第101話:年下の上司に怒らない理由 | 本田承太郎

本田承太郎

飲食店開業を目指す為に学ぶべき知識。
スキルと資金・経験を積んで
自分の城を持つ為にやるべき10の事。

前回までのあらすじ:
本田承太郎は藤堂物産で働くサラリーマン。
大阪での研修を終えて本社に戻ると
社内である変化が起きていました。

第101話:年下の上司に怒らない理由


本田承太郎が部署に戻り倉持部長の
講義用資料をまとめていた時の
事でした。

上層部の役職に変化があったそうで
総務の部長が新しくなったそうです。

本田の部署の部長は、
本田承太郎とソリが合わない
藤森部長という新任のワンマン部長
ですが、

今回新しく総務部長になったのは
本田の後輩でもある西山という
元総務部長である小山の
部下だった男でした。

西山が部長になった話を聞き
本田承太郎は驚きました。

彼は仕事上ではお世辞にも
人望や能力がある人間ではない事を
知っていたからです。

部署は違えど立場上は自分の後輩で
能力的に劣っていると思っていた
人間が上司になっている現状が
あったのでした。

そこで本田承太郎は
情報通である同期の片岡次長に
話を聞いてみたのです。

すると片岡は、
自分たちの後輩である西山が自分を
差し置いて部長職に就いている事に
かなり怒っていました。

「なんであんな奴が部長なんだ!」

普段仕事や会社の状況にあまり
興味を示さない片岡がなぜこんなに
怒りをあらわにしているかと言うと

彼は女性に好かれる為の
プライドで生きているから
なのです。

自分よりバカだと思っている人間に
役職を追い越されて心中は
穏やかではありませんでした。


今回部長に就任した西山は、
もともと本田や片岡が同じ部署で
一緒に働いていた時の後輩でも
あったのでした。


その後それぞれ移動や昇格があって
部署を離れましたが、
西山に至っては一度会社を離れて
休職期間が2年ほどありました。

それを元上司の小山部長の
口利きによって再雇用されて
いたという経歴があるのです。

ですからキャリアで言っても
社内の状況で言ってもいわば、
「飛び級で」昇格する事は異例の
事態となっていたのでした。

当然役職者会議でも顔を合わせ、
会話したり指摘をするのですが
片岡が最も許せなかったのは

今まで下に見ていた後輩が完全に
自分の上から物を言う事です。


「片岡、これがなんで出来ないのか
説明してみろ」

会社も階級社会なので年下でも
上司であれば敬語ですし

上司からは部下に対して
いくら年上の人でも下手に出る事は
あまり無いのが普通です。


あるTV番組のビジネス特集で
女性役員の苦労と成功を取材した
特集の回がありました。

その女性社員は役職が付いて
昇格したのですが、

10年以上年上のベテランの
男性社員たちに対して、

上司になった途端タメ口で
偉そうな喋り方をする様な光景が
その時の放送で見られました。

特に舐められない為にあえて
そういう態度を取ったそうですが

どの部下も始めはかなり
違和感があったと話していました。

でも、次第にその環境に慣れて
それが普通になって行くのです。

そして今では名物女性上司として
年配の男性部下たちにビシバシ
指導していくキャリアウーマンに
なって活躍している。

という姿がクローズアップされて
放送されたのです。


片岡が言うには
この状況が許せないのです。



男女の話では無く、
後輩に追い抜かれて慣れてしまう
その状況に怒っていた
のです。

「おれは認めないし、
周りで黙ってるやつはみんな
バカばっかりだ!」


周りで年下の部下が自分と
同列になる前に追い越していき、
昇格して黙って従う奴は

自分の立場や今後の状況を考えて
逃げに走っているボンクラだと
罵声を浴びせるかのように
罵っていました。

片岡は部署も違う現場なので
直接西山と関係性はありませんが
そう言う理由で

社内での情報網や根回し、
関係づくりに長けている片岡も
今回ばかりは険悪な関係に
なってしまったのでした。


本田自身は西山と仲が悪い訳では
無かったので片岡との
間に入る形にはなりましたが

能力的に部長職に不適合だと
本田承太郎も思っていたので
違和感があり、

西山が年下の上司になった事に
裏事情があるのか

知っていそうな片岡に話を
聞いて見ようと思ったのが
発端でしたが、

普段自分もメチャクチャな片岡が
こんなにも怒っているので
本田承太郎はその事に
一番びっくりしていたのでした。

しかし、
片岡のいう理由も本田には
納得出来るものがありました。

年下の上司に怒らない理由

今後はずっと上司として
接していかなければいけないし

それによって自分の立場も
悪くなってしまうかもしれない
という気持ちから

始めから守りに入る人がいる事で
本人にも周りにも悪い影響が
出る事なのでした。

本田にも年上の上司はいますが
無理やりタメ口をきいたりは
しませんし上司や周りに
恵まれていたのか

虚勢を張るような事も今までは
ありませんでした。

それだけに今回の動きで
片岡がその後語った話の内容に
意外な事実があった事に
本田承太郎はさらに驚く事と
なったのでした。

つづく
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