「コンビニたそがれ堂」シリーズの番外編です。


風早神社の巫女の高校生が語り手となって話が進んでいきます。コロナの話が出てくるので、ずいぶんタイムリーな話だと思ったら、文庫化が早かったのですね。


竜宮城の話や、山の神の話は、別のシリーズで書かれているとのこと。風早の街の物語、まだまだ広がり続けていきそうですね。


「海の記憶」「星へ飛ぶ翼」「猫たちは光を灯す」の3話の中で、「猫たちは光を灯す」が1番好きです。私が猫好きだからというのもありますが、

ねここの語り口が優しくて癒されます。


「命はその長さで幸不幸が決まるものじゃないの。長く生きなくても、幸福なまま燃え尽きる命もある。もとは猫だったあたしは知っているの。」


以前、一緒に暮らしていた猫が、若くして病気で虹の橋を渡っているので、このねここの言葉が身に沁みました。


次巻ではコンビニたそがれ堂にどんなお客がくるのか、楽しみです。