乾緑郎NEWS

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新刊、雑誌掲載、インタビュー等の情報をお知らせするページです。

 宝島社から、本日(2/10)、

 

『ねなしぐさ 平賀源内の殺人』

 

 が発売されました。

 

 

 帯にコメントをいただいたのは、何とお笑いコンビ、品川庄司の品川祐さんです! 嬉しい!

 

 今回は、その生涯の最後に人を二人殺め、獄中死したという平賀源内晩年のエピソード(史実です)を中心にした時代ミステリー。

 稀代の天才として描かれがちな源内の、武士として、そして学者としての不遇や挫折にスポットを当て、従来とは違った源内像を目指しました。

 

 源内が好きな人はわかってくれるんじゃないかと思うんですが、「平賀源内? エレキテル発明した人?」みたいな現在の評価や印象は、源内さんご本人が聞いたら、さぞやがっかりするんじゃないかと思うのですよ(そもそもエレキテル発明してないし)。

 

 でもまあ、堅苦しい書き方はしていないので、お楽しみいただければ幸いです。

 

 新潮社から、1/29に文庫オリジナルで、

 

『機巧のイヴ 帝都浪漫篇』

 

 が発売になりました。

 

 

※内容は、新潮社の電子雑誌『yomyom』で連載していた「機巧のイヴ 如洲望郷篇」と同じです。

 

 帯が仕上がってきた時は、「これが、日本の『三体』だ!」という、ハードル高すぎるコピーに背筋が寒くなりましたが、既刊を読んでいただいている方はご存じの通り、当作品に『三体』のようなハードSF的な要素はございません。同じオリエンタルSFの括りということで……。

 コピー考えてくれたのも、当の『三体』の翻訳者の大森望さんですしね。

 

 さて、『機巧のイヴ』も、今作で一段落と解説や宣伝などで書かれていますが、書いている張本人の私は、これで終わりにするつもりまったくありませんので、続きが気になっている方はご安心を。

 言われてみれば、確かにここで一区切りって感じかな、くらい。

 

 但し、作者本人がどんなに書く気まんまんでも、売り上げが立たなければ、作品は続けられません。

 伊武やナオミ、そしてスリーパーの今後を読みたい人は、是非とも図書館で借りたり古書店で買ったりなどと言わず、新刊書店でお求めください。

 

 以下、既刊です。

 

 

 

 

 朝日新聞出版が発行する小説誌『小説トリッパー』の19年冬号に、短編が掲載されています。

 

 

「時代小説の新潮流」という特集に寄せたもので、タイトルは、

 

 猩々かく語りき 

 

 となっております。

 

 短編なので、細かいあらすじを書くとネタバレになるので割愛しますが、長崎のオランダ通詞だった吉雄耕牛に関する時代小説です。

 

 実を言うとこれ、来年(2020年)の2月に発売予定の宝島社刊の時代小説、『ねなしぐさ 平賀源内の殺人』の連載中に思い付いたもの。

 こちらの小説にも耕牛が登場するんですが、それに関する資料を当たっていた時に発見したネタ。

 ところが、源内が死んでからずいぶん経ってからのエピソードなので、上記の『ねなしぐさ』には入れられなかったんですよね。

 

 すんごく変な話なのに、私の知る限りでは誰も小説に書いていなかったので、いつか短編で書こうと考えていたら、思っていたよりも早く機会が訪れました。

 

 そんなわけで、私は関係のないシリーズや作品の間で登場人物や設定などを共有することは基本的にはやらないことにしているんですが、珍しくスピンオフっぽい内容になっています。

 

 両方読んでいただければわかりますが、『ねなしぐさ』で源内さんが寄宿していた耕牛宅の離れと、この小説で猩々さんが寄宿している離れは同じ建物として書いています(耕牛宅に薬草園を兼ねた庭があって、色々な動物が放し飼いにされていたのは史実ですが、離れがあったかどうかは不明で、私によるフィクション)。

 

 まあ、他に特に仕掛けや共通項があるわけではないので、どちらも単品としてお楽しみいただけるようになっています。

 

 

 なかなか更新できないので、今、決定している予定などをまとめてお知らせします。


2019年内の予定

■朝日新聞出版の『小説トリッパー』2019年冬号に、短編が掲載されます。

 時代・歴史小説特集の一編として、短編が掲載されます。
 単発の短編の仕事は、かなり久しぶりだったので(『決戦!賤ヶ岳』以来かな?)、短編の書き方すっかり忘れていて、ちょっと大変でした。
 伝奇ものではないんですが、あまり知られていない史実を元に、かなり奇妙な短編に仕上がっています。

 ○○視点で書かれた時代小説って、もしかして史上初じゃないかしら?

 

2020年の予定(上半期)

■1月下旬に、新潮社から『機巧のイヴ』第3巻が発売されます。

『yomyom』の連載を読んでいない方向けに簡単に内容を紹介しますと、今回の舞台は、前作『新世界覚醒篇』からおよそ三十年後の日下國。
 高等女学校に通うハイカラさんな伊武と、その学友であるフェルさんの娘、ナオミが中心のお話です。
 時系列としては2巻からの続きになっているので、もちろんマルグリット・フェルさんも轟八十吉くんも、再び重要なキャラとして続投です。よろしゅうに。

 この機会に、第1巻『機巧のイヴ』、第2巻『機巧のイヴ 新世界覚醒篇』も、読んでおくと、面白さ倍増です。

 

 

 


■2月上旬(予定)に、宝島社から『ねなしぐさ 平賀源内の殺人(仮)』が発売されます。

 2018年3月~2019年3月にかけて、宝島社の雑誌『「このミステリーがすごい!」大賞作家書き下ろしBOOK』に連載された作品です。
 平賀源内が、その人生の最期に、自宅で二人の男を殺害した上で捕縛され、獄中死しているっていうのは、あまり知られていない(?)史実なのですが、その殺人事件に焦点を当てた時代ミステリーになっています。
 源内といえば、発明家とか科学者とか奇才天才として描かれることが多いですが、そういう世間一般のイメージとは違う源内像を目指しました。こちらもよろしく。

■4月に、水族館劇場という劇団に戯曲を書き下ろします。また、羽鳥書店から戯曲集も同時発売の予定。

 一部ではもう情報解禁になっていますが、「水族館劇場」という、野外・テント芝居を中心に公演を行っている劇団に、新作の戯曲を書き下ろします。
 小説家デビュー以来、劇作家業の方は開店休業中だったのですが、新作戯曲の書き下ろしは、およそ10年ぶりですね。

 劇団ホームページ→こちらから(音が出るので注意)。

 また、この公演の初日に合わせて、羽鳥書店から同公演の戯曲を含む戯曲集が発売する予定になっております。

■その他

 過去作品の単行本の文庫化や、水面下で進行している連載の企画、書き下ろし小説など、いろいろ目白押し。順次、発表していきます。
 ちなみに2020年は、10月で作家生活十周年となります。早いなあ。

 

 英訳版発売に続き、今度は中国でも『機巧のイヴ』が翻訳されました。


 とはいっても、単行本ではなく、第一巻の一話(表題作になっている短編)のみですが、掲載誌は、何とあの『科幻世界』です!
 

 ピンと来ない方に説明しますと、全世界で2000万部(!)を越える大ベストセラーとなった、あの『三体』(劉慈欣・著)を連載していた雑誌ですよ。

 

三体 三体
2,052円
Amazon

(これね)


 私の手元にも見本誌が届きました。



 こちらが、中国語に翻訳されたイヴのページです(画像をクリックで拡大)。



「機巧」って、そのまんまの字ではなく「机巧」になるんですね。不思議。