモコン

元カレの腕時計/元カレの指輪

元カレとの婚約指輪

ブランド品全部

通帳/印鑑(実印)/年金手帳

現金が入った給料袋×10

デグーの3匹の骨

 

 

カラフルなビニール袋を渡される。

可燃/不燃/資源服/有害

透明ペットボトル/水色

衣装ケース蓋資源、本や紙

衣装ケース蓋白生きたゴキブリ

 

 

ゴミ袋やケースにマジックでゴミの種類を

書いてあり、わかりやすいと思った。

 

 

が・・・

 

 

分別できないMちゃん。

 

 

ゴミの区別がつかないので

いちいち聞かれるよりはマシってことで

Mちゃんは探し物の宝探しをしてもらう。

 

 

一通り説明を受け終わり…

 

 

「皆さんいい汗をかきましょう」

ニカッと笑顔になっていると思う爆笑

マスクで見えないのが残念だ。

 

 

作業始めの挨拶が

「よろしくお願いします」「頑張ろう」

ではないことがめっちゃ新鮮!

 

 

皆さん颯爽とゴミ屋敷に入っていくので

つられて玄関に入った瞬間。

 

 

「オエッ…目が…鼻が…」

あまりにも颯爽と入っていくから臭いが

無くなったのかと勘違いしてしまった。

 

 

足元からせり上がってくるような感覚で

全身に鳥肌立つ

 

 

真夏を乗り越えた汚部屋は

腐った生ごみ、カビ、生乾き臭と…

 

 

予想以上に鼻がダメージを受ける。

そして強烈臭で額の奥がズーンとする。

 

 

さらに鼻が利く私はその中に

排泄物臭も嗅ぎ分けてしまう。

 

 

 

「いつからトイレのドア開けっぱなし?」

とMちゃんに聞く。

 

 

「うーんわかんない。

ゴミで閉まらなくなってるから。」

 

 

「・・・・そっか。」

 

 

↓ゴミ袋、お風呂、寝室、母親の話はこちら

 

 

ドアが多少開いてただけでは

至近距離ではない限り

普通排泄物の臭いなんてしない。

掃除をしていないのだ。

 

 

以前Mちゃんちのトイレを

一度開けたことがあるのです。

 

 

昔のボットン便所のような悪臭。

嫌でも目に入った便器。

 

 

便器ってちょっとでも汚れたら

すぐ洗わないとこびりついちゃうでしょ。

そういうのが積み重なってできた

段差がある便器。

 

 

なぜ同級生の排泄物を

見なきゃならんのだダウン

 

 

強力洗剤サンポールやドメストでも

たぶん無理なレベル。

普通のお家のお掃除には

トイレマジックリンくらいで楽勝だもんね。

 

 

もともと一人入れるくらいしか

ゴミが邪魔してドアが開かなかったのに

閉まらなくなってたとは…

 

 

入ってる時に地震でも

あれば閉じ込められそうなのに

危機感はMちゃんには無さそうだ。

 

 

業者さんは先にトイレ周りを一気に

片付け業務用洗剤を使い掃除してたよ。

 

 

 

ここだけはちゃんと確保しとかないと…

長丁場になるもんね。

綺麗なトイレなら私も使えそうだ。

 

 

 

でもねトイレに入った瞬間

「うっ・・・」って言ってたのが聞こえた。


 

 

 

 

玄関で臭いに慣れるまで

動けない3名。

そんな私たちを見て業者さんは言う。

 

 

「昔の俺たちを見てる様だ」

 

 

強烈臭の中で普通に会話ができ

動きもスムーズ淡々と作業してる姿を見て

臭いを感じない人間かと思ってたけど。

 

 

「うっ」「うわぁ」「なんで?」とか

聞くと同じなんだなぁって思う。

 

臭いに慣れるっていいのか

悪いのかわかんないなぁ。

 

 

 

Mちゃんちの状態

ごみ量レベル10/臭いレベル8/虫レベル10

 

 

長く汚部屋にいると鼻の奥が

痛くなってくるくらいの

強烈臭なのにレベル8だからね。

 

 

これ以上すごいのを

業者さんは体験してると思うと…

 

 

引くガーン

 

 

ゴミ臭より強烈臭なのは

孤独死などでご遺体が

放置されていた現場だそうです。

 

 

Mちゃんちの臭いは

鼻の奥を壊しにくるような感覚だ。

 

 

放置臭は光の速さで脳に直接ダメージを

与えるような感覚を受けるそうだ。

 

 

もちろんマスク1枚では息をすることが

できないので防毒マスクが必要になる。

 

 

そう考えるとMちゃんちは

大したことないと言えるそうだ。

 

 

今まで片付けてきたゴミ屋敷の中では

ぶっちぎり1位で

最大級の臭いだそうです。

 

 

生ごみ臭に慣れ動けるようになり

私とポン君は玄関からリビングに向かって

片付けに取り掛かりました。

 

 

ゴミ出しが楽になるような

動線を作る為です。

 

 

反対にリビングから玄関に向かって

片付けをしている業者さんもいます。

 

 

Mちゃんは楽しそうに宝探しをしています。

 

 

こう言うと若者に聞こえがちですが

私達は全員来年にはアラフィフになる

ギリのアラフォーです。

 

 

レオ君は玄関でゴミを受け取り

回収していく係ですが、

最初は暇なのでゴキブリ取りに参加します。

 

 

壁から離れた中央付近

作業の意味がわかります。

 

 

ゴミをどかしていくと

無数のゴキブリが逃げまどい

白い壁をのぼっていきます。

 

 

業者現場見積の時に見た

ゴキブリの壁上りのはるか上をいく。

 

 

あの時は壁が水玉模様だったが今回は

白い壁が黒くなるくらいには…

 

 

だからあの先端がまっすぐの

魚網が必要なのです。

 

 

2本の網を上下で挟み撃ちにして

大量のゴキブリを捕獲していきます。

 

 

 

 

呆然…しかし固まってる暇はない。

 

 

捕まえられなかったゴキブリが

散り散りに逃げていく…。

 

 

こっちに向かってこないか

気が気でない。

 

 

きっと私達がいるゴミの下にも

無数の虫がいると思うと…

 

 

ゴキブリ担当の業者さんは手袋はしているが

手づかみでケースにポイポイいれている。

 

 

見てるだけで体中痒くなる。

 

 

片付けは、部屋一面まんべんなく円を

描くように片付けるのが基本です。

階段のように作った汚部屋を螺旋階段のように片付ける

 

 

一部だけ掘り進むと出れなくなったり

ゴミが崩れて生き埋めになる。

 

 

まぁ落ちたことあるしね…

 

 

幅が狭い場所は雑巾がけ

往復のように片付けます。

 

 

 

 

私とポン君の片付け作業を見て

「うちで是非働いて欲しい」

スカウトされました。

 

 

即答「嫌です」

Mちゃんちで慣れたとは言え

一般的な掃除しかしたくないもん。

 

 

 

ブランド物は玄関に投げる。

さすがに貴金属は投げないけど…

それをMちゃんが判別する。

 

 

丁寧な扱いなんてしない。

玄関に行くまで障害物が多いから

投げたほうが早い。

 

 

片付け中もそこらじゅうで

カサカサカサ…タタタタカリカリ・・・

 

 

カサカサはたぶんゴキブリ

タタタタカリカリの正体は不明です。

 

 

あぁもう!気が狂いそうだ。

 

 

今回はここまで

次回をお楽しみに…