何度でも、またうまれるから。 | INUUNIQ(イニュニック)

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2011年11月11日始動

私には仕事をして音楽をしてない数年間が存在する。
結婚式場、とかね。
長くは居てないから、やってましたよ!ってはおこがましいのかも。

すごくええ仕事でした。
ほんと。
人生で一番輝く一日を、契約から当日のお見送りまで一緒に考えて悩んで笑って、涙で。
素晴らしいおふたりが沢山だったので未だにすごく思い出します。

ありがとうって抱き締めてもらったり、
あなたで良かった、って言ってもらったり、
贈り物をいただいてしまったり。
私たちとしては笑顔で式場を後にするのを見れるだけでも幸せなのに、
何かしら繋がっているような気がしてた。

完全なる裏方で、全てを取り仕切って、
準備から当日の進行まで全部チェックする。
小さいところだから出来た全部の仕事は、
本当に休む暇も無いほど大変だったし辛かったこともあるけれど、
何にも変え難い最高の時間だった。

諸々あってやめることになって、
音楽に舞い戻ってきたのです。


全く歌うことを忘れていた私に連絡をくれた人、
それは元チキンジョージのまりねぇさん。

まだ仕事をしてる最中でした。
きっかけは、仕事を辞める一年以上前の話にはなるのだけど。
ある日の留守電がはじまりでした。

そろそろ歌いたいやろ

って。
チキンジョージの復活にあわせて。
そのイベントで歌わないかって。

歌いたいとは思わなかった、ごめん。
歌わないでいられることが幸せだったのよ、そのとき。

でも、前にやめたときはフェードアウトみたいなものだったから、
ちゃんと"やめる"って言おうって、前のバンドのピアニストにサポート頼んで出ることにした。

私は小学四年生の合唱部時代から、歌うことをそこまで努力したことがなくて、
歌なんか歌えて当然だと思ってた。
それ以外には何もできないけど、
それだけは対した努力もなく、誰よりも歌えていると思ってた。

でもそのときは。
一曲も通して歌えなくなっていて、
変な歌い方をしているのか、喉からはずっと血の味。
咳き込んだら本当に血が出てた。

絶望して、もう、投げ出したい。
逃げたい、やめたい。
歌いたくなんてない!!
やめるって言おう。
出ないって言おう。

…なのになんか意地になったんよね。
毎日歌い続けたら、少しずつ変わってきた。
昨日出なかった音が出るようになる。
そんな些細なことが嬉しくて歌い続けた。

当日、
ステージの上、
全盛期の何分の一だとしても、
30分、歌い遂げた。
そして今まで感じたことのない充足感。

またやる、って。
また立ちたい、って。

はじめて心の底から歌が好きだと、
音楽に魅入られていたのだと、
そう気付いた。

そこからまた期間は相当開きますが、数ヶ月に一回歌った、
その頃には忙しすぎてまともに練習なんてできなかったけど。
一年半の間に3回ほど歌ったあと、復帰しました。

二年前の一月、チキンジョージのワンマンで。

そのときサポートしてくれたのが、
ワンマンの半年前に飲み会で知り合った朝香。

不思議な縁だね。

そこからユニット組んで、バンドになった。

紆余曲折を経て、今…ほんと今月かな、
やっと昔以上の自分だと全力で言える自分を確信出来てる。

でもね、
本当に最悪でたくさんの人に迷惑かけたことも山ほどある。
謝っても謝りきれないことがたくさん。

だからこそ。

まりねぇさんからもらった電話からはじまる、
私の第二幕。

それは終わりなんてない程の情熱と全てを捧げれるもの。

昔のように自分のためだけじゃない、
聴く人全てのためにも、
誰にも到達できないところまで行く。

昔とは違うのは、
私は凡人だとわかっていること。
でも、そんな奴の方がどこまででもいけると思うのよ。

長くなってごめんね。

でもね、
何歳になっても、
変わることはできるし、
何度でもうまれる。

怖くても、
進む。

INUUNIQのメンバーは、最強ですから。