嫉妬のため妻を殺した男の告白を通して、
惨劇の理由を迫真の筆に描き
性問題に対する社会の堕落を痛烈に批判した
『クロイツェル・ソナタ』、
実在の事件に自身の過去の苦い経験を交えて
懺悔の気持をこめて書いた『悪魔』。
性的欲望こそ人間生活のさまざまな悪や不幸、
悲劇の源であるとして、
性に関するきわめてストイックな考えと
絶対的な純潔の理想を披瀝した中編2作。
これを読んでると人間の理性と本能の闘いって感じでした。
『悪魔』なんて昔関係を持った女に欲情しているのを知った
妻子ある男が最終的に自殺します。
その前に昔関係を持った女を殺そうか妻子を殺そうか悩むのです。
そしてその結論として女や妻子を殺さず解決する方法
つまり自殺を選んだのです。
解決と言うよりは逃避でしょうね。
『クロイツェル・ソナタ』は説明しだすとややこしいし
長くなるのでやめます(オイ
ちなみにクロイツェル・ソナタとはベートーベンの曲の一つらしいです。
この中編2作は読んでていろいろ考えさせられました。
